お盆の休み中、家族を帰省先の上越に迎えに行った帰り、少し足を伸ばして十日町近辺で行われている『越後妻有「大地の芸術祭」』を観にいきました。
普段芸術鑑賞には縁が無い…というか心得が無いのですが、今回は知人が十日町で参加しているというので、顔を見に。
おそらく、隣町である上越にいなければ出かけることも無かったでしょうが、これがご縁というやつですね。
事前にホームページで概要を見ていましたが、かなり広い範囲で様々なイベントが行われています。
とても、「見て回る」というものではありません。
目的はあくまで十日町の「やさしい家」という会場です。
上越から十日町まで、隣町とはいえ、車で山を越えて1時間半かかります。
ですので、途中で食事休憩をとりながら…と計画し、車をゆっくり停められる「道の駅」を目標にしました。
すると、ちょうどその「道の駅」周辺が、会場のひとつになっています。
「食堂で食べるべし」の計画を変更し、コンビニでお弁当を買いこんでアートに囲まれた場所でいただくことにしました。
案内図
道の駅から望む場所にあるオブジェ
首の無いキリン
実際に入れる「スキマをすすむ」
先ほどの巨大オブジェ
中を覗けるだんだん小さくなる家
昼食を終え、目的の十日町病院へ行き、そのとなりの「やさしい家」へ。
空き家になった民家を会場に、いろんなものが展示されています。
しかし、この「やさしい家」の主目的は、隣の病院の中に様々なアート作品を飾るというところにあるようです。
(直接病院内を見に行くことはできませんが、様子はスライドで上映してくれています)
私の知人も、毎日決まった時間に病院を訪れ、そこに居る人たちの姿をスケッチし、そのいくつかを「やさしい家」会場に飾っています。
おそらく、スケッチさせてもらった本人にも渡しているのでしょう。
ほかにも、誰でも作れるように工夫した紙細工の”樹”を訪問者に作ってもらい、階段をその樹で一杯にするというものもあります。
ホームページで見ると、病院のほうもそんな樹で一杯飾られていました。
スタッフのおねえさんと
ひとつの側面からみると、”作者が作品を作っている”ということでしかないかもしれませんが、たとえばスケッチすることだけでも、その作業の時間、描き手とモデルが時間を共有している…そんな、コミュニケーションを感じます。
紙細工にしても、近所の子どもが毎日のように遊びに来て作品を作っていると聞きました。
私の子どもも楽しんで作っていました。
これだけで、芸術祭に参加したことになりますよね。
芸術的なものから外れて、その作業をするというところだけで、「アートセラピー」という事があると思います。
絵を描いたり、粘土細工をしたり、砂遊びや、箱庭遊びなどもあります。
今回拝見したのは、そこまでセラピーを意識されてはいなかったかもしれませんが、アートを通して、一つのコミュニケーションの形があったんじゃないかなと。
出逢い・ふれあい・つながり…
そんなことを感じたご縁でした。