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世界はひとつ




今は夢と消えてしまった遊園地、宝塚ファミリーランドに「宝塚大人形館」というアトラクションがあった。

子供の頃から遊園地がいまひとつ好きでなかったが、12歳くらいまでは宝塚歌劇に夢中だったので、「歌劇とファミリーランド」がセットになった昭和の家族のイベントだったのだ。
遊園地が嫌いな子供の心を捕らえたのが大人形館だった。
世界中の子どもたちの人形が生活様式を歌と踊りで紹介する間をボートで旅する世界一周、という趣旨の出し物は、「世界はひとつ 手をつなぎましょう 歌とおどりの 七つの海を いっしょに周りましょう」という歌声で、わたしの心を七つの海へといざなったのであった...

...前置きが流すぎる。


昨日のニュース。

「フランス北部の工場で悪臭ガス漏れ出す、英国まで到達
2013年01月23日 14:50 発信地:パリ/フランス

【1月23日 AFP】フランス北部ルーアン(Rouen)にある工場で21日、腐った卵のような強い臭気を放つガスが大量に漏れ拡散した。悪臭は22日午前までにパリ(Paris)を含む同国北部一帯を覆ったほか、海を越えて英イングランドにも到達した。

 ガスは「メルカプタン」と呼ばれる種類で、都市ガスに添加してガス漏れに気付きやすくする用途でも使われる。当局は人体に無害だとしているが、パリの緊急電話回線には一晩で1万人以上からの問い合わせがあり、悪臭による頭痛や喉の痛み、吐き気などを訴えた。

 ガス漏れが起きたのは、米投資家ウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏の所有グループ傘下の「ルーブリゾール(Lubrizol)」が操業する工場。この工場では、工業用潤滑剤や塗料のための添加物を生産している。21日早朝に漏れ始めたガスの悪臭は、短時間の間に数百万人が住むフランス北部一帯に広がった。

 ガスは風に乗って人口が密集するセーヌ(Seine)川沿いを広がってパリに到達。その後、北方へと拡散し、イギリス海峡を越えて英イングランドに入ると、ロンドン(London)南部にまで到達した。イングランド南東地域の消防当局によると、ケント(Kent)南部の住民はドアと窓を閉め切るよう言われたという。

 パリ11区に住む女性は、泣き叫ぶ赤ちゃんの声で目を覚まし、悪臭に気付いたと話している。「午前4時くらいに目を覚まして、家中に充満するガスの臭いに気が付いたんです。玄関の外に出ると、臭いはもっと強くなったので、これが外から来ていることに気付きました」

 パリの悪臭は21日午後にはほぼ消えていた。」(c)AFP/Rory Mulholland


これ、22日の午前中、ロンドンから南部のうちでもかなり強烈に匂い、実はわたくし、避難準備をしておこうかとまで思いましたの(笑)。それほど臭かったのだ。


英仏海峡沿いのフランスに原発が並んでいるのは(風向きのため)怖い、という話を聞いたことがあるが、今回「匂いの着いているもの」が飛んできたせいでその「近さ」(最短直線距離にして35キロ)が実感として分かった。

週末は日本やアメリカでも中国の汚染物質が観察されたというニュースを見たし、

世界はひとつなのである。

自分だけよければ、今さえよければ、というのはあり得ない。
日本のみなさまは幼稚園の時から遠足や見学などのたびに「立つ鳥跡を濁さず」「来た時よりも綺麗に」と言われ続けて来たと思う。
それと同じように、わたしのこの人生が終わる時には(「みなさん さようなら お別れしましょう おとぎの世界を いつまでもわすれずに」)、わたしが「ここ」へ来た時よりもちょっとだけ「ここ」をよくして去りたいとつくづく思う。
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2012 hunting high and low




年はあらたまってしまったが、意外にもこのシリーズを楽しみにしていますとおっしゃって下さる方が多かったので載せることにする。

2012年で3回目、「今年買ってよかったもの、使ってみてよかったもの」集。

2010年
2011年

2013年の年末には「ワイナリー」とか「島」とか、もっとファンタスティックなことが言ってみたいです(笑)。


では早速。


コットンパールの一粒イヤリング
南洋真珠のピアスイヤリングを外出先でセーターを脱いだ時に片方飛ばして失くしてしまい、同じような14ミリのを買い直そうと探したらその値段にのけぞったのである。それで日本ではポピュラーであるらしいコットンパールのピアスイヤリングを試してみることにした。14ミリ、2100円也。
これがウワサ通り軽くて、それほどみすぼらしくもなくよかった。



カスタネールのエスパドリーユ
最初はエルメスのエスパドリーユとして出会った。あまりに履き心地がよく、一夏で履き潰す勢い。もう一足同じものを買おうかと調べてみたら、カスタネールという会社が作っていることがすぐ判明。カスタネール名義なら値段も相応に安いので大満足。かなりおすすめです。
今年の夏も別のデザインを買うのが楽しみ。ロンドンではリバティに結構種類あり。



ウェレダの白樺オイル
白樺オイルはずっとボディークリーム/オイルコレクションのメンバーだったのだが、気分次第であれこれ使っているため集中して使ったことは一度もなかった。
ダイエットのせいで皮膚がたるんでセルライトが浮き出て来たら困るという配慮から、白樺オイルを集中使用、3本目を使ったら歌い文句とおり、もものセルライト、消えました!!!! でも細くはならない(笑)。
続けて使う根性があるならばおすすめです。



SUQQU のデュアルエフェクトパウダーファンデーション
旅行時に手を汚さず簡単に使えるパウダータイプを探していた時、試供品が良かった(@セルフリッジ、SUQQUもRMKもある)ため購入。元々ファンデの2色使いをするわたしにはぴったりの構成で、また対象年齢が合っているのだろうか、すごく好き。

パウダーの宿命として真ん中から減っていき、最後に周りだけが残り、スポンジで無理に取ろうとすると割れるのが本当に嫌なのでメーカーさんには改善を要求したい。

洗顔と基礎は引き続きD.U.O使用。特にクレンジングはもうずっと一生使うかも!プロデューサーの咲丘さんも好き。



Gianvito Rossi のハイヒール
特に形が好きで今年はここのをよく履いた。
特にこのハイヒール。色よし、形よし。一生ハイヒールを履きたいです。



John Master's Organic の日焼け止め
夏に南の島に出かける時、アネッサとは別にもっとやさしい成分のものをもうひとつ、とかなり適当に(ヘアケア商品がいいからという理由で)選んだのがこれ。娘にも気軽に使えるし、塗り心地よく、乾燥せず、べたべたもしないしで気に入っている。
冬に入ってからも継続して愛用中。今年の夏も絶対に買うと思う。

反対に腹が立つほど合わなかったのはニールズヤード・レメディースのワイルドローズ・デイリー・サンスクリーン。肌の上でのびない、乾燥する、粒子のサラサラ感が残る、高価、と最悪。とにかく使い切ろう...とも思えないほど使い心地が悪いクリームだった。




服は...あ。服よりも痩せた(元に戻った)のがよかった。ただし、痩せた痩せたと言っても欧米人基準(笑)、日本人スタンダードでは十分太いと思うので細かいことはお気になさらず。
俗に「○万円の新しい服を買うよりも3キロ絞った方が見栄えがいい」と言うがその通りだと思う。
服は強いて言えば Roksanda Ilincic を狙った。エメラルドグリーンに青い鳥色、紫にグリーン、黄色に赤、スカイブルーにオレンジ、という色合わせにしびれる。



テンピュール枕はわたしには合わなかった...肩凝りが逆にひどくなったのはどういうわけでしょうか。



今年2013年に楽しみにしているのはロンドンの子供服 Miller
2013春夏からサイズが増え、14歳までのコレクションが出るのだ。
ミラー、ほんとうにかわいくて、値段もボンポワンよりずっと手頃なのでおすすめです。



今年も買い物を楽しみたい。
買い物大好き!!
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雪が積もった。








ロンドンの南部地方では一昨年の冬は1度雪が積もっただけだったが、今年はもう2度目、週末は雪が舞い続けた。

金曜日半ドンになった娘は帰って来るなりかばんを放り出してかまくら(イグロ)建設にとりかかり、土曜日に夫も手伝って、人ひとり入れるサイズに完成。

写真を送ったら、義理父が「で、今夜はやっぱりかまくらの中で寝るの?」って...


ロンドンへ1泊で行くはずだったのをとり止めた退屈な週末で、誰も彼もがケーキを焼きたがり、家の中はシフォンケーキ、アップル・タルト2台、シュガー・クッキーと、甘い香りでいっぱいだった。



雪が多いのですか?とよく聞かれます。英国は意外と南北に長く(面積としては日本の2/3もあります)日本でも北と南では気候が全く違うのと同じように、英国の気候も多様です。わたしの住んでいるロンドン南部から広がるサリー州は温暖な気候が特徴で、積雪も少ないらしいです。
ベルギーも「寒い」というイメージがあるようですが、ブルージュもここと同じような感じでした。

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ブルージュと言えば...レース




もう何年も前のこと、駐在のためにブラッセルに来たばかりだった友人の話。

駐在妻の会でお稽古の話になった時、ある方が「レースを少し」と言ったのを聞き、「あの人、めっちゃおとなしそうやのに、レースなんかやってはるんや」ってびっくりしたわー! 

そうやね、最寄りのレース場はスパ・フランコルシャンやんね...って、あれはネタだったのだろうか、マジなボケだったのだろうか。



ブルージュの物産と言えばチョコレートとレース。

今はもう変わったかもしれないが、高速道路でブルージュに入ったことを告げる看板には、白鳥とコンツエルトヘボウそしてレースが意匠してあったくらいだから、まあそういうことなのだろう。

義理の母も娘時代のお稽古事としてレースを習ったそうで(娘にもいつか教えてやって欲しいと思っている)、街のあちこちにたくさんのレース店があり、わたしも時々お土産にしたり、ご挨拶に使ったり、なかなか馴染みのある工芸品だった。

しかしわたしの側の想像力の欠如で、モダンなインテリアの家の中でどのように使ったらいいのか全くアイデアが湧かず、自分では1枚も所有していなかったのだ。
知り合いが現代のインテリアに馴染ませるために色レースを使ったモダンな図柄(モンドリアンかミロかという感じ)を考案していたが、それを使うくらいならばクラシックな柄の方がまだ素敵だと思った覚えがあるくらい、わたし自身の生活には縁がないもの、それがレースだった。


ところで、ケーキなど、お菓子の仕上げによく使われるレースペーパー、あれの起源を考えてみた時に、ある時代より前は本物のレースを使っていたのではないかと思った。銀のトレイに本物のレースをのせて食器をのせるのには馴染みがあるが、お菓子...でも考えてみたらとても自然だ。繊細なボビンレースを敷いてクッキーを供する...なんとカトリーヌ・ド・メディシス風味なんだろう。

レースペーパーはあまり好きではない。ブルージュのレースも綺麗だとは思うが、うちのインテリアには合わない。と思っていた。でもブルージュの本物のレースをレースペーパーの代わりに使うのはなかなか好みだ、ということが分かった。まあ、クリームたっぷりのケーキなどには使えませんがね...乾きもの類の専用で。


そういうわけでクリスマスに帰郷した時にもまた何枚か買って来た。がしがし洗って繰り返し使うので高価なものではないが、真っ白になったのにのりづけしてアイロンをかける瞬間はこの上もない幸福感に襲われる。

これから数を増やすのが楽しみなものの一つなのである。


(写真右側の図案が「ブルージュの」柄。もしブルージュの記念に購入されるなら、この丸っこい花の図案が入っているのを選ばれるといいかも)
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いつか王子様が




”結婚相手の勤め先どこが人気”
「どの企業の人と結婚したいですか? 大手電機メーカーは大幅にダウン Business Media 誠 1月10日(木)17時49分配信

あなたはどの企業に勤めている人と結婚したいですか? 20~39歳の男女に聞いたところ「任天堂」と答えた人が最も多く、次いで「全日本空輸(ANA)」、「タニタ」と「グーグル」が同率の3位であることが、リスクモンスターの調査で分かった。5位以下は「アップル」「三菱商事」「資生堂」「東日本旅客鉄道」「三菱東京UFJ銀行」「サントリー」という結果に。

 前回(2011年)上位を占めていたパナソニック(前回1位→今回40位)、ソニー(2位→11位)、「シャープ」(5位→125位)といった大手電機メーカーは最近の業績悪化を受け大きく順位を下げているのに対し、スマートフォンやタブレット端末の市場で好調を維持している外資系のIT企業や資源価格高騰が続き好調な業績を維持している大手商社に人気が集まった。

 男性は結婚相手が勤める企業として食品や化粧品関連などを挙げ、生活や美容を意識していることがうかがえた。一方の女性は、商社や銀行などが上位に。「女性は給与水準が高く、安定している企業を望んでいるようだ」(リスクモンスター)
(中略)
 インターネットによる調査で、20~39歳の男女500人が回答した。調査期間は2012年11月28日から29日まで」(Yahoo Japan 1/10の記事)



こういうアンケートや記事はまずは遊びなのだろうから、真面目に取り合うのも大人げないのかもしれないが、世界的な不景気とあり、本人にも親にも「結婚相手の勤め先がどこか」というのは気になる属性なのだろうと思う。

しかし不景気だからこそなのだが、大切なのはほんとうに勤め先なのだろうか?
不景気だと言いながら、このアンケートを作った側も答えた側も諸行無常が分かっていらっしゃらないのではないか。みなさんが想定しておられるのは最悪でも「景気がめちゃくちゃ悪くなる」程度で、ある日突然日本円が紙くずになったり、警察が機能しなくなったり、巨大隕石落下などは考えておられないようだ。

シャープの零落はわれわれを驚かせた。
シャープがダメになるだなんて、80年代90年代に聞いたら誰が本気にしただろう。
同じように、どんなに信頼できる大きな会社だとて業績が落ちないとは限らないし、公務員だったり、資格があっても本人が病気になったり事故に合ったり、災難や災害に巻き込まれれたりする可能性もゼロではないことを考えると、大切なのは「勤め先」ちゃうやろ、と思う。
(もちろんこのアンケートが「勤め先」を問うたもので、答えた方々が「勤め先」がすべてだと考えていらっしゃるとは思わない)


もしわたしが婚活中だとか、あるいは娘の結婚相手だとかを考察する場合にはもっと別のモノサシをあてがうと思う。

それはサバイバル能力だ。

サバイバル能力と言っても、アマゾンのジャングルで狩猟をして生き残るとか、ヨハネスバーグでバトル・ロワイヤルを生き残るとかそういうシビアなものではなく、たとえどんな種類の災難にあったとしても、社会を恨んだりせず(ルサンチマンなく)、すぐに次にできる仕事や役割を見つけてくることができ、それでも機嫌良く生きることのできる能力の方だ。
当然そういう性格の人には支援者が必ず出てくるものなのである。

人生でわれわれを待ち伏せている災難には意味などない。残念ながら。立ち止まって自分の不幸を数え上げ、その意味を付与して納得することも必要かもしれないが、とにかく現状下でできることを見つけて取りかかることのできる人。
わたしは好きなタイプを聞かれたら必ず「余裕のある人」と答えるのだが、余裕があるとは絶好調のときだけでなく、どんな試練にあっても自分を突き放して見られる能力のことだ。


そんな能力を持つ人をどうやって見分けるのか。たぶんその人の普段のトラブル対処法を見ていると分かって来ると思う。例えばよく「結婚前に海外旅行に行くと相手の器が分かる」と言うのは本当だと思う。

どんな人に対してもどんな境遇にあっても礼儀正しく、どんな人に対してもどんな境遇にもオープンマインドで、誰とでも友達になれる人。これから変われそうな人、変わることに抵抗のない人。

そういう人を、2度目の結婚で結婚記念日を迎えたばかりのあたくしが男性にも女性にもパートナーとしておすすめしたいと思う。



今日の曲はもちろん「いつか王子様が」
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