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面食いとman eater




「Moetのせいでわたしが結婚できない」と友人(日本人)が文句を言っている。


彼女は壮絶な面食いだ。ゆえにわたしとは活動市場が異なっていて、迷惑をかけたことなど一度もないのだが。もちろんこれは八つ当たりである。


わたし「わたしは面食ちがうもん。」
友人「ちょっと、よう言うわ~。自分。」


わたしはたしかに背丈が高く、優雅な男が好きであり、そばに置きたい男性の条件ではあるけれど、顔は...品のある顔立ちでさえあれば美醜にはこだわりはないつもり。

友人「よう言われてたやん。Moetさん、人食い(man eater)。」

それは事実ではなく、まことしやかな悪いウワサにすぎない(笑)。品がなくて迷惑だ。



しかし面食いと人食いか...人間はどこまで恥知らずになれるのだ(笑)?

彼女は面食いの名に恥じることなく、美しい顔に連動したワルい男が好き。
わたしは素直で純粋で善良で大胆な男が好き。悪かったり、屈折していたり、外ヅラと内ヅラが全く違っていたり、まだ20代だったり、そういう複雑な男は苦手だ。つまりラスコーリニコフよりもムイシキン公爵の方が好きである。
あ、分かった。相手が純粋だから、あたかもワタクシが食っているように周囲から勘違いされてきたのかも...そうだ、きっとそうに違いない。


それにしても、わたしにも市場復活の可能性があるかもしれない...と思っているので、そのためには人食いなどいうウワサが、たとえ無根拠であれあった、などということは書かぬ方が良かったのかも。
彼女の場合は面食いであることを世界中に知られたいそうだ(言挙げでもしているつもりらしい)。


まあ、わたしの好きなタイプの善良な男は、そういうつまらないことにこだわらないのだ、と言っておこう。



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40年




この7月、義理の両親が結婚40年を迎える。
めでたいことだ。


義理父が当日の計画をこっそり娘にもらしたところによると...

「オランダの国境の街Sluijs(ブルージュから車で20分程度)へのサイクリングを楽しみ、名物のウナギを食べ、プチ・ホテルに宿泊する」

彼はサプライズだから内緒に、と娘に言わなかったので、彼女は義理母にもわたしたちにも喜々として報告してくれた(笑)。

ところが問題が...


義理母、こっそり耳にしてしまったこの計画が最悪に気に入らないそうである(笑)。

彼女にしてみたら、近所の田舎街、しかも色気のかけらもないダッチ・タウン(フラマン人とオランダ人は隣人である故、犬猿の仲である)に、チャリで行くなんて最低!らしい(笑)。

まあ女性として彼女の気持が分からなくもないが、義理父の意図が40年以上前の青春時代をオマージュ、と言うのならばこれ以上ロマンティックなデートもなかろう。


義理母「開いた口がふさがらないわ」
わたし「い~え、とってもロマンティックよ(笑)」
義理母「Moetだってこれが結婚40年記念プレゼントだったら嫌なはず」
わたし「わたしは夫の教育に成功しているから、もらうプレゼントにはいつも自信があるのです」
義理母「...この間のクリスマス・プレゼントにわたしが何をもらったか覚えてる?ピエロの人形よ?!わたしだってあなたがもらったみたいなブレスレットを一度もらってみたいのよ!!」

たしかに彼女は赤い服を着たオルゴール付きの薄笑いピエロをもらっていた(笑)。


義理母は若々しく、とってもおしゃれ好きな「マダム」。義理父はインテリ、absent-minded professor。
彼女は昔の若い娘のように初心(うぶ)である一方、現実的。彼は実務的なことが得意な一方で、ロマンティック。
2人の趣味の違いときたら、彼女がうわさ話をする横で、彼はデリダを語る、という具合。接点なし。


そう言えばこの間、ティーン・エイジャーのお嬢ちゃまのおられる家庭で、雑誌Seventeenを見せてもらったところ、あの年齢の男女の精神年齢の格差はギャグかと思ったものだ。
これでもかとレクチャーしてある手紙の贈り方や会話や仕草の戦略。
そんなん喜ぶんは同年代の男子やなく、おっさんやろ。

しかし40年連れ添った夫婦間にもこんなギャップがありえるのか。
男女、共に相当無理をして互いにつき合っているのだな。



義理母はわたしたち夫婦に義理父の気持を他へ向けるよう(例えば彼女が気に入りのトスカーニャの貴族のヴィラ滞在とか)洗脳してくれ、と頼み込んでくる始末。
ワタクシに言わせれば、結婚記念日は夫から妻に何か捧げるだけの日ではないので、義母は自分の希望のデスティネーションを先手で予約し、義父へプレゼントすればカドもたたず、丸く治まると思うのだが...


彼女は箱入りマダムなもので、未だかつて1人で電車に乗ったこともなければ、切符の買い方も知らず、もちろん1人で首都に行ったこともなく、旅行など計画したこともない。

義理父は華やかにしたい女性の気持が全く感じ取れない。

お互いの責任だと思うのだが。40年間時間はあったのだもの。

いいじゃないの、幸せならば。か(笑)。







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変わる、タイミング




白髪はワン・レングスのボブ、細くスタイルよく、ハイヒールを履いて、ごついアクセサリーをたくさんつけて、スポーツカーを運転する、それでいて枯れに枯れた老マダムになるのがワタクシの夢。


そのスタイルに移行するタイミングというものは自然とやってくるのか、自分できっかけを作らなければならないのか。


あ、強烈な女性を見てしまったもので...


パリでコレクションを見て、用事をすませて適当なカフェに入ると、母娘と思われる2人がこちらに背を向けて立っていた。
どうやら他の知り合いと話している様子。

娘の方がわたしの所有しているものと同じPaule Kaのワンピースを着ていて、それがすっばらしく似合っている。鎖骨辺りまでのふんわりした金髪のボブ、バービー人形のような体型、華奢な靴。かわいい~。

押し出しのよさそうな母親は背が高く、50代くらい、贅肉がたっぷりある女らしい体つき、Chloeのパディントンにジーンズ、ピン・ヒールのブーツといういでたち。

めっちゃ観察してるワタクシ。


ところが。
...その女性2人、実は母娘ではなく友人同士だったのだ。だってバービー娘、振り向いたら(細いだけに皺の多い)中年女だったの...
もう激しく突っ込みを入れる。1人心の中。



いや、たしかに細身を保ったパリ女にはいつまでもラデュレのお菓子のようなかわいらしい服装が似合う。
わたしが見たパリコレのショーもかなりの割合でかなりなマダムばかりだったし。
日本では若い雑誌に掲載されているPaule Kaにしたって、どちらかというと40歳以上のマダムが着ていることが多い。

わたしもできれば何とか体型と髪の艶を死守して、Tomas MaierのBottega VenettaやIvana OmazicのCelineのような、華麗で、しかも卒倒するくらいかわいい~~~お洋服を着続けたい!
でも外見のスタイルには甘さの微塵もない、かっこいい老マダムにもなりたい!

気分によってこの両極を両方楽しめたら別に悩むことはないのだが、若い頃とは違い、極を行き来するのは無理があるような気がする。

ある日、今日からかっこいい老マダムになろう、と決めなければならないのか、それともある日気が付くと手持ちの服と共に髪の色が全く変わっているのか...



意識的に自分がスタイルの舵をとった方が効率もいいし、生産的かとは思うので、何十年後かには「今日から老マダム宣言」(で手始めに美容室で髪をばっさり)をしようというのが、今日のワタクシの結論。


そのころもまだこのブログが続いていたら...
悲劇的ではある(笑)。


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Dashing Clooney




おそらく世界で最もセクシーであろう『設定』の男は007ジェイムス・ボンドである。


その新ボンド役、ダニエル・クレイグが顔見せした時は、不細工だのずんぐりむっくりだの背が低いだの、さんざんな言われようで、ファンの期待を裏切ったとまで書かれていたが...


さて、今年も発表された「最もセクシーな男2006」。


毎年行われるこの選抜、米国基準では「最もセクシーな人」が見目麗しさ、「最も美しい人」が名なり功をあげた人、美しい生き方を貫いている人、という了解になっているようだ(古代ギリシャでは「美しい人」は容姿の美しさよりも、その社会的地位、名声、能力、出自の優位を指す言葉であり、「美しい人」とはポリスの市民としての規範を体現した「あっぱれな人」であったから、おそらくそこから由来しているのだろうと思われる。違う?)。

但し、欧米の美の基準というのは日本とは大きく異なっていると思う。
セクシー(=性的魅力のあるさま)であるということが基準の大きなファクターになっているのだから、それからして日本人の感覚とは少々異なっていると言えるだろうし、また、どちらかというと目鼻立ちの整い方よりも、全体のバランス/雰囲気/個性的なキャラクターを重視する、というのも事実であろう。


さて。
今年最もセクシーな男第1位に選ばれたのが、ジョージ・クルーニーである。
毎年「え???」という感じの若年の男どもが紙面を飾る中、(わたしにとっての)真打ち再登場。ええわあ、やっぱり。
もちろん見た目も好きだが、鷹揚で余裕のある男が好きなわたしにとって、時々耳にする彼のエピソードは微笑みを誘う...


....


少し前、夫とその仕事仲間とモントリオールに滞在中、夕食の席でわたしが無精髭のクルーニーのことを褒めたら、翌日、男性全員(正真正銘全員!)が無精髭で姿を現したのには、つっこみをがまんするのが大変だった。

だからあ、「全体のバランス/雰囲気/個性的なキャラクター」が大切なのだってば。

誰でもクルーニーになれるわけではない(笑)。


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恋は愚か者のすなること




娘には好きな男の子がいる。


クラス・メートのL君は大人から見てもクールな感じ(って7歳児だが)。

そこへ近頃、せっせとお手紙を書いてくれたり、荷物を持ってくれたり、お菓子を毎日貢い...もといプレゼントしてくれるS君が登場。

「S君ってあなたのことが好きなんじゃないの?」
と薄笑いで聞いてみるも
「そんなのじゃないのよ。わたしが好きなのLだし、Sは『恋なんて愚か者のすることだよ』と言ってるのよ。」

ひゃはははは

男性がわざわざそんな言い訳を言わなければならない相手って...

恋するあまりに精神ダメージを受けることもあれば、物的なダメージを受けて身代を持ち崩すこともある。まさに恋は愚か者の..である。

S君、きみの名台詞が現実とならないうちに覚醒することを祈る。







今月、娘は7歳になった。


わたしも彼女も二人揃って蠍座。



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