カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

大朝日岳へ 【後編】

2015-08-22 | ヤマのこと

前編はこちら

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15:15 小屋に着いてまず驚いたのが小屋周辺のお花畑
タカネナデシコが一面に咲いているのは初めて見ました
管理人さんに聞いたところ「立ち入り禁止のロープを張ったら増えた」と仰ってました
大好きなマツムシソウも大株ばかりで、自由に気持ちよさそうに風に揺れていました


大朝日小屋の中に入ってみれば駐車場で聞いた混雑状況とは違い、この日は20名弱と程よい人数
宿帳?ノートに記入して@¥1500を支払い、2階に案内して頂きました


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荷物を置いて早速山頂を目指します
避難小屋から10分ほどですが、稜線に上がると風が強い


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途中から振り返ると、今日歩いてきた稜線が見えます
ここからだと、山と谷しか見えない
当たり前だよねぇ、登山口に来るまでも町から1時間かかるんだもの



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山頂手前は平らな尾根
強風で飛ばされないように踏ん張って


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大朝日岳1870m到着
360度のパノラマ!!
・・・のはずですがご覧の通り
風で雲が飛ばされていくのを眺め、しばらく待っては見たものの遠望が利くまでは晴れず、
強風で身体が一気に冷えて寒くなり小屋へと戻りました


小屋に戻り、楽しみに担いできたビールで乾杯
そのうち窓の外が赤くなり急いで外へ



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小屋前のお花畑も赤く染まり始め


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西朝日岳の方に日が沈んでいく



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山で向かえる朝日と夕日の時間が一番好きだけど、
山に泊まらないと見れないから、何か月ぶりに見ることが出来た夕陽
今ここにいる20人弱だけで迎える、静かな一日の終わり
アルプスとは全く違う、無口でたおやかな東北の山の一日が暮れていく

途中雨に降られてどうなる事かと思ったけど、こんな素晴らしい瞬間に立ち会えてよかった
もう、言葉などなにもありませんでした


日が沈むと同時に疲れで私も寝てしまいましたが、日が沈んだ後流星が見れたそうです


- - - - - - - - -

2015年8月13日


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風も止み、静かな朝を迎えました


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右に見えるのが月山
その左にうっすら見えるのが鳥海山
月山に登ったのはまだ一ヶ月ほど前の事なのに、なんだかずいぶん昔の事に思える
月山も鳥海山もガスと雨で、なーーんにも見えなかったっけね(*´∀`*)


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天気予報が変わり、この日は雨となった
天気が良ければ朝、中岳の方に行ってみようと思っていたけどこのまま帰ろう
帰りのルートは決めていなかったけど、最短の中ツル尾根を行くことにした
またお花の中を山頂に向かって登って行く
終わりかけのヒナウスユキソウやウメバチソウ、ミヤマリンドウ、不思議色のエゾシオガマ
などが咲いていました



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登り途中で振り返ると大朝日小屋
お世話になりました、とても楽しい夜だったなぁ



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昨日と違い、風は穏やかだけど今にも降り出しそうな空
名残惜しいですが、朝日鉱泉に向かって下ります



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山頂からは一気にぐんぐん高度を下げます



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途中、ハクサンイチゲがまだ咲いているところがありました
秋の花と一緒に咲いているのが面白いなぁ
・・・なぁんて、楽しんだのもつかの間、もう雨が降ってきましたよ



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小雨降る中、ブナの森の中をぐんぐん下ります
長命水の所まで来ると、今日初めて登りの人に会う

女子二人連れ、一人の彼女が
「ここまで4時間もかかってもうヘロヘロだけどあの吊り橋を渡るのはもう嫌だから頑張る!」
って会話して気づいた

吊り橋??・・・怖いんですか?(゜Д゜;)?
しまった~私高度恐怖症で吊り橋大嫌いだったんだ!
そういえば地図に吊り橋って書いてあったな・・・



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気づいたところで進まなきゃ帰れない
「沢の音がしたら気を引き締めて!先日滑落でヘリ出動したばかりだからね」
管理人さんの言葉を思い出し、しっかり転ばないように進むけど、
地図では解らなかった小さなアップダウン、沢のへつり、崩れた道
また登り返し?またロープ?またザレ場??まためちゃくちゃ怖い吊り橋???
まーー気の抜けない道が延々と、おまけに途中から土砂降りの雨
これでもか、これでもかと困難は続き・・・



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最後の最後に高度感たっぷりの吊り橋を渡って、たどり着いた林道の脇に



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「朝日鉱泉 この上250歩」

まだ登るんかーーーーーぃ( ̄ω ̄;)!!



前回の北岳に続いてまた今回も靴の中までビッショリになり、辿り着いた朝日鉱泉
コーラと着替えのTシャツを買って、長命水から電話しておいたタクシーを待つ

「おとといまで雨が降らなくて困っていたんですよ。やっと降ってくれたけどまだ足りないわね」
宿のおかみさんと会話する
「アブは大丈夫でした?雨で良かったね。このルートは立ち止まると一気にアブが襲ってくるの。
虫よけは効かないから網被らないと歩けないのよ」

そ、そうなんですか!
よかったぁ、人一倍虫に刺されやすい私、もし晴れてたら雨でビッショリじゃ済まなくて
顔中ボコボコにされてるところだった・・・

雨に助けられたのね・・・・
(違う気もするケド)


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12:30にタクシーに迎えに来てもらい、無事に左沢駅へ
と、言いたいところですが、せっかく早く帰ろうとタクシーにしたのに左沢駅、
12時台の次は16時台まで電車がないと気づく!
運転手さんに相談すると、その先の寒河江駅なら電車があるという
すかさずそちらに向かってもらい、事なきを得ました(v´∀`*)



二日間とも雨で
なんで私が山に登る日はいつも雨で
と思ったけど、それはそれで絶対に忘れられない山がまたひとつ増えたし、


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大朝日小屋の管理人さんがとても良い方で、いっぱいいっぱい色んなお話が出来て、
すごく心温まる山旅になったことが、今回一番良かったことかな




またいつか。








【行程】新宿駅南口23:30→(ドリームさくらんぼ号)山形駅5:50 JR左沢線山形駅7:04→左沢駅7:51 タクシーにて古寺鉱泉(小型約¥11,000)

往路:古寺鉱泉登山口9:00→一服清水10:40→三沢清水11:45→古寺山12:10~12:45
→小朝日岳分岐13:10~合流13:45→銀玉水14:33~14:44→大朝日避難小屋15:15
復路:大朝日避難小屋6:20→4合目長命水8:50→出合9:56→朝日鉱泉12:05タクシーにて寒河江駅(小型約¥12000)

寒河江駅→山形駅


※日暮沢小屋への林道は3年前の集中豪雨で車通行不可・現在復旧未定
※朝日鉱泉は携帯不可(docomo)大朝日小屋は可
※大朝日周辺の天気予報は山形県ではなく、新潟県の予報だそうです
※見た花:ミヤマリンドウ・ミヤマコゴメグサ・タカネナデシコ・タカネマツムシソウ
ハクサントリカブト・ミヤマアキノキリンソウ・ハクサンシャジン・ハクサンフウロ
ヤマハハコ・シラネセンキュウ・シシウド・ヨツバシオガマ・エゾアジサイ・アザミ等





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大朝日岳へ 【前編】

2015-08-21 | ヤマのこと
2015.8.12(火)~13(水) 山形県の大朝日岳へ行ってきました

前述の通り夏山に行けるのかどうか?直前まで解らなかったので縦走は諦め、
岩手への帰省の途中でも行けそうなひと山だけを目指します


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予約だけは取っておいた新宿→山形駅の夜行バスに乗り、左沢線に乗換えます
山形駅前のコンビニで昼食やビールを買いザックに詰め込みました
今日は避難小屋泊なので、久々にシュラフらや水・食料やらでザックが重い(^_^;)



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左沢駅からは予約しておいたタクシーに乗り、登山口のある”古寺鉱泉”まで約1時間
途中はひと気のない道だったけど、駐車場はかなりの車が停まっていました
ビックリするような昭和レトロな古寺鉱泉、宿泊も可能なようです
宿の脇が登山口、9:00 ゆるやかに登り始めます



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大朝日岳を目指すにはいくつものコースがありますが、
この古寺鉱泉のルートは整備が整っているとの情報です
水場も3か所あるので歩きやすいだろうと選びましたがその通りでした

東京に比べればずっと涼しいのですが、この日午前中は無風、
このあたりも雨が全然降っていないそうで、カラッカラに乾いて土埃舞うような登山道でした
暑くて暑くてヨレヨレしながら辿り着いたひとつめの水場”一服清水”
この水のキンキンに冷たくて美味しい事と言ったら!!!
一服どころか駆けつけ3杯飲まずにはいられません、ここで一旦息を吹き返しました(o^^o)


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3時間弱でようやく樹林帯を抜け、眺めが得られるようになりましたが、
曇っていても暑いのは変わらず じわじわと疲労と夜行バスの睡魔が襲ってきます
(水場・三沢清水は殆ど出ていませんでした)


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ふっと前が開けたらそこが”古寺山”前方にこれから進む稜線が見えました♪
すぐそばの大きいピークが”小朝日岳” 
遠くに丸みを帯びて見えるのが今日の目的地”大朝日岳”らしいです
ここで大休止、睡魔に勝てず10分ほど眠っておにぎり1個食べ、元気を取り戻しました


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小朝日岳のピークは巻くことも出来るので、私は体力温存で巻道へ
ダンナだけデカザックのまま小朝日岳へ
合流地点までは急坂、そこからも急坂を下って


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振り返ると小朝日岳の壁と雪渓 


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さてここからが楽しい稜線漫歩のはじまり~
というところで怪しいなぁ・・・と思っていた空から雨が降り出しました(泣)
今日は晴れ予報、タクシーの運転手さんも「今日は雨降らないでしょう」って言ってたのに

合羽の上だけ来ていたけど途中でスコールのような雨Σ( ̄ロ ̄lll)
慌ててズボンを履いたら更に強風とザーザー雨・・・


なんで私が山に入ると雨?
こないだの北岳以降、雨が降らない日が続いていたのに
この夏は暑すぎるほど晴天が多かったのに
3週間ぶりにやっと時間が取れて山に来れて、これから今日のハイライトってとこで降る?
どーゆーことぉおおおーーーー??


・・・もう怒り通り越して笑っちゃう、なんでいつも?
神様はどうして私に意地悪ばかりするんだー!
とぼやいてみたところで更に風雨は強くなるばかり



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雨風に耐えながら黙々と歩いてたら、みっつめの水場に着きました
”銀玉水”も登山道から30秒ほどのところにありしっかり出ていたので、
ここで今夜~明日の分も汲んでいきます
またしてもザックにずしり この時点で水分だけで5キロ弱担ぐことになります


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ここからは階段状の登り
雨も上がり、お花もちらほらと姿を現し始めました
振り返れば今日歩いてきた稜線が 「頑張れ」と後押ししてくれる



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雨でしまったカメラを出すのもおっくうで、ダンナの防水コンデジ借りて花を撮る
なんだか最近、雨が降ると面倒くさがりになっちゃった

だけど今 自分の足元で風に揺れるお花たちと同じ空気を吸って、
無心で歩いてたらいつの間にか雲にも空にも近くなって、
見渡せば山ばかりの静かな風景が広がっていて

こんな風に自然と共にここにいれる瞬間の心地よさ、それだけでもう十分でしょう
シアワセな今を五感で感じ、記録じゃなく記憶に残せばいい
お花を写真に残すことなどもう 自分にとってはどうでもよくなっていました



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見下ろす斜面には1か月も前に会ったはずのニッコウキスゲがぽつんぽつん
足元にたくさん咲いているのは、たぶん初見の”ミヤマクルマバナ” 
北のお花たちに会う機会はなかなか少ないのでとても新鮮な気持ちでした


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雨が止んだら風が強くなり、ぎゅんぎゅん雲が流れていく
おーっ♪ 青空も出て来たよ?



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わー、こんなところを歩いていたんだね キレイだね


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中岳と雪渓が近づいて



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ようやく大朝日避難小屋が見えてきました




長くなったので後半へ続きます



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ご無沙汰しておりました

2015-08-19 | ヒビのこと
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(岩手県・久慈駅前 取壊されずに残った駅前デパート)

7月18日以来山にも行ってないので、更新できないまま8月も中旬を過ぎてしまいました
今年のお盆は早いもので義母の三回忌、岩手でひととき涼んで帰ってきました



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同居の実母が認知症になってから、かれこれ7年経ちました
今までは緩やかな進行で、ほとんどの事は自分で出来る状態でありましたが、
今年の5月頃から時々歩けなくなる症状が現れ、この夏は一気に慌ただしくなってしまいました

北岳から帰った後から事情が変わり、
猛暑の都内をケアマネとの打ち合わせや介護用品車椅子の手配、
ショートステイ等様々な契約などで汗だくになって走り回り、
休みの度に病院へ連れて行ったり、平日は会社から帰れば家事と母のお世話、
それにまつわる様々な問題もつぎつぎ起きて、
精神的にも肉体的にもグッタリな日々が続き、パソコンを開く気力も起きませんでした


気分転換したい・・
大好きな山に行きたい・・・
夏山シーズン真っ盛りな山に行きたい・・・


そんな状況なので予定していた夏山の予定もすべて白紙に
涼しいところに涼みに行きたくても、高尾山はおろか家を空けることもままならず、
母の笑顔が見たい一心で頑張ってはいても、すんなりいかないのがこの病気な訳で、
日々起こる様々な出来事で自分の気持も不安定になり
今までやれていた仕事・家事・介護・山・BLOGのバランスを保つことが出来なくなりました


それでもどうにか帰省の途中でひと山登る時間を得ることが出来、よく解りました
今まで自分の思いだけで行動出来ていたことが、どれほど自由でありがたい事だったのか
山に向かうということが、どれほど自分に元気を与えてくれたものなのか



このところ少し涼しくなったおかげか、母の体調も少し落ち着き、
ひと山登れたことでわさわさとしていた自分の気持ちも落ち着き、
やっと更新できなかった理由を書く気になれました

今後は状況によって出かけられたり出かけられなかったりするのだと思います
山も旅行も行きたいけれど、今度、自由に行ける時が来るのは・・・
色んなことを考えさせられた一ヶ月でした

ブログの更新も時々になるかと思いますが、
思い出したころに覗いてみて頂けたら嬉しいです




近いうちに先日登った、散々だったおやまのレポが書けたらいいなぁ(´゜艸゜)∴ブッ