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Brugge Style
偽口座が南米で!?
詐欺電話、もちろん英国にもある。
わたしの携帯電話にも時々怪しい電話がかかってき、発信元が不明の電話には出ないことにしている。
先日、医療機関からの電話を待っていたので、ベルに反応してとっさに出てしまった。
これが詐欺電話だった。
日本のオレオレ詐欺など、話にはよく聞いているものの、自分自身がこんな電話に対応するのは初めてだ。
相手は英国のHMRC(Her Majesty's Revenue and Customs)歳入関税庁のエージェントを名乗った。
曰く、わたくしの名義で、南米で銀行の偽口座が複数作られ、しかも金額が大きいので調査しなければならない、というのだ。
わーすごいスケール。ルパン三世みたいな話!
もし、この調査を拒否したり、起訴された場合、英国居住に影響が出る、と。
「英国居住に悪影響が出る」という台詞は、在英外国人にとっては敏感にならざるをえないセリフだ。英国は滞在資格にものすごく厳しい国なのだ。「滞在許可」を匂わされ、人質にとられては真面目に対応してしまう外国人は多いのではないか。
ちなみにわたしは英国永住権を持っているが国籍は日本である。
もう一つ巧妙だなと思ったのは、偶然かもしれないが、その数日前、南米コロンビアの会社でオンラインショッピング(怪しい物品ではなく、ビーチウエアです。南米のビーチウエアは非常に優れているのだ!)をし、当然そちらで住所などの登録をしたばかりだったのだ。
ああ、あれが流出したのかも、と、都合よく因果関係を探してきてしまうのが人間だ。コロンビアでドラッグ関係のお金なら相当ヤバいんじゃないの?! とか。
ちなみに、もし実際にこういう事件が起こった場合は、まず当局から手紙が届き、こちらから担当庁へ連絡する。あるいは警察が家まで来るそうである。
さて、電話をしてきたこの詐欺師に、名前と英国歳入税官庁所属を尋ねたら、淀みなく答えた。
エージェント番号と、なぜかオフィスのある郵便番号まで教えてくれたが、これがテキトーなのは言うまでもない。電話を片手にネットで郵便番号を検索してみたら、一般の住宅密集地が出てきた。
彼は、わたしの本人確認をする上で、姓名と電話番号、住所、国民保険ナンバー、ならびに銀行口座をいくつ持っているか、口座にはどのくらいの預金があるかを確認するから述べよ、と言う。
口座にどのくらいの金額があるかなど、当局が電話で聞くわけがない(笑)。
事件であることは理解した、念のためにこちらから折り返すので、電話番号を教えろと言うと、これだけは頑なに教えてくれない。
名前とエージェント番号だけを何度も繰り返し、電話番号は何度聞いても教えてくれない。
しかも「信じてもらえないのなら、こちらでそろっている書類を今からメールで送るから、メルアドを教えろ」と言う。
適当な捨てアドを教えて話を続けようかと思ったが、ここでそばにいた夫にいいかげんにしたほうがいいと言われて電話を切った。
皆さまもお気をつけて。
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