カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

松本のビジネスホテル

2010-09-29 | オデカケ

先日パノラマ銀座へ行ったときのこと。

電車移動の我が家、今回みたいに平日出発だと夜行バスも夜行列車もない。
朝、始発を乗り継いで我が家から穂高まで行けない事もないけど、
一番早くても駅到着が9:40。その後はバスがないのでタクシーで登山口まで約¥10,000。
出来るだけ早く登山口に着きたいので、松本駅で前泊することにした。
ただ、新宿駅21:00発のあずさが最終なので、
仕事が終わらないと計画がパーになるというタイトスケジュールでドキドキ

なんとか無事電車に乗り込み、車内で夕飯を食べながら松本駅到着が23:55。
出来るだけ早く身体を休めたいので、駅近で検討し、予約していたホテルがこちら。

エースイン松本


寝るだけだから・・・とあまり期待しないで行ったら、素晴らしいホテルでした




部屋は広くて超キレイ&清潔。(平日なので広い部屋を用意してくれたらしい)
パジャマもアメニティも冷蔵庫も湯沸かし器もちゃんとある(過去に冷蔵庫のないホテルもあった)
バストイレ別、24時間チェックインも可、フロントも明るい。
夜には近くの温泉に無料で入れるサービスもあるそう。
なによりほんとに改札出てから5分以内に部屋に入れるアクセスのよさ。

も~素晴らしすぎて、翌朝雨だったらここに滞在して観光でもいいや、と思うほど

朝食がついているのだけど、6:30開始だったので利用することが出来た。
これがまた、ごく普通に美味しい朝食。
ごはんも味噌汁もあって、ご飯のおかずには魚や野菜等。
パンは地元のパン屋さんの、ということでマジメに美味しいパン。
スクランブルエッグ、ハム、サラダ、フルーツ、ヨーグルト、牛乳、ジュース等・・・
コーヒーまでちゃんと淹れてあるではないですか!!
(混んでいたので写真は撮りませんでした)

これだけ至れり尽くせりで・・・30日前以上予約だと、なんと一人当たり¥2,850、
二人で1泊朝食付き¥5,700というオドロキの安さ!!(ベッドはセミダブルだけど)

こんな良心的なビジネスホテル泊まったことない~~~
と、よく見たら、アルピコグループでした。
おかげさまで松本駅7:02発の大糸線に十分間に合い、穂高駅までシアワセ気分で行けたのでした。

山ではいつも電車やバスでお世話になっているアルピコさん、
今回もお世話になりました!!
次回もし利用することがあったら、絶対又ココ利用します!
下山後のタクシー代より安いってすごい・・・(まだ言うか


・・・ちなみに電車利用でパノラマ銀座は・・・
<交通費1人>新宿=松本間 あずさ利用¥4500×2=¥9000
松本駅→穂高駅(豊科駅)¥320×2=¥640
穂高駅→中房登山口バス¥1700
タクシー:一ノ沢→豊科駅なら多分¥5000くらい(温泉に寄ったため¥6800)
<小屋代>燕山荘 素泊り¥6000 常念小屋 素泊り¥6500 前泊¥2850

夜行普通列車とか高速バスとか使えばもっと安いけど、休みと体力のないOLには、
いかに体力を温存しつつ楽しみつつ、翌週の仕事に差し支えないように、が重要なので仕方ないです
今回は一人当たり¥30,090。テント泊なら¥17,600くらいですね。
さあ、また一生懸命働かなきゃ・・・



季節が変わる時

2010-09-26 | ヒビのこと

今週末はすっきりとした秋晴れでしたねー。


私は月末土曜日は毎月出勤なので、今週末は「お片付け日」に決定。
山歩きには最高の天気でちょっと悔しかったですが、衣替えの為洋服からタオルケットまでの大量の洗濯物に、
明日から着る服のため、秋物のアイロンかけ数十枚、美容院行って見た目も秋仕様に。
ついでに通勤用の秋物の服~靴まで数アイテム新規投入(!)
山服じゃないとこんなに安く買えるんだ!!!とついつい買いすぎて(笑)
洗濯&アイロンかけを除けば、ああ、買い物って楽しい

と家事の山?を制覇した週末でした。

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庭の柚子、今年もたくさん実をつけています。去年も豊作だったのに?いいのかしら・・・

だけど柚子がなっても、搾って食べたいものが送られてこない・・・
猛暑の為、遅れているのか不作なのか・・・デパチカでは北海道産2本で5万円だった。。
やっぱり不作?

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ようやく涼しくなったので、猫もひと安心ニャー



ちょっぴり痩せて伸びきってたニャンコ、今度は丸くなる季節がやってきますね。
ビールの飲みすぎでツケの回ってきた私の身体も丸くなり

食欲の秋だけは、既に我が家に来ていますど・・・どうしよう・・・




リベンジ・パノラマ銀座 【ヒエ平へ】

2010-09-24 | ヤマのこと

燕岳編はこちら
大天井岳編はこちら
常念岳編はこちら


一ノ沢下山

布団一枚に二人だったが、富士山と違い天井が高い部屋に18人なので圧迫感がなくて意外と眠れた。
あれほど苦手だった山小屋の夜。だんだん私も慣れてきたのかな・・・(笑)


 
今日は下山だけなのでゆっくり。布団の中で気づくとご来光の時間ではないか!
慌てて外へ出ると、朝日を待つ皆さんが。
結局、この日もすっきりとは拝めなかったし、槍も染まらなかったが、
十分美しい山の朝を迎えられて大満足。


 
小屋の部屋の窓から見える「槍ヶ岳」「大キレット」
肉眼ではハッキリと槍ヶ岳山荘の赤い屋根も見えていた、空気も澄んだ綺麗な朝だった。



朝食済ませ、タクシーの予約も入れて・・・さようなら、常念岳。またね、槍ヶ岳。
360度、どこを見ても美しすぎて、離れ難くてなかなか下山の一歩を踏み出せずにいた。


  
7:25、下山開始。
急な登山道を下り始めると、すっきり晴れた「常念岳」がお見送りしてくれた。
さすが、私が下山し始めると晴れるんだよね。3日間で今日が一番天気がよさそう。
苦手な下りをモタモタ降りていくうちに、「最後の水場」ゴウゴウ流れる一ノ沢に着いた。


  
滑落注意と地図に合ったけど、ロープがはってあるから全く怖くない。
私には奥多摩の方がはるかに怖い 整備された登山道ってこんなに歩きやすいんだ、と感じた。
胸突八丁辺りまでは登ってくる人も多く、すれ違いにちょっと時間がかかった。


  
暑さが苦手な私にとっては、このルートは最高に気持ちが良かった♪
沢風が涼しいし、水はいくらでもあるし、ここなら夏、登りにとっても生きていけそう(笑)
9:30、烏帽子沢出合で休憩。この後はどことなく北八ヶ岳に似た森の中を緩く下っていった。


 
大滝ベンチあたりの傾斜が緩んでからが結構長く、飽きてきた頃やっと「山ノ神」到着。
ここからもうひと歩きで10:45「一ノ沢登山口」についた。
お疲れ様~~~~ 無事に今回の山旅を終えることが出来ました。


【9/19・CT】常念乗越7:25→最後の水場8:05→烏帽子沢出合9:30→一ノ沢登山口10:45 行動時間3時間20分 休憩含む

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予約したタクシーに乗り込み、予定していた「ほりでーゆ」へ。
ところがこれが大失敗!!
山地図にもここしか載ってなかったし、常念小屋で割引券も置いてあったのでなんのためらいもなく行き先を告げる。
タクシーはグングン走り、市街地近くなってきた。
あれ?こんなに駅よりかな?と思ったら信号を右に折れ、常念岳方面へUターンするように進むではないですか

そうなんです、地図では読み取れなかった、一ノ沢登山口から温泉までは道路が直接繋がっていなかったのです!
ゴルフ場の脇を通り一旦、市街地に行ってから、また戻るようにしかない車道。
三股からは通り道になるようですが。

車の運転をしない私たちは、こういう地図読みが出来ないという事を思い知らされ反省。
なんと温泉までのタクシー代金は¥4300・・・温泉に行くだけで¥4300・・・新宿から松本までが¥4500なのに・・・

とあまりのショックで温泉の写真は一枚も撮ってなかった(笑)
温泉が悪いわけじゃないんですけどね。
ちなみにその後、豊科駅までは¥2500くらいでした。




豊科駅から見上げた「常念岳」は雲の中、2年前と同じ光景だったけど、
満足度が違うと見え方も変わって来るから不思議。
今度ふもとから見上げたら、あれが常念岳・・・とわかる様になれたのが嬉しかった。

銀座と呼ばれる訳がわかった、雄大なパノラマが広がる夢のようなトレイル
きっと又絶対、ここを歩くことでしょう。
それほどに素晴らしくて、楽しい、大満足なリベンジパノラマ銀座の3日間でした


おしまい。



リベンジ・パノラマ銀座 【常念岳へ】

2010-09-24 | ヤマのこと

燕岳編はこちら
大天井岳編はこちら

常念岳へ


  
大天荘からの稜線は、前半より更に緩やかなお散歩道のよう。
ここまで猛暑のせいか紅葉らしきものにはほとんど出会わなかったが、
明るい砂礫の稜線に、色付いた葉を見つけ嬉しくなった。
ここではなぜかサル軍団がのびのびと遊んでいた(笑)振り返れば白と青と赤のコントラストが綺麗。


  
あまりに暑くて半袖になったのに、ガスが出てきて少し肌寒くなった。
はっきり見えないものの、遠くに常念岳の存在を感じながら歩く。
ここまで私にとってパーフェクトなほどの天気だったから、これ以上は望みません。
2814ピークを左手に、大きく折れて降りていきます。

ガスのせいでそう感じたのかもしれないけど、燕~大天井までの稜線は変化もあり、
明るく開放的な女性のイメージ。
大天井岳からの常念山脈は見た目はちょっとぶっきらぼうで頑固そう。
けれどもどっしり構えながらも登山道はゆるやかな様は、まるで大きくて優しい父親のような印象を受けた。


  
東から上がって来るガスは、稜線を越えずに行ったり来たり。
「ここから先入ってもイイ?えー、ダメなの?」とか言ってるみたいな不思議な光景で楽しい♪
時計を見ればちょうど12:00、東大天井岳を降りた鞍部で軽く昼食をとることにした。
一雨来るか?と思うほど雲に覆われた穂高方面。
それでも肉眼でははっきりと涸沢カールが見えていて、上高地が近づいているのがなぜか嬉しかった。

地図を広げるとそろそろこの楽しかった稜線歩きも終わり、と気づく。
寂しい気持ちもあり、ほっとした気持ちもあり・・・
だけどまだ私の満足度は80%、その先のことを考えていたから。

予定では明日の早朝、暗いうちに常念岳に登ってから下山、だったが、
なぜか大天井岳から私の体調が絶好調になり(笑)まだまだ歩ける気力十分だった。
ここまで歩いてきて、テント装備じゃないとこんなに身体への負担が少ないんだ、と感じていた。
楽しく歩けて、よかったな。


  
明日のことは解らないし、今日のうちに登ってしまえば明日は時間に焦ることなく下山できるのでは?
と相談するが、
ダンナはこんなガスの中展望がないのはつまらない、という。
うん、確かにそうだけど、今回私は天気に関係なくどうしてもピークに立ちたかった、ガスでも雨でも。



そんな相談をしながら横通岳を過ぎると、眼下に常念小屋が見えてきた。
と同時に、ガスの切れ間に常念岳への登りの道筋がハッキリと・・・
ものすごい登り見える・・・ 今日中に登りたいと言ったものの、大丈夫か?私。



ぐんぐん降りて、13:45、常念小屋到着。
小屋の玄関は3連休の初日と言う事もあり、言われたとおりの(事前に電話確認)混雑ぶり。
今日は布団一枚に2人だって!富士山と同じか(汗)
とりあえず寝場所がなくならないようにチェックイン。

すぐに部屋に案内されたが、やはり混雑で落ち着く場所もない。
まだ14:00前だし、夕飯には早いし・・・じゃ仕方ない、行くか、とダンナのお許しが出て・・・


 
14:10、サブザックに水とお菓子だけ詰めて山頂アタック♪
どんどんガスは上がってくるけど、山頂に着いたらきっとガスが切れるよ、とダンナをなだめる(笑)
信じるものは救われるのよ~と歌いながら登っていく。



が、覚悟はしていたがウワサどおりの標高差約400mのきつい登り。
登れど登れど山頂は見えないまま1時間経過、三股への分岐がこんな登ったところに!ひゃぁ。
ガスも晴れるどころかどんどん濃くなり、風も吹いてきて寒くなってやっぱり明日が正解だったかも。
まだかな、そろそろだと思うんだけど・・・山頂・・・



と、悲しい気持ちになっていたらナント!!出た!!出ました、雷鳥さん
初めて会えた!もう大興奮で写真撮りまくったのだけど、ピントが合ったのがかろうじてこの一枚(汗)
ガスの日に遭遇しやすいとは聞いていたが、まさか会えるなんて~~~嬉しいっ!


  
疲れて凹みかけた心に雷鳥さんパワー注入され、
そこからはスイスイっと10分・・・アラ不思議、山頂到着。

ガスだっていいじゃない!何も見えなくたっていいじゃない!雷鳥さんに会えたんだから!
15:20、リベンジ3座目達成できました!
ちゃんと歩ききった自分が嬉しくて、ガッツポーズ
2年前、悔しくて悲しくて振り返りながら下山した、あの気持ちを思い出したら、ちょっとウルっとした。


 
でも寒いし何も見えないので、余韻に浸る余裕もなくすぐ下山(笑)
見下ろすテント場も先ほどよりさらに増え、満員御礼な感じでした。
今日のビールは最高にうまいぞ~~~と、ビール目指して小屋へと戻ります。

この達成感が、明日への活力となり、目標が出来る。
そしてまた、新たな目標に向かって歩き出す。
そんな当たり前のことすら出来ない時があるから、達成できた時は何倍も嬉しい。
今回はものすごーくたくさん嬉しくて、楽しい縦走ができた。全てのことに感謝です。


【9/18・CT】燕山荘6:30→切通岩9:20→大天荘10:05(大天井岳ピストン)10:50
→東大天井岳分岐11:45→横通岳あたり13:05→常念乗越13:45
常念岳:往路1時間10分 復路:50分 行動時間=約10時間(昼食・休憩含む)



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16:30、小屋に戻り自炊の支度。
自炊場は屋根付きの外なので、さすがにちょっと寒い。
喫煙所と一緒になっているのも辛かったなぁ、自炊の人は3組くらいしかいないのに、
喫煙者でモクモクになってた。(なのに燕山荘より宿泊費¥500高い・・・笑)

17:30、自炊場からふと外に目をやると、常念岳が見えているではないか・・・
あと1時間遅かったら・・・やはりガス女は健在だった

中のテーブルも相変わらず座るところもないほどの混雑。食事が始まってやっと少し開いた所を確保したが、
それもそのはず、夕食が17:00から最後の人は20:00だって!何回転?
めったに小屋泊しない私には、驚くことばかりだった。

3座全てのリベンジを終えたあとのビールの美味しかったこと!
1000円生ビール4杯に缶ビールに日本酒3パックと焼酎とえ~とえ~と・・・
明日は下山だけだから、とついつい消灯まで飲み続けたのは言うまでもない。


最終日へ



リベンジ・パノラマ銀座 【大天井岳へ】

2010-09-23 | ヤマのこと

燕岳編はこちら


大天井岳へ


  
9/18(土)、今日はゆっくり出発なので、5:30の日の出を眺めながら朝食。
くっきり、とは行かなかったが、真白い雲の中にぼんやり、だけど色濃く輝いた朝日が印象的だった。


  
心配していた天気も、その後は真っ青な空に。
さあ、今日は楽しみな「銀座」の稜線歩き♪
昨日は久々の登りで足が痛くなったけど、目覚めても体調の悪い感じはなかった、ほっ。
私にしては珍しく山小屋で爆睡できたからかな?
快適だった燕山荘にサヨナラして6:50、出発。


  
歩き始めてすぐに人気のあるのが理解できた。
ああ、これがかの有名な銀座なのね・・・なるほどこれぞ雲上散歩。
前には槍、後ろには燕、東には富士山???かな?


 
あまりの綺麗さに、何度も後ろを振り返りながら・・・
前にはこれが・・・蛙岩かな?
進んでいく先には昨日からちょっと不安だった「大天井岳」へのトラバース道がくっきりと見えている。


  
元気良く出発したものの、毎度の事ながら朝の身体は重い・・・
気持ちの良い稜線歩きだけど、イマイチ身体が動かずにこの夏の体調不良の悪夢が頭をよぎる。
大下りを見たら、最後まで歩ききることが出来るのか?ちと不安に・・・

下ったら・・・登り返す・・それが縦走だけど、意外にも小さなアップダウンが結構あるんだ~と思った。


 
ここは盛夏、お花畑だったのでしょう。
チングルマの果穂を見たら、白い花を見たのがつい先日のように思い出された。
ウラシマツツジの赤と、白砂のコントラストも美しく登山道に彩を添えていた。


  
歩き始めて約2時間半、これが切通岩?喜作さんのレリーフに着いた。
鎖や階段はあるけれど、丹沢表尾根のソレよりずっと安心(笑)
表銀座との分岐に到着、いよいよ大天井へのトラバース道登り40分。


  
遠くから眺めていたトラバース道は実際来て見ると傾斜も緩く、高度恐怖症の私の取り越し苦労だったと解った。
そう思ったらちょっぴり辛いけど、息も苦しいけど、あの先はどうなっているんだろう?
それを早くこの目で見たくて、一気に小屋まで登っていた。
時折振り返ると、さっきの稜線はずっと下に見えたけど、全く怖くない、嬉しいね。


  
10:00、大天荘到着。ウッディで綺麗な小屋だった。
脇のベンチにザックをおき、すぐそこの山頂を目指し登っていく。
日差しが強くて、暑くて暑くて10分が長く感じる。だけど登りきった山頂から見えたものは・・・


  
うわっ!槍がこんな目の前なの見たことない!すご~~い!
ここまで登ってきて本当に良かった、と思える絶景が広がっていた。
雲はあるものの、南西には梓川、北側には立山や劔岳、さらに名だたるアルプスの山々(同定できないのが悲しい)
そしてあの尾根の向こうのどこかに、私にとっての憧れの最後の楽園があるのね・・・


 
槍へと続く喜作新道を見下ろしながら、これが北アルプスなのね~~~、
と今更だけど初めてまともに歩いた私たちは、とても新鮮な感動に浸っていた。

やっぱりあの日、無理に歩かなくて正解だった。
雨とガスの中、ここを初めて歩いていたら魅力がわからなかっただろう。
2年間、待ち望んでいた風景に出会え、再訪のご褒美いっぱいもらえた気がした。



山頂を降りて時計を見るとまだ10:40。 
インディアンランチ食べたかったんだけど・・・お腹も空いていないし早すぎたので、
冷たいジュースを買って休憩だけとした。

小屋脇のベンチも心地よさ抜群!ダンナもこの場所を相当気に入ったようで、
「ここで昼間からビール飲んで昼寝したら最高だろうな」だって(笑)私もそう思う。

次はここを目指して来てもいいね♪


 

10:50、インディアンランチの宿題を残し、今日の目的、常念小屋へ向かい歩き始めた。


後半へ








リベンジ・パノラマ銀座 【燕岳へ】

2010-09-21 | ヤマのこと


2年前、台風の悪天候で撤退した、苦い思い出の「パノラマ銀座」
あの時はまだテント泊縦走経験もなかったのに、初心者コースということで行ってしまった私たち。
天気なら問題なかったかもしれないが、雨の2500m級テント泊の辛さも、高山の初秋の寒さも初体験。
経験未熟なままの縦走は撤退して正解だった、と納得はしたけれど、悔しくて悲しくて。
いつか必ずリベンジしたいと誓ったあの日のこと、絶対に忘れることはなかった。

あれから2年、少しずつ経験値を稼ぎ、今年必ず!と思ったのに、
ナント3連休の最終日ダンナは出勤に・・・


雨じゃなければ絶対に行きたいのに!なんで


・・・ちょっと待て。なーんだ、代休前倒しで休み取れば良いじゃ~ん


と無理矢理休んでもらい、9/17(金)~9/19(日)のリベンジ日程となったのでした。


※超メジャーコースにつき、今回は画像をサムネイルにしてあります。
大きな画像をご覧になりたい方はお手数ですがクリックしてください(*^_^*)



燕岳へ


今年の夏、体調の優れなかった私は先日の富士山で元気になったものの、
テントを担いで歩く自信はまだ取り戻していなかった。
リベンジのリベンジはありえない!と、体調を考慮し今回は「小屋泊自炊」とした。

木曜出発だと夜行バスもムーンライト信州もないので、仕事を終え21:00新宿発最終あずさで松本入り。
9/17、松本のビジネスホテルで(詳細は後日)その日を迎えた。

穂高駅で8:00発中房温泉へのバスに乗り換え、9:00登山口到着。



登山口は晴れ。平日なのでバスも私たちだけ、登山者も少ない。



出発準備を整えると、飴ちゃんを持ってなかった事に気づいた。
売店で買おうと中に入ると、あの日親切にしてくれたおにいちゃんがまだいた!
懐かしくて声をかけたら、飴売ってないけど僕の事覚えててくれたから・・・と少し分けてくれた。
忘れるはず、ないじゃない(笑)
飴ちゃんと、人の優しさ握り締め、9:30、リベンジスタート。


  
木漏れ日の注ぐ登山道はやっぱり気持ちがいい。
でも、こんなにしんどかったっけ(笑)いつものごとくアタマから水バケツかぶった位汗をかき、
体力の衰えを感じつつも、ベンチに励まされ、順調に合戦小屋手前の標識へ。



12:35、懐かしの合戦小屋到着。
おおっ!あった!スイカ
あの日はもう終わってて食べれなかったから嬉しい!
ウワサ通りの甘くてみずみずしいスイカは見た目よりとても大きくて、1切れをダンナとシェア。
こんなに美味しいスイカは初めて!生き返りました。


 
ここから燕山荘までは確か緩やかだったよね・・・
スイカで元気一杯になって「合戦沢ノ頭」到着。でも前回と同じ槍は見えなかった。
2年前、ここは既に紅葉していてキレイだったけど、今年はまだまだだ。


 
進んでいくと前方に燕岳が見えている!
お願い!そのまま雲に隠れないで待ってて~~!急げ~~~!!



14:05  やった!この稜線に再び立つことができた。



 
雲で隠れてしまわないうちに、ザックをデポしてすぐに歩き始めます。
待ってて!つばくろーーーー!


 
だけど不思議なことに、さっきまでユラユラ上がっていたガスがだんだん晴れてきて・・・
晴れの日に見るとこんな風になっていたんだね。
写真では何度も見ていた青空と、白砂と、花崗岩。
360度真っ白で、何一つ見えなかったあの日のこと考えたら、
この素晴らしい風景をこの目で見れただけで、もう嬉しくて楽しくて♪♪♪



そしてたどりついた山頂は、眩しいほど白かった。
リベンジ、まず1座達成。ありがとう、青空の下、立たせてくれて。


  
ここ、日本じゃないみたい。
花崗岩のオブジェ、自然の造形の妙・・・あまりの美しさに言葉もない。
ただ、自然と笑みがこぼれるだけ。


 
やっと、会えたね、イルカちゃん。小屋からこんな近くにいたのね。

これで雷鳥さんに会えたら言うことナシ!なのにね~、なんて欲深いこと考えたりして(汗)

明日、進んでいく稜線を目の前に、感動の燕岳山頂を後にしました。



【9/17:CT】中房登山口9:30→合戦小屋12:35(スイカ&昼食)13:10→燕山荘14:05
燕山荘14:15~燕岳往復~15:40燕山荘 行動時間=約6時間・昼食休憩含む

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小屋泊にしたのは、平日じゃないと泊まれない(りたくない)、
人気の「燕山荘」に泊まりたかったのもあった(笑)
テント泊しただけなのに、毎年DM送ってくれたから^_^;



狙い通り3連休前で空いていたので、混雑時6人部屋の2階を2人で使えると言う贅沢。
前日までの寝不足をここで一気に解消でき、超快適な山小屋時間を過ごせた。



自炊も中でOKだし、小屋の方は親切に対応してくれ、お茶もお湯も自由に頂ける。
テント泊じゃないと交通費に加え小屋代で、金銭的に豪華な山旅になる我が家だけど、
やっぱりお金には代えられない価値があるなぁ、としみじみ感じた。

横殴りの雨の中、温かい小屋の灯りを恨めしそうに眺めていたあの日の自分を思い出した。
あの苦い体験があったから、余計にありがたく感じたのかもしれない。

オーナーさん不在でアルペンホルンが聞けなかったのだけが残念・・・


翌日へ




過ぎ行く夏を惜しんで

2010-09-12 | ヤマのこと

2010.9.11(土)まだまだ暑い高尾へ。



13:10、真昼間から歩き出す。
少しでも涼しそうな「日影沢」から「城山」を目指します。


 
が、歩けど歩けど林道・・・こんな道だっけ?通ったことあったか?なかったか?
あづいあづい~~と言いながら進むと、やっと前方に「城山」が見えました。
心配していた例の胸の苦しさは感じなかったので、回復傾向かな・・・



14:40、城山の木陰はやっぱり少し秋の風。
ひと頃の「もわ~」とした暑さとは違います。



また会った ここは猫には生き易い環境かもね、土は冷たいし、風は気持ちいいし。
ウチのにゃんが見たら羨ましがるよー。



「一丁平」はジリジリの太陽。
残念ながら先週登った富士山は見えませんでした。

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ずっと静かな山歩きでしたが、高尾山が近づくとものすごい人。
そして観光客に混ざりながら待ち合わせ場所へと進みます。

先に着いていた友人が整理券を取ってくれたので助かりましたが、
もらった時点でナント 3時間待ち と告げられる。
「きっと早く進むよ~」なんて言ってたのに甘かった。
キッチリ3時間待たされ・・・18:30。




わーいやっと呼ばれた~~~!いくぞー


 
場内に入るやいなや、ビュッフェbattleのゴングが鳴り響く~

人人人の中、ジョッキとお皿をもらうだけでも大変
なんとか食料とビールをGETしたところで・・・



カンパ~イ



飲む食べる飲む食べるのむたべる・・・以下リピート。



デザートの頃になって、新メニュー「かつおのたたき1枚」GET なんじゃそれ(笑)



お腹が満たされふと我に返ると、眼下には素晴らしい夜景が広がっていました。


 
中に入ればあっという間の2時間。お腹一杯、楽しかった 
下りはモチロンケーブルカー



高尾の夜、といえばムササビ・・・1号



ムササビ2号・・・



暑すぎた2010年の夏も、もうすぐ終わりです。



二度目の挑戦・富士山剣ヶ峰 2

2010-09-07 | ヤマのこと

前編

2010.9.5(日) いよいよリベンジの日がきた。


特に山頂ご来光にこだわっているわけではないけど、小屋は暑いし混んでるし、
1:30には団体さんの出発とかでもう賑やか、やっぱり眠れない。
予定を少し早めて、3:00に出発することにした。


登りの時、登山道が空いていたので大丈夫だと思ったが、今日もすごい渋滞だった。
通常なら1時間で歩けるところ、やはり2時間かかり・・・

でも真っ暗闇の中にヘッデンの列が出来るの、キライじゃないみたい。
どこかの惑星に立ってるみたいで、夏の富士山ならでは、と思うからかな。



夜明け前、雲の上でぞろぞろと山頂を目指す人々の列は途切れない。



9合目の鳥居など、所々ではまったく止まったまま。
ありがたいことにほぼ無風で、カッパだけでも寒くない。
このルート上にいる限りどこからでもご来光は拝めるから焦る必要もない。



もう間に合わないかな?と思ってたら3分前に山頂到着。



5:23、あ、出た。



日本で一番高い場所で、自分の足で登ってきて見る・・・日の出。



2度目の富士山頂。快晴の日に、登らせてくれてありがとう。



見ている太陽は一つでも、一人一人の胸のうちには色んな思いが詰まってる、何百も、何千も。

みんなただ、無言でじっと見つめるだけ。
みんな赤く染まった。


 
ご来光を終えて、ごった返す神社前。
でも私たちのゴールはここじゃない、さあ、2年越しのゴールへ向かおう。



宝永山の横に渦を巻いたような雲が。すごい綺麗~~ 吸い込まれそう。



あ、見えてきたよ。私たちのゴールが。



昨年、雨とガスと強風で何も見えなかった、富士山頂。
剣ヶ峰はこんな風になっていたんだね。



一歩一歩、足を踏み出せば必ず頂へと繋がる一本の道、その先に・・・



6:30、日本最高峰、剣ヶ峰3776m到着できました!

ヤッタ!という感動は去年感じていたのであまりなかったけど、
昨年雨で断念しただけに、剣ケ峰を踏めたことがしみじみ嬉しかった。
今回は暑さとの戦いだったけど、天気が良かったからこそのGOODコンディション、
ほぼ無風の快晴で立てたことに感謝です。


 
実は山頂標識と一緒に写真を撮るには並ばなくてはならなくて、すごい列で1時間くらいかかりそうだったので、
裏(逆光)で撮っただけで断念しました(笑)心に刻まれたからいいんだもーん(負け惜しみ)



お鉢めぐりの途中で、今日は朝日の影富士を見ることができました。
朝日と夕日の両方拝めるなんて最高です。


 
(左:今回  右:2009.8.2

ぐるりと廻って、須走山頂へ戻り記念撮影。
昨年はここで終わったんだ、リベンジできて本当に良かったです。

すべての任務を終え(笑)ハラペコ。
小屋で渡されたお弁当を食べ、7:20、下山開始です。



 
下山は今回も「須走口・砂走りコース」です。
吉田ルートの下山道は相当長くて辛そうなのと、バスが須走五合目の方が本数が多いので。
公共交通機関利用だと、ワンウェイできるのが良いです。

山頂の山小屋は全てこの日で小屋終いの為、水も食料も7:00には既に売り切れ!
水の残りが少なくて炎天下で怖いので、8合目で買ってから下山します。
途中、昨年お世話になった「見晴館」の日影で休憩しました。



さあ、この先は・・・見えてきました、砂走り!
昨年は雨で砂煙の被害を受けなかったのですが、今日はやばそうです!


なのでカメラはここまで。
サングラス、帽子、手ぬぐいほっかむり、もちろんスパッツで下りましたが、
鼻の穴の中まで黒くなりました
身体もザックも砂だらけ~~~。登り同様、隠れるところがないので暑くて暑くて、ふ~~。
そんなこんなで10:00、須走五合目バス停に到着しました。


持っていた水であちこち拭いたけど、ザラザラ・・・
ということで今回は近場で済まそうと予定していた御殿場駅から徒歩5分の銭湯「人参湯」へ。
下界のあまりの暑さに写真を撮るのをすっかり忘れてしまいました。
360円でキレイさっぱり。駅前で昼食を取り、あとは新宿駅までの高速バスに揺られて一直線で帰りました。


体調不良のまま実行した富士登山でしたが、途中信じられないギアチェンジで生き返り、
二年越しの思いを果たすことが出来てよかったです。
この2ヶ月間なんだかいつも苦しくて、もう山には登れないかもしれない、と思っていたのに、
まるで富士山で体調が良くなるシナリオが描かれていたような・・・本当に不思議な気分です。

人間若返るわけではないので、今後も体調の悪い時期が何度も来るのだと思いますが、
そんな時がきたら、歩く楽しさ、歩ける自分を思い出させてくれた富士山に、
またパワーをもらいに来よう、と思いました。


普通なら1度登れば満足するんでしょうね・・・私も最初はそう思っていました。
でも、不思議なんですが2度登ったのに又、富士山に登りたいわたしがここにいます


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【今回の山小屋】

 
お世話になったのは「御来光館」さん。
清潔な寝室は2段ベッド。(でもスペースはやっぱり超狭い・シングル布団半分)
靴の袋を渡され、それとザックは自分の寝床の上にかけておくシステムで合理的。

トイレは外ですが、なんとキレイな水洗!&手洗い水もあります。


私たちが到着したのが3番目で、1時間以上ガラガラだったので空いてる?
と勘違い。ここはツアーの方が利用する小屋らしく、18:00過ぎから激混雑でした。
ゆったりできる雰囲気は一気になくなりましたが、仕方ないのかな、富士山だから。

 
食事は左:夕食 ハンバーグ  右:朝食 サケ(のみ)弁当
仕方ないかな?富士山だから。
でも朝のサケ(のみ)弁当は美味しかったな~、久々に白飯が美味しいと感じました。

なによりこの小屋の良かったところはスタッフさんがみんな一生懸命で、
迷惑がらず、嫌な顔一つせずきちんと対応してくれること。
本当のイケメン揃いで(私が)大喜びだったこと

夜中出発の混雑の中、
「ありがとうございました!今日は頂上で素晴らしいご来光が拝めますよ
と送り出してくれた事、本当に嬉しかったー!
こちらこそ、ありがとう


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※8合目以上の山小屋は、予約開始直後にほぼ埋まってしまうようです。
今回の小屋は4月に予約しました。
※9月に入ると登山口へのバスの本数が極端に減ります。
今年は暑くてまだ登山日和だったためか増発されました。
直前にバス会社に問い合わせた方がよいでしょう。
※9月に入ると小屋を閉めるところが多くなります。今回は暑さのせいか?小屋閉めのせいか?
水(ジュース含む)が売切れの場所が多くて焦りました。

※高山病対策は登山口での1時間順応。小屋に到着後すぐに部屋に入らず、深呼吸をしながら外でクールダウン。
眠ると呼吸が浅くなるので、横になってからも30分以上は深い呼吸を繰り返す。
・・・を実践したら今回は全く大丈夫でした。ビールも酎ハイも飲んだけど(笑)

【行程】
9/4:新宿駅→大月→河口湖駅 富士山五合目行きバス8:30→五合目9:30 (高度順応1時間)
10:30スタート→御来光館16:00 泊
9/5:御来光館3:00スタート→須走山頂5:20着→時計回り→剣ヶ峰6:30着→お鉢めぐり・久須志神社7:05
下山開始7:20→須走ルート→須走五合目バス停10:00 バス10:50→御殿場駅11:50着 (入浴・食事)
小田急箱根バス御殿場駅→新宿西口


※天候次第で状況は大きく変わります、レポは参考程度に。




二度目の挑戦・富士山剣ヶ峰 1

2010-09-06 | ヤマのこと

昨年夏、初めての富士登山は悪天候の為「吉田口頂上」を踏んだだけで断念。
必ずリベンジするんだ!日本最高峰に立ちたい!と誓ったあの日から一年・・・


リベンジの日は 2010.9.5 と決めたのは今年の春のこと。


ところがこの夏は7月から体調が悪く、山に行けども足が上がらず毎回不安材料ばかりを残していた。
練習したくとも、連日の暑さでJOGすら満足に出来ないワタシ。
今回いけるのかどうかも、自分自身わからない・・・不安なスタートだった。

 
雨や台風なら止めるつもりだったけど・・・この日は晴れ、しかもピーカン・・・(汗)。
河口湖の駅から見える富士山には何の陰りもなかった。
バスに乗り換え、9:30「スバルライン五合目」到着。いつもと同じカラダが重い。でも行くしかない。



下界から比べればとても涼しい5合目。南アルプスや、先日訪れた「赤岳」もクッキリ見えていた。


 
前回少し症状のあった高山病、対策として深い呼吸と最低1時間の高度順応の為、
五合目をウロウロする。幸いお店が一杯あるので飽きずにすんだ。
きっちり1時間後、10:30スタートです。
たくさんの下山者とすれ違います・・・下山辛いんですよね・・・気力だけで歩いている人も多かった・・・
こんなんでワタシは無事に帰ってこれるのだろうか?


 
歩き始めて40分くらいで既に汗だくになった。
今年の夏は本当に辛く感じる私、今日もいつもと同じ症状、暑くて暑くて水分ばかり取ってしまう。
ごはんが喉を通らない。いつもなら嬉しい「晴れ」も連日だともうイヤになる。
見上げれば青空、ああ、もうクラクラ~~~~・・・



あづい~~~~あづい~~~
柵の影、少しの日影を見つけては休んでしまう私。
晴天昼間の富士登山のきつさを感じました、今日は暑さとの戦いになりそうです。



スタートから2時間、ホテル街?が見えてきた。吉田ルートを歩くのは初めてなので嬉しいです。
この辺りからごつごつした溶岩の登りに変わりました。



12:40、七合目トモエ館到着。息も絶え絶え、既にヨレヨレです。
具合がよくないと無口になる私ですが、今日もここまでほぼ無言でした。

ダンナも今回はダメだろう、と思ったらしく「引き返すなら今」と声をかけてくれますが、
「行ける所まで行って見る、途中でダメになったらダンナだけ行って。予約してあるのもったいないから(笑)
私は降りて五合目の休憩所で明日まで待ってるよ、下界に下りても暑いもん」
と返しました。(当日キャンセルは100%支払いなので)


 
もうよっこいしょ、のおばあちゃん状態で登る私。自分の身体じゃないみたいな感覚がもう1ヶ月以上続いています。
先日のハイキングでさえも足がぐらついて思うように歩けなかった、ああ、今日もまた同じか・・・どうして?
自分で自分がイヤになる。



ぜーはー言いながら13:30、2900m東洋館到着。やっと今日の行程の半分まで来ました。
が、もうフラフラで壁に寄りかかるようになんとか立っている状態?

吉田ルートは30分おきくらいに小屋が建っているので、今日のようにヨレヨレな時は本当にありがたい。
冷たい飲み物も、お菓子も売っている安心感。
いつもなら30分に一回も休むとダンナに怒られますが、今日はお許しが出ました。

ここの山小屋があまりに綺麗で(新築)素晴らしくて感動。
こちら吉田ルートは銀座、須走ルートは、某サンモール・・・くらいの差があるなぁと思いました。(勝手なこと言ってます)


「まだ登れるの?」
「・・・行ってみる」



9月に入ったからなのか?登山道が空いていて自分のペースで歩くことが出来たのがせめてもの救い。
それにしてもちっとも日影ができません、贅沢といえば贅沢だけど、曇って~。



 
14:10、3050m太子館到着。
暑くて暑くてポカリがぶ飲み&日影で座り込み状態の情けない姿です。

1ヶ月ほど前からずっと思っていたけれど、自分の状態にもう、心の中で答えが出てしまっていました。
今日の富士山を終えたら、しばらく山は休もう。
あんなに楽しかった山歩きが、最近はただ辛いだけ、ちっとも楽しいと思えない。
身体がいう事を聞かない理由はホルモンバランス的なものかなと、なんとなく感じていたから。
いつかまた、歩ける日が来るまで山から離れよう、と。


 
それでもリベンジしようと決めた日から楽しみにしていたこの日。
土日が晴れで富士登山できるチャンスはそうあるものじゃない。
いつも私に振り回されながらも付き合ってくれるダンナに、出来るだけ迷惑かけないようにと歩きます。

ところが・・・岩場が終わって少しなだらかになったら、急に身体がガクン、と軽く?なりました。
ギアチェンジ?したように急に足が安定してきて、すいすいと前に進むようになり・・・



14:50、3200m白雲荘到着。区間最速で到着


 
モチロン日影で休憩しますが、今日始めて笑顔が出たワタシ。
標高が上がって涼しくなってきたからでしょうか?身体が楽になりました。

普通なら高山病の症状で苦しくなる&疲労で辛くなるあたり、逆に楽になってきたって?
新種の高山病か?それを越えてとうとう1本線が切れたか?とダンナは思ったそうです。



15:10、3250m元祖室到着!なんかやる気が湧いてきたぞ!着けそうな予感!



見上げれば見知らぬ人が手を振ってくれる。うん、頑張るよ。



15:45、えっちらおっちら、おっ!3370m胸突江戸屋だ!
ココは去年、夜中に合流して大混雑だったところだね。
ということはあと少し・・・
お腹が空いた、そういえばお昼何も食べてなかったので、ここでバナナを一本買いました(150円)


たくさんの人たちがまだまだ下山してきていました。


 
一歩一歩、あと少し、もう少し・・・



ジャスト16:00、八号五勺3450m、御来光館到着。本日の行程ココまで。



振り返れば6合目辺りまで見えていて、なんだこれっぽっちしか登っていなかったのね~



でも雲を突き抜けたところに来たね。よかった、歩き通せた。
1ヵ月半ぶりに感じるこの清々しい達成感、いつもの自分が戻ってきたようで嬉しかった。




あ、影富士が・・・

初めて見た影富士。富士山の中に居ながら富士山を感じることが出来るってすごい!
今日頑張ったご褒美をもらった気分でした。


 
ここから山頂までにはもう小屋はありません。
見上げれば9合目と山頂の鳥居がはっきりと見える位置にいるのです。
明日、必ずここを登って剣ヶ峰に立つ、絶対に。

眼下に広がる夜景、クリアな空に光る北斗七星・・・
久々に湧き上がる熱い思いを胸に、ぎゅーぎゅー詰めのベットに横になりました。

翌日へ





秋の気配の三ツ峠

2010-09-02 | ヤマのこと

2010.8.21(土)のおはなしです。

今年は暑くてこの時期低山は無理だけろうけど、高い山に行く時間と気力はない。
ならば近郊で涼しそうなところ・・・と思いついたのが御坂。
2年前、雪の時期に行った「三ツ峠」登山口からなら2時間足らずで山頂に着けるので、
これなら暑くても大丈夫かな?お花畑も初めてだし・・・と歩いてみました。

 
河口湖駅に着いたときは気温26.7度。東京の暑さから比べたら天国!!
バスに乗り9:30登山口着。一本しかないのでスタートが遅くなるのが難点ですが。
ここは登山道と言うよりは林道のような、緩やかな登り道です。
こちらを歩くのは初めてでした。

 
涼しいといってもやっぱり登れば汗が噴出します。
登山道脇にお花が増えてきたら・・・懐かしの四季楽園到着です。
会いたかったピレネー犬?君はいなかった・・・。
夏場は小屋脇のトイレは使えました。(水洗です)

 
開運山目指してもうひと登り・・・あれ?なんかだんだん曇ってきているんですけど??



今日は「富士山を眺める山歩き」の予定だったんですけど、残念。
矢印の位置に剣ヶ峰あたりだけ見えていました。ここからの富士山、キレイなんだけどなぁ。


 
仕方なく山頂を降りて小屋脇の広場で昼食。曇ったおかげで風が冷たく涼しい~~~
ベンチに寝転びちょっとお昼寝までしてしまいました。
この山がこんなに涼しいなんて、ちょっと嬉しい発見


開運山の脇ではクライマーたちが数名張り付いていました。


 
木無山方面へはお花畑の中を通っていきます。
低山でもこれだけいろんなお花に出会えると嬉しくなります。


 
フウロが一番多かったかな?でも日照でカリカリ・・・ちょっと可哀想。

 
猛暑の毎日でも、季節は確実に変わっているんですね・・・
ワレモコウにトンボ・・・初めて名前を知った「ツリガネニンジン」


大好きな「マツムシソウ」
見ていたらはやくこいこいな気持ちになりました。



他にも・・・
オオバギボウシ・タチフウロ・リュウノウギク・ツリガネニンジン
シモツケ・ヤマホタルブクロ
ツリフネソウ・トモエシオガマ・アザミ  (多分)



まだまだ・・・
コウリンカ・キクの仲間(?)・シラヤマギク・(?)
ウスユキソウの仲間
コオニユリ・マルバダケブキ・レンゲショウマ・ヤマオダマキ (多分)

先日暑さでまいった「御岳山」に行かずとも、こちらでレンゲショウマに会えて良かったです♪
盛りは終わっていましたが、まだたくさん咲き残ってくれていました。
他ヤマハハコやソバナなども咲いていました。


  
下山は「浅間神社」へ降りるコースを取ります。こちらも初めて歩きましたが、最初は赤土の滑る下り。
何度か林道を横切りますが、通る人が少ないのか?ショートカット道が結構荒れていました。
迷うところはなかったですが。

「母ノ白滝」を通って行くようですが、だんだん急な下りになり・・・


 
登山道の脇をゴーゴーと水が流れ、階段をグングン降りる降りる・・・
登り返しがないかとヒヤヒヤしましたこっちを登りに取るのは嫌ですねぇ・・・


やっと「母ノ白滝」到着。滝の脇には祠がありました。涼しい風で一休み。


 
しばらく軽い藪こぎをして、民家が見えてきて「浅間神社」に着きました。
たいへんりっぱな社でした。

そこから5分程度で「河口局前バス停」に着きましたが、次のバスまでまだ時間があり、
自販機もないのでつめたい飲み物探しついでに、ついつい3つ先のバス停まで歩いてしまいました。

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「天上山ロープウエイ前」でバスを降り、温泉まで歩きました。
涼しいとはいえ夏場の車道歩きはあまりしたくない・・・
15分ほど歩いて一番近い、まだ行ったことのなかった「開運の湯」へ。

 
ところがこれが大失敗!内湯はまだいいのですが露天はお湯を注いでいないので澱んでいる様な、なんか不思議なニオイが・・・
脱衣所はトイ○臭がするし、(掃除していないのか?)休憩場所はないし冷房は利いてないし・・・
いつもの山の温泉なら汗を流せるだけありがたい、と思うのでめったにダメだししない私ですが、
今回は言っちゃう、ここは街中でしょ?マジメにやろうよ!で×。過去の温泉ワースト3にランクイン。
(それでも続々人が来るんですよね・・だから余計に・・・)

汗だけ流してさっさと駅へ向かうことにしました。

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河口湖駅構内のお気に入りのカフェ。
ふじやまビールで気を取り直し、電車に揺られ3時間かけて帰って来ました。
御坂は予想以上に涼しくてよかったなぁ。これでバスが使えれば言うことなし!な山歩きでした。

※中央高速バスが安くて早くて便利なのですが、7,8月は渋滞がひどく(2~3時間渋滞有)使えないのが残念。

おしまい。