フィリピンの料理は、酸味が特徴です。
代表的な料理であるアドボの語源は、スペイン語の「マリネ」。酢を使った煮物で、材料は鶏肉でも豚肉でもOK。
シニガンスープは、タマリンドという酸っぱい実で酸味をとり、しょうがを入れて、鶏肉や野菜、芋を煮込んだスープ。
ほかに、ココナッツから作る醸造酢もあるそうです。
そして、小皿に、醤油(エビからつくった魚醤)とカラマンシーというスダチのような柑橘類の果汁を入れて混ぜる。これが、万能の調味料となって、どんな料理もこれをつけて食べます。料理には唐辛子を使わず辛くはないのですが、辛いのが好きな人は、調味料のほうに生唐辛子(たぶんタイのプリッキーヌと同じ、とても辛い小粒の唐辛子)を潰し入れます。
食材は鶏肉、豚肉が多いですが、魚も食べます。私が食べたのは、ナマズと、ティラピアという淡水の鯛のような白身魚、そして田螺(たにし)。
主食は、あくまでも米。少ないおかずで、大量のお米をもりもり食べます。汁物も欠かせない。ほとんどフィリピン人は、ごはんに汁をぶっかけて、スプーンでぐちゃぐちゃにかき混ぜて食べます。このあたり、韓国人の食文化と似ているかも(リンク)。
米は、長粒種(インディカ米)が基本ですが、ジャポニカも見ました。箸は使わず、フォークとスプーン。スプーンをナイフ代わりにするのはタイと似ている。家庭では、手で食べる人も多いようです。
今回の旅の中で、3回、家庭料理を食べました。最初はキアンガンの民宿。ダニエルが食材を買ってきて、宿の厨房を借りて料理しました。お母さんも一緒でしたが、料理があまり得意でないというので、料理の係はもっぱらダニエルです。
鶏肉のアドボと、シニガンスープ。そしてデザートにパイナップルとメロン。
お酒は、ビールで有名なサンミゲル社で出ているジンとアップルジュースを混ぜたもの。混ぜ方が面白い。ジンとジュースの栓を開け、ジンの瓶の上にアップルジュースを逆さに立ててしばらく押さえておく。すると浸透圧の関係で、ジンとジュースが均等に混ざるのですね。別に味がよくなるわけじゃありませんが。ジンは45度ですから、混合酒の度数も結構強い。
食事のあと、私たち家族とダニエル、お母さんと、酒を酌み交わしながら、将来についていろいろと話し合いました。
次の日の夕食は、ダニエルのおじさんの家に招かれました。フンドゥアンという小さな町に住んでいます。バギオや、キアンガンよりもさらに本格的な田舎。4人の息子さんのうち、高校生の末っ子が、庭で薪を焚いて、炊事を手伝っていました。
出てきたのは、ディヌグアン。豚の内臓、顔の肉などを、血で炒めた料理です。タイ、韓国も共通ですが、ブタや鶏、アヒルの血はよく料理に使われます。以前、娘がこの家に招待されたとき、黒い鶏(烏骨鶏)を潰して、血を絞る様子が動画で送られてきました。
ここでの生活は、基本的に自給自足。この日に出た豚が、ここで飼っていたものを潰したのかどうか、聞きそびれました。
そして田螺(たにし)の煮物。田螺は、おじさんが所有している沼で捕ったものだそうです。おじさんの家には、モマ(実)も、プドゥ(葉)も、田螺(石灰)もあるので、モマを自給自足できます。
お酒も自家製のライスワイン。ニッカのウイスキーの瓶に入って言いましたが、黄色みがかった濁酒(どぶろく)で、上のほうにもみが浮かんでいました。フィリピンで酒造りが許可制なのかどうかわかりません。日本では「密造酒」ですが、ここでは合法なんでしょう。自家製の酒は、発酵をとめることができないので、作ってから時間が経つとどんどん酸っぱくなる。ちょうど飲みごろのやつを出してくれたようです。
イフガオからバギオに戻ったあと、ダニエルの家に招かれて食事をしました。鶏、豚、魚(ナマズ)、野菜(空心菜)と、4つのおかずが出ました。
「今日はごちそうだね!」
娘によれば、いつもはおかずが一種類だけ。次の日の朝も、前日の夕食の残り物が出るそうです。この日は、普通なら4日分の料理を一度に出したようなもの。私たちのために奮発してくれました。
家庭料理は、味も料理法もシンプル。基本的には、塩、醤油、酢で煮るだけ。胡椒や唐辛子、コリアンダーのような香辛料は使いません。これがダニエル家の特色か、バギオ地方の特色か、はたまたフィリピンの料理全体の特徴なのかはわかりませんが、世界に「フィリピン料理」のレストランがほとんどないのは、料理があまりにシンプルだからじゃないか、と思ったりします。
代表的な料理であるアドボの語源は、スペイン語の「マリネ」。酢を使った煮物で、材料は鶏肉でも豚肉でもOK。
シニガンスープは、タマリンドという酸っぱい実で酸味をとり、しょうがを入れて、鶏肉や野菜、芋を煮込んだスープ。
ほかに、ココナッツから作る醸造酢もあるそうです。
そして、小皿に、醤油(エビからつくった魚醤)とカラマンシーというスダチのような柑橘類の果汁を入れて混ぜる。これが、万能の調味料となって、どんな料理もこれをつけて食べます。料理には唐辛子を使わず辛くはないのですが、辛いのが好きな人は、調味料のほうに生唐辛子(たぶんタイのプリッキーヌと同じ、とても辛い小粒の唐辛子)を潰し入れます。
食材は鶏肉、豚肉が多いですが、魚も食べます。私が食べたのは、ナマズと、ティラピアという淡水の鯛のような白身魚、そして田螺(たにし)。
主食は、あくまでも米。少ないおかずで、大量のお米をもりもり食べます。汁物も欠かせない。ほとんどフィリピン人は、ごはんに汁をぶっかけて、スプーンでぐちゃぐちゃにかき混ぜて食べます。このあたり、韓国人の食文化と似ているかも(リンク)。
米は、長粒種(インディカ米)が基本ですが、ジャポニカも見ました。箸は使わず、フォークとスプーン。スプーンをナイフ代わりにするのはタイと似ている。家庭では、手で食べる人も多いようです。
今回の旅の中で、3回、家庭料理を食べました。最初はキアンガンの民宿。ダニエルが食材を買ってきて、宿の厨房を借りて料理しました。お母さんも一緒でしたが、料理があまり得意でないというので、料理の係はもっぱらダニエルです。
鶏肉のアドボと、シニガンスープ。そしてデザートにパイナップルとメロン。
お酒は、ビールで有名なサンミゲル社で出ているジンとアップルジュースを混ぜたもの。混ぜ方が面白い。ジンとジュースの栓を開け、ジンの瓶の上にアップルジュースを逆さに立ててしばらく押さえておく。すると浸透圧の関係で、ジンとジュースが均等に混ざるのですね。別に味がよくなるわけじゃありませんが。ジンは45度ですから、混合酒の度数も結構強い。
食事のあと、私たち家族とダニエル、お母さんと、酒を酌み交わしながら、将来についていろいろと話し合いました。
次の日の夕食は、ダニエルのおじさんの家に招かれました。フンドゥアンという小さな町に住んでいます。バギオや、キアンガンよりもさらに本格的な田舎。4人の息子さんのうち、高校生の末っ子が、庭で薪を焚いて、炊事を手伝っていました。
出てきたのは、ディヌグアン。豚の内臓、顔の肉などを、血で炒めた料理です。タイ、韓国も共通ですが、ブタや鶏、アヒルの血はよく料理に使われます。以前、娘がこの家に招待されたとき、黒い鶏(烏骨鶏)を潰して、血を絞る様子が動画で送られてきました。
ここでの生活は、基本的に自給自足。この日に出た豚が、ここで飼っていたものを潰したのかどうか、聞きそびれました。
そして田螺(たにし)の煮物。田螺は、おじさんが所有している沼で捕ったものだそうです。おじさんの家には、モマ(実)も、プドゥ(葉)も、田螺(石灰)もあるので、モマを自給自足できます。
お酒も自家製のライスワイン。ニッカのウイスキーの瓶に入って言いましたが、黄色みがかった濁酒(どぶろく)で、上のほうにもみが浮かんでいました。フィリピンで酒造りが許可制なのかどうかわかりません。日本では「密造酒」ですが、ここでは合法なんでしょう。自家製の酒は、発酵をとめることができないので、作ってから時間が経つとどんどん酸っぱくなる。ちょうど飲みごろのやつを出してくれたようです。
イフガオからバギオに戻ったあと、ダニエルの家に招かれて食事をしました。鶏、豚、魚(ナマズ)、野菜(空心菜)と、4つのおかずが出ました。
「今日はごちそうだね!」
娘によれば、いつもはおかずが一種類だけ。次の日の朝も、前日の夕食の残り物が出るそうです。この日は、普通なら4日分の料理を一度に出したようなもの。私たちのために奮発してくれました。
家庭料理は、味も料理法もシンプル。基本的には、塩、醤油、酢で煮るだけ。胡椒や唐辛子、コリアンダーのような香辛料は使いません。これがダニエル家の特色か、バギオ地方の特色か、はたまたフィリピンの料理全体の特徴なのかはわかりませんが、世界に「フィリピン料理」のレストランがほとんどないのは、料理があまりにシンプルだからじゃないか、と思ったりします。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます