水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

日常の終末

2016年08月14日 22時29分29秒 | 詩編
 日常のささやかな揺らぎを  瞼に浮かべてまどろむ君    その時世界が終わるけど  何でもないよと音が別れる  風の戦ぎにうろたえる僕も  君のあくびに恋慕をする  時の移ろいを掬いあぐねど  溢れる記憶をまたも零して  夢で見たよな暗黒の細部へ  感覚ではつかめない妄想を   泥に溶かして潰えさせたんだ . . . 本文を読む

かけ離れた理想の国

2016年08月10日 22時36分35秒 | 詩編
 愛が囓られた痕を  真夜中に見つめて  タイルが剥がれ落ちていく  黒く滲む星空から  ピットピットと……  泣きっ面にタッチした  君の両手を  もう一度ハチミツで  ベトベトにしたい今宵  タキシードで固めたこのやるせない身を  誰か引き取ってくれるだろうか  この意味もなく土砂降りの晩に……  さり気なく広がるこの砂漠のような宇宙の  静かな寝息を象るように僕ら断崖から落ちて  夢 . . . 本文を読む

真っ黒な約束交わしたら 夜を越えておいでよ

2016年08月10日 02時44分44秒 | 詩編
 僕から見えなくなった  ガラス窓の向こうの風景を  11月の風に晒して  時を山のように越えて  探していた嘘の田んぼを幾つも数えながら  僕はあなたのついた嘘さえ知った……  宇宙が謎をけしかけてくるのを  やめないから  僕は、白い風景のなか息を吸って  愛を追いかける . . . 本文を読む

ねぇ 息を潜めた帳のうちで 広がる宇宙を掴み取って

2016年08月10日 02時24分16秒 | 詩編
 泣き言  戯れ言  繰り返す  僕の窓辺に月よ沈んで  広がりゆく  僕の夜の目の宇宙に  ささやかにkissをして  君のあどけない存在よ  夜が閉じてゆく午前2時に  愛の片鱗を輝かせて  君の目から鱗が落ちてしまうように . . . 本文を読む

愛が終わらない

2016年08月09日 01時23分34秒 | 詩編
 ソフトヴォーチェで  囁くあどけない天使の  滑らかな唇に  垂らしてみるメープルシロップの  温い温度に  夜が寄り添って  駆け過ぎていく  茶色の妄想が  吹雪となって  ピアノの怠惰を  浮き彫りにする  瞳の嘘を暴く技術を学んで . . . 本文を読む

ああ、夜のmiss me互い違いのkissに

2016年08月09日 00時50分23秒 | 詩編
 夜が取っ払ってしまった  悠月の頬の微熱  あっという間に陥る  僕らの緊急事態を  収集する間もなく  あられもなく朽ちていく  僕らの淡い妄想の果てに  蘇る明日の真理の幻影よ . . . 本文を読む

そこに透明な愛があるから

2016年08月09日 00時20分18秒 | 詩編
 なんでだろ?  そんな問いを、幾百も重ねる  重ねた唇の熱さを思えば、何千回だって夜の重みに耐えられるだろう!  今宵も、僕の驚きの源は、君の瞳  何千回も巡る太陽の旅程に  二人約束を交わして  時代を画する契りを交わして  列車の荷台に希望を載せて    ロシアで果てる夢の数々に  手を合わせる  口裏合わせた僕と君の  罪業だけは軽快な曲に乗せて  未来へ郵送してやろう!  そんな、 . . . 本文を読む

見つけ出して、君を

2016年08月08日 23時51分06秒 | 詩編
   ありがとう、って言いながら   ご覧!光る青い空を  見つめ合う君のその青い目の色を  夢が出しゃばる快速電車を乗り継いで  君の目が青くなる瞬間を逃さないで  雨だって降りゃあ心浮き浮きだろ    時ノ和を  実現して  夢がひょっこり顔を出す  あの日の浜辺を駆け回る  ある晴れた安息日  暗黙の了解を  共に投げ合って  浮かれ気分で  走り回る午後  そんな青さが、僕らの証、夢 . . . 本文を読む

空で踊る僕らの曖昧にして怠惰な亡霊

2016年08月08日 23時49分42秒 | 詩編
 綺羅羅と光る  僕らの意志の破片の彩色のうちに潜む  狂気の塵芥が宙に舞う  真っ青な意志のその浮き沈みに  そっと僕ら背伸びなんかでアクセスして  夢見がちな少女の想像にtouchして!  高い空で幼気に踊りを舞っている愚かな妖精たちの出現を  心待ちにしながら  風街の夕立のなかで佇むは僕  そのとき抱く悲しみは  青く  青く  夢の破れた果てに見つけるような浜辺の幻想  ふたつの . . . 本文を読む

真っ黒な夢

2016年08月08日 19時17分59秒 | 詩編
 グニャッと  折れ曲がった東京タワーの  争いの最中の  黒い影に  ドラムの音を共鳴させてみる  夕べ悴んだ手のひらを  ウィスキーで汚して  気怠い夜の紳士たちを  真っ黒な鏡の奥へと  押し込んだ . . . 本文を読む

真実を弄る生き物

2016年08月05日 19時34分37秒 | 詩編
 嘘じゃない言葉を紡ぎたい  それは風の泣き声  それは海の嗚咽  楽観主義を日々纏って  妄想を追い越そうと画策する  僕の頑是無い魂よ  愛でよ  今世紀最大の過失を  今宵最大の間違いを  夢のなかで  踊るモグラのように  僕ら手探りで   真実を弄る生き物 . . . 本文を読む

空気を纏って

2016年08月05日 19時31分49秒 | 詩編
 何を 何を  追い求めているのか  欠けているのは  あなたの目    真っ黒な世界で  僕ら手からすり抜けさせてしまうのは    あの子の声    いつまでも  手に入らない  君のイメージを  綺麗な厚紙に包んで  今宵の空気に有り触れたい . . . 本文を読む

アフターナイン

2016年08月03日 00時37分41秒 | 詩編
 今宵も  珈琲を  咽に流し込み  この胸に痞える  微かな憂いを  闇に葬り去った    ゆったりと  心の臓が  闇の中で  時を刻む    何か大事なことを  忘れてしまったような  気もしたが  まあそれはどうでもよいこったろうと  言い聞かせるだけ   目を瞑って  がらんどうのような  何もないこの闇に  とりあえず  じっと耳を澄ます  堅牢な  独房のように  暗く  閉じた . . . 本文を読む