カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

飯豊山は遠かった【前編】

2018-08-23 | ヤマのこと

憧れの飯豊山はやっぱり遠かった・・・



今年の夏休みはダンナ様が14日15日が出勤だったため、
8/11~8/13の3日間は岩手へ帰省、後半8/16~8/18の3日間に山行予定を立てていた

運悪くというか毎度の事というか
前半岩手県に帰省している間は毎日晴れ、後半は雨と曇りという予報
予報、変わらないかなぁ・・・
という期待を込めつつ、行って見なけりゃわからない!と会津若松駅へ

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▽Day 1▽
前泊した会津若松駅から磐越西線に乗り野沢駅下車
ここから西会津町のデマンドバスに乗り、登山口のある弥平四郎の集落へ


バスに乗ったのは私たち二人と若い男子ひとりだけ
男子は登るのかと思ったら山形側に下山し、車を回収に来ただけという
限界集落を抜けて登山届を出し、まずは林道1時間半歩きからスタート

8:50
林道に入った途端、体長2センチほどの大きなアブとブヨ(らしい)虫が一斉に我らを取り囲む
前を行くダンナのザックから足もとまで、20匹は群がっているだろうか?
もちろん私の周りも
止まったら最後、ボコボコにされそうだったのでノンストップで登山口へ
蒸し暑かったので既に汗びっしょりで沢の真ん中に逃げ込んだ
ここで10分ほどクールダウン
虫よけスプレーも網も持ってこなかった 油断した



この日の天気予報は 東京を出る時は曇り一時雨だったが
前日の夜には雨の予報に変わったようで、ニュースでは災害級の雨の降る地域もあるという

出発時は曇り空だったが、祓川山荘跡地までくるといよいよ雨が降り出した
雨のおかげでアブブヨには退散頂けたけど、時折バケツひっくり返したような土砂降り

雨は強くなったり弱くなったり 強い風に木々が大きく揺れ 大粒の雨が頭を叩く
樹林帯なので稜線よりはずっとましだ、と慰める
だけど、何度か出てくるトラロープを掴むのに腕をあげると
カッパの中に溜まっていたのか 
雨が手首からザーッと身体を伝って足元へと流れていく
もう、服を着てても着てなくても同じじゃないの?状態
首に巻いた手ぬぐいを 何度絞ったことでしょう



久しぶりのシュラフに水3リットル装備が肩に食い込む
毎日暑くて何もトレーニングしなかった、怠けきった身体は重いし
頭はビショビショ、足元はぐちゃぐちゃ 何度も休みながら登山口から4時間
パッと目の前が開けた、そこが”松平峠”だった

やった、稜線が見えた!

ここで元気を取り戻し、ザレた急坂を登って行く



ここを登っている間だけでも雨が小降りになって良かったなぁ



ようやく疣岩(いぼいわ)分岐に着いた時は、ほっとして今日初めての笑顔
さあ、ここからはなだらかな尾根を1時間で目的地(実際はなだらかほどではなかった)
雨に煙る中からぼやっと小屋が見えた時は嬉しかった


15:10
雨の中 小屋の前で写真を撮っていると
三国岳小屋の管理人さんが、小屋のドアからおそるおそる顔だけ出してこっちを見てる
まるで幽霊でも見たかのような・・・

C「泊めて下さーーーい♪」
K「こんな土砂降りの日に登ってくる人がいるなんて!」



(小屋の画像は翌日のものです)

K「とにかく中に入って!」

親切にタオルを出してくれて まずはびしょ濡れな合羽を脱いだ

小屋と言っても基本避難小屋なので、ストーブなんてあるはずもない
身体中のすべてが濡れていたので、着替えても翌朝まで乾ききらなかった

C「明日は天気回復する予報だったので登ってきました♪」
K「そうか・・・明日の天気は昼ごろまで回復しないみたいだよ」
C「えーーー!!!」


小屋はとてもしっかりしたつくりで中もきれい トイレは水洗でピカピカ
飯豊山の小屋はどこもこんなふうにきれいらしい

名簿に記入して一人2,000円を支払う
偶然にも管理人さんと私達は同じ苗字だった
貸切状態という事もあり同じ苗字も何かの縁と、この夜は3人でお酒を飲みながら色んな話をした

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今回の企画は”タクシーを使わず本山だけ登る”プラン
弥平四郎登山口へ到着するデマンドバスは、平日なら9時到着の便がある
そこから登り始めて三国岳小屋に泊まり、
翌朝ザックをデポし 身軽になって飯豊本山のみピストン
また三国岳小屋に泊まって翌朝弥平四郎へ下山

という、体力がなく暑さが大の苦手な自分としては完璧なプランのつもりだった
管理人さんもそのプランは荷物最小限で歩けるからお勧めだよ、と言ってくれた

この雨が朝、止んでいてくれればの話だが・・・

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▽Day 2▽

夜中に小屋を揺らす強風と叩き付ける雨の音に何度も目が覚める
もう半ば諦め状態で朝を迎え、いちおう4時半に起きて外に出る

K「今朝は寒いね 8月だというのに気温は10度いってないよ」



三国岳小屋から飯豊本山へのCTは片道約5時間
私の足では往復で10時間はみておきたいところ
となると逆算して、最高に遅くても7時にはここを出発しなければならない

一瞬だけ悩んだ けど この寒さと暴風雨の中 今出発する勇気が出ない
何度も天気予報を見るけど どんどん回復が遅れ 夕方5時まで傘マーク
朝ごはんを食べながら待ってみるも 6時を過ぎても降りやまない雨
雨と風に打たれながら行く気力はもうなかった

仕方なく・・・ふて寝
午後、雨が止んだタイミングで 周囲をお散歩でもしましょう
下界の暑さを忘れ、山に涼みに来たと思えばいい



(剣ヶ峰を登ってくる人)

二度寝して目覚めた10時過ぎ、少し風が弱くなってきた
相変わらず雨は降ったりやんだりだけど、上から降りてくる人、下から登ってくる人がちらほら

その様子を見ていたダンナがじっとしていられなくなり、雨でも出かけるという
行けるところまで・・・なんなら切合小屋まで水汲みに


昼食を取り、まだ雨の降る中合羽を着こみ おやつと水だけの軽装で出かけた
小屋を出たのが12:44
夕方までには必ず戻ってきてね、と約束した



(アキノキリンソウ? センジュガンピ 深山車花 )

私と言えば時折明るくなると外に出て 花を眺めてみたり 山並みを眺めてみたり
あ~ぁ、何しに来たんだろうなぁ・・・
自分で計画したくせに軟弱者の私は小屋でまったり
一人でいると昼間でも寒くて シュラフにくるまっていた


 
14時過ぎ、風も弱くなり時折青空ものぞくようになった

すると白いベールの中から 二日間で初めて飯豊本山が姿を見せた!



わっ


わー!でっかい!
そしてあんなに遠い・・・やっぱり飯豊は山深いなぁ

なんて一人感動していたその時、スマホに着信が・・・


※長くなりましたので続きます







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