昼間の「パールハイムまつり」でのこと。
外に設置された手すりにもたれかかり、ひと休みしていました。
その手すりにつながれた小型のコリー犬がいました。オス、メスは分りませんが仮に〝彼女〟としておきましょう。飼い主の方は会場内を回っておられるのでしょう。近くにはいらっしゃらない様子。
「おかあさ~ん、おとなしかよ」と小さな女の子2人が撫でてました。ふと目をやると、されるがままではありながら、〝彼女〟は明らかに迷惑そうな顔。
「ホントね、お利口さんやね」と言いながらその様子を見ていると、もう1人女の子がやって来て、さらに3人で撫でまわし始めました。そのうち1人は持っていたぬいぐるみを〝彼女〟の鼻先に持っていき、かわされるとまた鼻先に、を繰り返していました。
しばらく会場の様子に目をやって、ふと気付くと〝彼女〟は私の足元に身を寄せていました。いい加減、いやになったんですね。避難してきたようでした。それでも、少女達は〝追っかけ〟を弛めません。それとなく片足で〝彼女〟をガードをしてやっていると、飼い主の女性とお友達が帰って来られました。
〝彼女〟はすかさずしっぽを振って嬉しそうに足元に。これで形勢逆転。
さらに追っかけの少女達が撫でようと手を伸ばした瞬間。
「ワン! ワン! ワン!」と吠えました。飼い主の女性が「***ちゃん、ダメよ」と仰った後、ひとりの子がもう一度手を伸ばそうとしましたが、「ウー」と威嚇するので、女性が「やめといた方がいいよ」とさとしました。それで、諦めた少女達は母親達の元へ。
「滅多に吠えんとけどね」と女性が仰ったので
「お利口さんやったですよ。こなされて嫌そうな顔してましたけど、我慢してましたから」と〝彼女〟を弁護してあげました。
飼い主が傍にいない心細さがあったにしろ、〝彼女〟はちゃんと立場をわきまえていたと思います。
我慢を知らない人間より、よっぽど お利口さんでした。
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