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敗れ薔薇のコート・ダジュール




『冬のリヴィエラ』にはまだ早い、10月。

9月30日をもって、ここニースの海岸のプライヴェート・ビーチは閉鎖される。




夏の間中、野外のテラス席で賑わった広場もこのとおり、席数縮小...(とはいえ、まだまだ屋外で食事はできる気温で、最高気温は25度ほど)。

秋が来て葉が敗れる蓮の花...

ならぬ、薔薇の花。

秋のコートダジュールだ。




わたしは昔はたいそう栄えたが、今はそうでもない都市や街が大好きだ。

ヴェネツィア、ブルージュ、アレクサンドリア、イスタンブール、カルタゴ、グダニスク、セヴィリア、ボルドー、ペトラ、奈良、神戸も...

そして季節も盛りを過ぎたころが好きだ。




キリスト教会も、昔は豪奢に飾りつけ、寄進は盛んで、信者は日参し、集った。

ホテル・ネグレスコも...ベル・エポックの華は、19世紀から20世紀の初めには紳士淑女で賑わった。まあ今も悪くないですけど。


コート・ダジュールなら秋。
薔薇も秋。




そして夕暮れ。
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