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Brugge Style
ブルージュのソウルフード (ブルージュのジャンクフード)
ブルージュっ子のことをブラハリング(Bruggeling)と呼ぶ。
ブラハリングのソウルフードといえば、間違いなく10人中8人くらいまではこれを上げるだろう。
フリッツ(フライドポテト)だ。
「フレンチフライ」という呼び名が膾炙しているが、駐屯中の兵士がフランス語圏ベルギーでこの食べ物に出会い、故郷に持ち帰ったからだかとかなんとか...食の歴史的にはベルギーのものだそう!
まあ、国境などはウエストファリア条約以来できたもので、農地を耕す住人にはっきりとした「フランス」「フラマン」「ワロン」意識があったわけではなく、このあたり一帯で広く食べられていたものではないかと思うの...
まあそれはそうと、ブルージュっ子のソウルフード、屋台のフリッツ、である。
うちは帰省したらまずはマルクト広場鐘楼前の屋台でフリッツを食べる。
ソースは必ずマヨネーズ系、マヨネーズか、ピリ辛のサムライ・ソースかを!
観光地のど真ん中だが侮るなかれ、こちらのフリッツは美味いのである。お腹が空いていたら十割り増しでうまい。
みなさんもぜひこちらでフリッツ・マヨネーズを買って、マルクト広場で立って召し上がって頂戴。
この揚げ物全般を売る屋台の主戦力はもちろん揚げイモフリッツだが、揚げイモの他にさまざまな揚げ物を売る。
例えば人気の一翼は、ビッキー・バーガーというハンバーガー(下写真)。
この夏、日本で以前ブルージュ駐在だった方々とお会いしたら、美食家さえもみな口々にビッキー・バーガーが懐かしいとおっしゃる。
ビッキー・バーガーは地元の若者には間違いなく大人気だし、大人も飲んだ後、旅行から帰ってきた深夜などに無性に食べたくなる類の怪しい食べ物だ。
まず肉が怪しい。練り物系肉を揚げてあり、3種類のビッキー・ソース(ビッキー・ドレシング、ビッキー・トマト、ビッキー・ホットソース)とガーキン(ピクルス)、揚げた玉ねぎ入りが基本。さらに変わりタネのビッキー・ロワイヤルやビッキー・クリスプなどもある。
娘が「母親に禁止されていまだかつて食べたことがない」と憤慨して訴えるので(わたしも実は食べたことがなかった)、今回初めて食べてみた!
ちなみに夫は、この怪しい肉をソーセージ型に整形して揚げた「フリカンデール」(上写真真ん中)を食べていた。こちらも人気があり、おすすめ。わたしは玉ねぎみじん切りをまぶした「フリカンデール・スペシャル」なら食べられる。
これらを食べたのはブルージュっ子ならみな知っている、高速道路入り口近くのボスランドBosrandだ。元駐在の方々もこの店をよく覚えておられた。
こちらはもともと屋台だったが火事にあい、今では店舗になっている。ベルギーで一番おいしいフリット・コット(揚げ物屋台、店)に選ばれたこともある。
ティーンを2人持つ、夫の幼馴染に聞いたら、彼らの一押しはFrituur De Biezenだ。15歳の美形のぼっちゃんが、恋人を語るようにビッキー・バーガーを語るのはビデオに撮っておきたいくらいだった(笑)。
とにかく、ブルージュではブラハリングのソウル・フード、揚げ物屋台のフリッツを召し上がってください。好奇心溢れる方はぜひビッキー・バーガーを。挑戦するなら飲んだ後、深夜ですよ、絶対。夕食後、散歩に出て、バアで地ビールを飲み、最後にマルクト広場でフリッツかビッキー・バーガーを食べる。
明日は甘いものでも...
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