引き続き、丸山創始者の著書 『清き耳』 の「修行の心得」 から。
「その道を修行中の者が、一つの芸を身につける。 するとそれに安心して、時に慢心して、そこに留まる。 他の高い芸を望む心などはない、そういう人は、それで終わりである」
千利休の師である 武野紹鴎は奢りを嫌い、「いずれの芸も下手の名をとるべし」 (下手と思う心から次が生まれる)との言葉を残しています。 浅学にして 『道』 のことを書きますと、あっと言う間もなくボロが出ます。 この辺でこの話題は止めておきます 止める前に。 「修行の心得」 から少しだけ。
「しかし一旦、古人の碑法帖の研究に移ったならば、これまで得たと思うものの一切をさらりと捨てて、目の前に与えられた手本に対して懸命の努力をかたむける。 やがて次の更に高い手本の勉強にかかり、前のものはまるで忘れて、当時の手本に全力をささげる。 かくして次から次にと、まるで山登りのごとくして、一本また一本と研究をつみ重ねてゆく」
経営でも、『守・破・離』 の言葉を聞きます。 模倣し、超えていき、最後に離れて行く。 良いものを真似て自社に取り入れる度量と柔軟性が必要。 模倣し取り入れてからは、それを超える不断の努力が肝要。 そして、いつかは捨て去る非情さも必要になります。
丸山創始者の言葉からは、多くの学びがあります。