タイの季節は三つあると言われています。雨季(5月中旬~10月),乾季(10月~2月),暑季(2月中旬~5月中旬)です。
4月は暑季。一年で最も暑く,日中は38度を越えることもしばしば。ですから,出張はできるだけ4月は避けるようにしてきました。暑気払いのお祭りがソンクラーン(水掛け祭り,4月13~15日)。少年少女たちが通行人に向かって水鉄砲を浴びせるとのことです。しかし,今年の夏は異常気象で4月初めはしばらく涼しかったらしい。
出張時には,例年通りの暑さが戻っていました。外が暑いときはそれに反比例して室内は寒くなる。エー(エアコン)をガンガン効かせるんですね。これがともかく異常に寒い。まあ慣れっこになっていますから,長袖シャツ,スーツはもちろん,カーディガンを着込み,下半身はズボン下をはくという重武装で会議に臨みます。それでも会議が長引くとしんしんと冷え込み,ニコチン補給を兼ねて灼熱の屋外に暖まりにいったりします。はっきり言って電気の無駄だと思うのですが,震災,節電の日本とは違い,電力は豊富なようです。
4月は暑いだけでなく,雨も少ない。ところが出張三日目の午後,突然外が暗くなり始めました。まだ3時だというのに,まるで夜のような暗さです。ほどなくして空に稲妻が走ったかと思うと雷鳴がとどろき,激しい雨が降り始めました。雷はタイ語でファー・パー。ファーは空,パーは切り裂く。
雨がまた半端じゃない。日本の常識では考えられないような土砂降りに,このときは風も吹きつけて,さながら嵐のようでした。道路はたちまち冠水。車は川のようになった道を,ジャブジャブとはねを飛ばしながら,のろのろ進みます。
雨季ならともかく4月にこのような嵐は珍しいとのこと。やはり今年は異常気象なのでしょうか。
ちょうど会議が休憩に入ったので16階のオフィスから1階におりて,嵐を見物しながら煙を燻らせました。そして戻ろうとしてエレベーターに乗ったら…。動かない。最新式のシンドラー製エレベーターは,階数表示は出るものの,ドアが閉まっても動かない。
「閉じ込められたか!」
「開く」ボタンを押してもドアは開かない。半パニックになってドアをこじあけよとすると開いてくれたので助かりました。
「バンダイ・ユー・ティナイ?」(階段はどこですか)
掃除のおばさんに聞くけれども要領をえない。私の発音が悪いのか,外人の私がタイ語は話すわけがないと思って聞き取れないのか,それともそもそも階段が存在しないのか…。タイ人職員に携帯電話をかけ,迎えに来てもらったところでエレベーターは復旧。事なきを得ました。
夜,タイ人職員が車で夕食に連れていってくれます。雨はやみ道の水も排水が進んでいましたが,車は大渋滞。そして,目当てのレストランに着いてみると,店は暗く,営業していない。駐車場のおじさんに聞けば,このあたり一帯,停電で店も多くが休業とのこと。しかたなく停電地域を脱して夜8時ごろにやっと夕食にありつけました。
東京の計画停電はしばらくないようですが,日本の暑季(夏)には電力不足が懸念されている。この夏は再び停電の不便をかこつことになるかもしれません。
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私もコムジャンオ、大好きです。
たぶん次の記事をお読みになったのだと思いますが、
http://blog.goo.ne.jp/bosintang/e/943b2fb101fbc1647e58291fdc4bf4ec
私の結論は「ヤツメウナギ」ではなく、「ヌタウナギ」でした。