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パリの夕焼けにすいこまれる





モエ@パリ。
エトワール広場、凱旋門の向こうの夕焼け。

パリは、いつ、何度訪れても、心が躍り、身体が舞い上がる都市で、もちろん大大大好きっ、今回は2つの特別展を見るのを主な目的として、英国島から渡って来た。


一日の終わりに、エトワール広場で、たった見たばかりの、大大大好きっマーク・ロスコ展Rothko (@Foundation Louis Vuitton)そのもののような夕焼けを見た。

このエリアにはお客さんをご案内する以外はほとんど来ないが、集合的無意識(ユング)にかられて他の大勢の人々と一緒に、一刻と色を変えていく、まるで音楽(フーガかな)のような空の色に見入り、すいこまれるような感覚を味わった。
ああ、これはたった今、ロスコの作品の前で感じた感覚と全く同じだ、と...


it seems to me that the heart of the matter is how to give this space the greatest eloquence and poignancy of which my pictures are capable(Rothko)

「問題の核心は、私の作品の持つロゴス(論理や理性)と、パトス(感情や情熱)を、空間にどのように与えるか、です」(ロスコ)


ここのeloquence and poignancyは訳の難どころで、eloquenceは、雄弁さ、説得力、表現力、などと、 poignancyは感動、切なさ、感情...などである。

わたしとしては、poignancyは「もののあはれ」と訳したいのだが、「もののあはれ」の対義語がわからないので、ロゴスとパトスにしてみた。
ロゴスは、単に「理性」「論理」という意味ではなく、森羅万象に内在する合理的な力、天地創造の背後にある神の御心、である。

和辻哲郎いわく「無常観的な哀愁の中には、『永遠の根源的な思慕』あるいは『絶対者への依属の感情』が本質的に含まれている」と解釈している (『日本精神史研究』より)」。


彼の表現主義的な初期作品から、シーグラム壁画も、ロスコ・ルームも一緒に見られるこの展覧会については日を改めて書く。


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