※記事は当時記載したものです
●購入動機:
私が生まれて初めて所有したバイク。当時、私は深夜のガードマン(道路工事現場の交通誘導員)のバイトをしていた。このバイトは工事が早く終了すればそこで解散となったが、なにせ深夜なので電車がなく、せっかく早く終わってもコンビニやファミレスで始発を待たねばならなかった。この現状を打開すべく、わざわざ原付免許だけ取得しにいったのがきっかけである。
晴れて免許を取得した私は、中古バイク情報誌を立ち読みしまくり、ようやく近所でみつけたのがYAMAHA JOG(2万円)だった。
たかが2万円のボロスクーターだったが、初めてバイクで公道を走った感動は、その後のどんなバイクを手にした時よりすばらしいものであった。あたかも自分の足で走っているような一体感!体全体で風を感じる爽快感!さらに、今までは点と点でしかなかった駅ごとの景色が、道路をそのまま移動することにより空間的な広がりになった時、自分の意志により移動できるバイクに「自由」を強く感じた。この自由こそが、私がバイクに魅せられた一番の理由である。このMy First Bikeは、コンビニから通学、バイトにと大活躍した思い出深い一台である。
●性能:
所詮、原付。リミッターが付いていたわけでもないのに、最高速は60kmしかでなかった。しかも、最高速で巡航すると、エンジンの調子が悪くなってしまうので40kmくらいでしか巡航できなかった・・・(ベンツに第二京浜であおられた時は恐かった)。
そういえば、バイクで初ゴケしたのもこのバイクだった。私はバイクや車を乗り換えると、性能テストのために近場の埠頭で減速テストや旋回性能テストをしていたが、そこで8の字旋回をしていた時だった。もう少し傾けられるかな?と思った瞬間、私は地面に頭からスライディングしていた。多分、20kmくらいしか出ていなかったはずだが、ああなると人間、どうすることもできないことを知った。体は全く動かないまま、ヘルメットがガリガリとアスファルトに削られていく。ボロボロになったヘルメットを見ながら、これが人間の頭だったらと思うと、背筋が寒くなる思いだった。でも、凝りずにその後も走りまわっていたが。