コトバヲツグムモノ

「口を噤む」のか「言葉を紡ぐ」のか…さてどちらの転がっていくのか、リスタートしてみましょう。

親子コミュニケーションのちょっとした心がけ 番外編(Sくんとの戦い)

2009-08-27 00:00:20 | 親子コミュニケーション

ちょっとワークショップの話題から離れて、息子とのひとときを。

昨日から夏休み明けの学校が始まった。
(以前みたいな3学期制じゃないから2学期でもないし、まだ後期になったわけでもないから新学期でもない…こういうときどういえばいいんだろ?)

思えば昨朝も次男(Sくん)は学校に行きたがらなかった。
口にするのは「眠い」と言う言葉。
でも、昨朝はお兄ちゃんが登校するのにあわせてなんとかいっしょに連れて行ってもらった。

で、今朝の出来事。
まず、朝一番なかなか起きない。
「ねむい~」を連発する。
それでもなんとか顔を洗い朝食を食べる。
この時点でおにいちゃんのほうは早めに学校に行きたいからあせって「はやくして」を連発する。
Sくんはだんだん機嫌が悪くなる。
食事を済ませておにいちゃんが「行こう」と促す。
「いや…」抵抗が始まった。
最初は小さな声、だんだんと声も大きく、床をたたくアクションが加わる。

ここからわたしとの戦いが始まる。

「おにいちゃんに先行ってもらおか?」
「いや」
「じゃぁ用意して行こう」
「いや」
「どうして行かないの?」
「しんどい」
「そうか、しんどいのか。じゃぁお家で寝とく?」
「いや」

このときの配置は、わたしが座っている右横に息子。
目線の高さは同じだけど、わたしが横向きの状態。

ここでとりあえず、おにいちゃんを先に行かせる。

「Sくんはどうする」
「休む」
「熱も無くて病気じゃないなら、お父さんは学校にいって欲しいな」
「いや」
「でも、おとうさんはおねえちぇんと約束があるし(病院に連れて行く約束)、ひとりでお留守番やで」
「いや」
「でも、学校を休む人を外に連れて行けへんで」
「う~」
このあたりから、言葉じゃなくうなり声に変わりだす。

「う~~も~~あ~~」
「お父さんはどうして欲しいか話したから、Sくんがどうしたいか教えて?」
「う~~も~~あ~~」
「言葉がつかえなくなった?」
「う~~も~~あ~~」
「動物さんにはお話聞いてもらえへんなぁ」
「う~~も~~あ~~」

このへんのやり取りを繰り返し繰り返し。
だんだん息子の声は張り上げる声に。

しばらく叫びたいように叫ばせといて放置。
ただし、目は見つめたまま。

「ちょっとこっちに来ようか」
ちょっと声が落ち着いて(疲れた?)きたので、膝に乗せからだを真正面に。
「さあ、どうしたい?」
「いかへん」
「じゃあ一人で寝ておく?」
「いっしょにいて」
「おねえちゃんを病院に連れて行かんとあかん」
「いや」
「学校行くか、寝とくかどっちか選んで」
「う~~も~~あ~~」

うーん、元の木阿弥(こういう使い方でいいのかな?)
歌の歌詞でいうなら「Aパート繰り返し」って感じだろうか。

ここでお姉さん準備完了。
困りながら待機してる。
病院の時間も迫ってる。

「じゃあ、おとうさんは車を取りに行ってくる」
「う~~も~~あ~~」

膝から降ろし、下の階へ。
息子も服を引っ張りながらついてくる。
舞台は玄関へ。

「おとうさんは学校へ行って欲しい。そうか、寝て待ってて。」
「う~~も~~あ~~」
「Sくんはどうしたい?」
「おとうさん、いっしょに居て」
これで交渉決裂。
「無理」
といって、家を出て駐車場に向かう。

しばらく玄関で叫んでたそうだが、車を取ってくる間に、おねえさんが寝室に連れて行き、もう一人の留守番のお姉ちゃんのところへ連れて行く。

家に戻って、待ってた娘を車に乗せ、様子を見に行こうとすると自分から降りてきた。
「どうする?」
「学校行く。でも迎えに来て」
「じゃあ、学校に行って、しんどかったら先生に言って保健室で寝させてもらい。先生が帰ったほうが良いとおもわはったら電話してくれはるから。
さぁ、用意しようか」

いっしょに2階にあがり、着替えて、ランドセルと水筒持って準備完了。
この時点で始業時間、本当なら電話しとかなきゃいけないけど、とりあえず学校へ(先生、ごめんなさい)
学校へついたら、ちょうど先生が教室から出てきたところ。
おそらく職員室に行ってうちに電話しようとされてたんだろう。
「ちょっと調子は悪いようです。
少し話をしていて遅くなりました。
何かあったら、連絡ください、迎えに来ます」
先生は察してくれ、そおっと息子を連れて行ってくれた。

車の中で娘と話して、車を取りに行く間の様子を聞く。
以前なら「うるさい」「だまって」ときつくしかり口調の娘も、「いっぺん上行って待ってよか」と諭してくれたようだ(娘の成長にうるうる…)
「みんな何べんかこうやって泣いて学校行かへんって困らせてたなぁ」
「そうやっけ(苦笑)」
あぁ、娘も自分の時のこと思い出しながら、経験を元に(困らせる側の気持ち)対応してくれたなと。

結局、病院には20分遅れで到着。

うーん、なかなかにハードな朝でした。
まだ、先日のワークショップでいただいた充足感が体に残ってるんで、そこそこゆとりの対応が出来たのかな。
とはいえ、まだまだ受け止めきってないなぁ…

まぁ、いつも偉そうに書いてますが、わたしもこんなもんです。

児童心理に詳しい方、どこか指摘があればぜひ。

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