カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

初めての南アルプス仙丈ケ岳・後編

2009-08-30 | ヤマのこと

続きです

あまりにガスガスなのでもう諦めて、他の楽しみを見つけます。
仙丈ヶ岳といえば、雷鳥さん。
まだ一度も出会ったことがありません、是非会って見たいとキョロキョロ・・・
でも雷鳥さんにも会うことが出来ませんでした・・・
やはり会いたいと思って会えるものではないですね

後の楽しみは足元のお花だけです。

 
左)タカネヒゴタイ 右)タカネツメクサ

 
左)イワギキョウ?チシマ?(もう一つ長さの短いキキョウもありました) 右)ミネウスユキソウ

 
左)ヒメコゴメグサ他    右)トウヤクリンドウ(リブルさんthanks♪)




斜面にもたくさんのお花が咲いているようですが、ロープの向こうなので入りません。
でも今回ウスユキソウの仲間、一度見て見たいと思っていたので会えて嬉しかったです。


相変わらずガスガス・・・


小屋への分岐に来ました。
本当は小屋のあるカールが見渡せる場所を歩いてきたのでしょうが、
どこを歩いているのかさっぱり解らないほどのガスガス・・・ええ、ガス女の名に恥じないりっぱなガスっぷりです。



ところが・・・・・・ですよ、



ビュービュー吹き上げる風の中、なんとなく見通しが良くなってくるではないですか・・・



あれほど白一色だった世界に・・・ガスが切れて青の色が!



左手にさっき歩いてきた藪沢、馬の背、「馬の背ヒュッテ」の小屋までが見えてきたではないですか!



青空 キタ━━━(゜∀゜)━(。A。)━(゜∀゜)━(。A。)━(゜∀゜)━━━!!

正面にはこれから歩いていく稜線と、うっすら鳳凰三山が雲の中に見え隠れ・・・
「やったぁ~~~~~っ」と思わず叫ぶワタシ。



来た道を振り返ればやっぱり仙丈ヶ岳も晴れていた・・・・
またか・・・私が山を降りると晴れるんだョ・・・

「戻る?どうする?」
「・・・又来るよ。又来る口実ができた、先へ進もう

そうと決めたら後は楽しむだけ。



ひゃっほ~~~
そうそう、コレが見たかったの!青い空と緑の稜線。
こうなるともう楽しくて、ずっとこの道を歩いていたくて先に進めない・・・


歩くことがなぜこんなに楽しい?眠かったことなど忘れウキウッキ~



正面に甲斐駒ヶ岳を見ながらゆっくりゆっくり、楽しい雲上の散歩道。
夏の終わりにやっと、これぞアルプス~~~って感じを少しだけ味わうことが出来ました!

山の神様が雨ばかりの私の山歩きを可哀そうに思ったのか、
最後に青空をプレゼントしてくれたようです



山頂から1時間10分かけて、「小仙丈ヶ岳」山頂に到着~



青空と、鋸岳・甲斐駒、早川尾根・鳳凰三山。
山頂では悲しくて泣きそうな気分だったけど、このお天気と眺めに気分はサイコーに!
思わずガッツポーズ(笑)
天気が良いともっと向こうに北アルプスも見えるようですが、そんな贅沢は言いません、十分です。
7月からずっと雨かガスの山ばかりだったんだもん。



(某カメラマンいつも撮る気合のない写真ばかりなのよね・・・)
この夏最高の展望を得られたので、もう降りるのもったいなくて。
小仙丈ヶ岳の山頂で、誰よりもゆっくりとしてしまいました。
ちょうど同じ方向から来ていた単独の男性に、あれが「摩利支天」と教えてもらった。
(それまで甲斐駒のぼっこりしたヤツと呼んでいた・汗)
こっちからみると、甲斐駒さんにはどこをどうやって登っていくんだろう?
と思うほどです。

前半はガスで何も見えなかったから、もしこちらを登りに取っていたら何も見えないままで歩き、
晴れた頃、藪沢を下山しててこの素晴らしい眺めを味わえなかったね、
今日はこっちのルートでラッキーだったね、とお互いニコニコだった。
ま、結果論ですけどね、ホント、よかったです。



【15:00】とても名残惜しいですが下山開始。さよなら~仙丈さん。



ナナカマドの実が色着いていました。
もうあと一ヶ月もすると葉も赤くなる、秋はすぐそこに。


下りも素晴らしい眺めです。ずっと甲斐駒さんを正面に見ながら、です。
テント場が見えてきました(ココと書いてあるところ)まだまだずっと下です・・・
テントにしていてよかったなー、バスの時間気にしていたのでは楽しめなかった。
日没までには帰れるでしょう、とのんびり下っていきます。


途中でやっと「北岳」が見えてきました。
いつかあっちにも・・・でもすごいとんがって見えます



晴れてくれると「ああ、来て良かったな」と心から思います、単純です。
楽しかった今日の山歩きに感謝しつつ・・・頭の中はビールに・・・


五合目。ここまでずっと甲斐駒さんが見えていました、贅沢な下山でした。
樹林帯を下り、二合目でテント場方面の分岐を右に下ります。


テント場につく手前に、こんな看板が。


歩くこと1分で、北岳山頂が見える場所に出ました。そこから10分ほどで・・・



【16:50】テント場到着。やっと帰ってきました~。
もうほとんどのテント場で夕食の宴真っ最中でした。私たちも乾杯


自分の家からはさっきまでいた「小仙丈ヶ岳」、
小屋側には「摩利支天」が見えていました。

この日は大賑わいのテント場。100張近くはあったとおもいます。
隣が高校生と先生達の大所帯でとても楽しそう。
先生が「明日、仙水峠に日の出を見に行くから」と仰っていたので、
そっか!じゃ私たちも、と思ったものの・・・



やはり前日までの寝不足で起きれず(笑)テント場から赤く色付く摩利支天を眺めただけの朝。

普通なら甲斐駒とセットで登るみたいですが、私たちはそんな体力はないので朝ゆっくり支度をして帰りました。

懐の深い南アルプスの入口に初めて立つことができた感動と、
素晴らしい稜線の向こうに続く道も、いつか行くチャンスがあればもっともっと歩いて見たい。
雨の思い出ばかりだった2009年夏、山頂はガスだったけど、
そんな心が満たされたラスト夏山、仙丈ヶ岳の楽しい一日でした。

(朝一で帰る人なんて少ないだろうな~、と思ったら大間違い!
北沢峠からのバスは補助席利用で3台も出ました!)


【交通】往路2009.8.21(金)新宿駅西口22:00→広河原6:15(¥6600)6:45→北沢峠7:15(¥750)
復路2009.8.23 北沢峠7:25→広河原7:50(¥750)広河原8:00→甲府駅9:56(¥2000)あずさ→新宿(¥2800)
@¥12900
【行程】北沢駒仙テント場→大平山荘→藪沢→仙丈ヶ岳山頂→小仙丈ヶ岳→北沢駒仙テント場


温泉編へつづく。







初めての南アルプス仙丈ケ岳・前編

2009-08-26 | ヤマのこと

まだ一度も行ったことのなかった山域、南アルプス。
山梨県という近い距離にありながら、公共機関利用だと朝出発では1日移動だけになってしまうエリア。
どうしても行きたかったので、ずいぶん前から夜行バスの予約を入れておいた。
でも雨ならキャンセルするつもりだった。どうしても晴れ、で行きたかった。

週末の天気予報は曇&晴。今年は雨にあわない山歩きをしていない散々なワタクシ。
曇りなら晴れる可能性もあるからよしとしよう、と行くつもりでいたのだけれど次なる問題が・・・
お盆休み明けからダンナの仕事が更にハードになり、毎晩帰りが23:00過ぎた。
バスの集合時間が新宿21:30、間に合わなければキャンセル、ドキドキしながら当日を迎え・・・
幸い出発の金曜日は間に合う時間に帰ってきてくれ、出発することが出来た。


+++夜行バス体験談+++

今回の夜行バスは「山交トラベル」の新宿→広河原¥6600
芦安の山渓園に1:00頃ついて仮眠が出来る、というものだった。
もうひとつのバス(毎日アルペン号)もあったのだが、そちらは集合が一時間遅い分、仮眠時間も短かった。
(料金は安かったが、たいした差ではない)
夜行バス移動ですぐフルに動く、というハードな山行は苦手な私達。
短時間でも横になれる、というのは大きな魅力だったのでこちらを選んだ。

芦安には店はないので(到着は深夜だし)23:30頃、双葉SAで買物休憩。
行ってみると翌朝食べれるようなものは、おにぎりとサンドイッチ2種類ずつ位しか売っていなかった。
持参してきてよかった。

時間が早まり12:30頃「ヘルシーハウス山渓園」到着。
係りの方の案内で畳の休憩所に案内される。座布団と毛布が一人一個ずつセットされているのがありがたい。
みんな同じ目的なので、到着後、10分程度でもう起きている人はいなかった気がする・・・

翌朝は4:45に「おはようございます、バスが来る時間ですよー」と起こされる。
目覚ましの必要がないのもありがたい。
でも寝ぼけ眼でまだ暗い中、顔も洗わず重たいザックを持ち、無言でバスに乗り換える人々・・・
足取りもフラフラ・・・
なんか軍隊みたい、と思ってしまった。
山ノボラーたるものは、この(私とっては)過酷な状況すら、難なくクリアしなければ先に進めないのね・・・
この時点で私は既に脱落だわ、と思いながらバスに乗った。
北沢峠には、ここからまだ、2時間近くかかる・・・

でも山交バスの方はみな親切で、テキパキと大勢の登山者をさばく。
全員着席で、安心して乗っかって行けばいいだけ。お世話になりました。リピータになりそう♪

+++++++++++++++++

<2009.8.22(土)>


広河原でバス到着と同時に北岳へ向かって歩き出す、強靭な肉体の登山者達を車窓から拝み、
乗換のバスに揺られ7:15、ようやく北沢峠到着。
ここからテント場までは徒歩10分程度。ラクラク私向き。

早朝からテント場は大賑わいだった。
私たちも設営して、朝食を食べてから出発。
が、寝不足にめっぽう弱い私達夫婦は朝食をとってもテンションが上がらない。
前日までの激務と寝不足で、相当疲れているはずのダンナ。
毎晩帰りが遅いダンナを待・・・(たず)眠りが浅い性質の慢性寝不足なワタシ・・・
このまま寝てしまいそうな気持ちを抑え、なんとか【9:00】出発。
う~ん、辛いぞ


今日は藪沢ルートから入って、テント場に下りてくる予定。
大平山荘脇を上がっていく。きれいな小屋、北沢峠の賑わいからすると静か~~。


最初はゆるく登っていく。原生林の森は今までの山よりはちょっとワイルドな印象でした。


霧雨チックな登り。あ~あ、またこの重い空、今年はもう見飽きたよ・・・
なんていいながら時折覗く展望に励まされつつも、
眠さと疲れでほぼしゃべらず登る無口な二人・・・


ちょっと急な登りで大汗かきながら進み、道が平坦になると藪沢が見えてきた。


橋を渡って左岸にでると、ここからしばらく沢沿いの道。
眠いのと、疲れが取れていないのとで足が重たくて上がらない私達。
せめてものこの清流が、清清しさを運んできてくれる。


振り返ると甲斐駒さんがうっすら見えている。
この段階ではあれが「摩利支天」と呼ぶのだということを知らなかった(恥)

 
左)トリカブト   右)?


 
左)コオニユリ  右)センジュガンピ(リブルさんに教えていただきました)

 
左)タカネナデシコ  右)シシウド他


タカネグンナイフウロ

曇り空で更にテンションが上がらないのだけど、
沢沿いにはたくさんのお花たちが咲き、私たちを元気付けてくれた。
この夏の山歩きはコレで最後だから、なんとか夏山気分を満喫しようと、
ゆっくりとお花を見たり、川の冷たい水で顔を洗ったり。
眠くてふらつく足元は安全第一と言ってくれているんだ、と良い方に解釈し、
楽しみながらゆっくり登ることにした。


【11:20】2時間半もかけてやっと五合目についた。
でも、朝はもしかしたら頂上までたどり着けないかも・・・と弱気になっていたのでちょっとうれしい。


空に青の色が少し戻ってきた。頑張れ!お日様
今日はきっと晴れるはず!そう信じて登ってきた。

マルバダケブキのお花畑が見えてきたら・・・


「馬の背ヒュッテ」到着。多分ここから頂上が見えるはずなのだが・・・見えない。
しかし、北沢峠にあんなに人がいたのに、同じ方向で歩く人は1組のみ。
すれ違ったのも2組程度。みんなどこへ行ったの・・・?

 
【11:35】もうお腹がすいてしまったのでここで昼食に。
前回、お腹が空いたまま頑張ってシャリバテになってしまったので、今回は早めに。

我が家では翌日の昼食が買えない場合が多いので、そんな時よく利用する「柿の葉寿司」
前日に買っておいても、酢飯は日持ちするので助かります。

小屋でCCレモンを買ったら、そのラベルにあっという間に十数匹の虫が^_^;
良く見ると黄色に群がるんです・・・・地図の黄色にまで(~_~;)
でもそのおかげで、山には黄色い色の花が多い理由がわかりました(多分)。


さて昼食を終え、とてもキレイな「馬の背ヒュッテ」を後に、山頂を目指します。
最初はゆるゆると登り、稜線へ。


おおっーー!稜線に出ると向こうに見えるは「仙丈小屋」
後光が差しているように見えます!カールがものすごく大きく見えます。
アルプス、という名つくの山に来たのは3回目?(くらい・・・)やっぱりとてつもなく大きいです。
桁違いの山の深さを感じます。


・・・でもすぐにガスが上がってきて、山頂は見えません。どこが山頂?
南アルプスの女王様はさすがになかなかその姿を見せてはくれません


一歩一歩近づいています。山頂が見えないので小屋を励みに登っていきます。
ここまでくると眠いとか辛いとかはほぼなくなり、もう着いてしまうのかと思うとなんだかもったいなくて・・・
人間、やっぱり気の持ちようみたいです・・・



小屋までの道の両端はお花畑。
曇っているからあまりはっきりしていないですが、
今まで雑誌などでしか見たことなかったお花がたくさん咲いていました。
あ、やっぱりアルプスなのねと嬉しくなりました。単純です。


やっと小屋に到着・・・・・・・何も見えません。。。。


丹渓新道のほうからゴンゴンガスが上がってきます。冷たくて寒いです。
小屋の方が「おー、どんどん上がってきてるな、これなら夕日も明日の日の出も見れるぞ~~!」
と大声で話しています・・・そんなこと聞いたら・・・泊まりたくなってまうやろ~~


そんな気持ちを抑え、山頂を目指します。
つい先日まだ白い花を見たばかりだと思っていたのに・・・
チングルマがもう風車になっていました。秋なんですね・・・


強い風の中、時折青空が!
がんばれー!山頂に着くころには晴れてね~~!


仙丈小屋を見下ろすところまで来ました。かすかに向こうの景色も見えてきたような・・・


わしわし登り・・・見えてきた!あの先が、きっと山頂!



【13:10】やったー!着いた!仙丈ケ岳山頂!
(山梨県で良く見る黒に白文字の山頂標識がない?ナゼ?)

・・・・・でも・・・願い虚しく・・・ガスガス・・・


山頂からの展望は素晴らしい。加賀の白山まで見える
はず、なのに・・・何も見えない。
この3032mからの眺望を楽しみに・・・だからどうしても晴れの日がよかったんだけど・・・

強い風と共にガスが次から次へと上がって来る。
30分ほど山頂で粘ってみたけれどダメみたい・・・


今年は本当についてない。7月に入ってから雨に降られなかった山行はなかったな・・・
雨女、いやどこへいってもガスにたたられた、ガス女だな、って。
あまりいい響きではない新しいあだ名が付いた

でも憧れの仙丈ケ岳に来れただけでもありがたいよね、仕事が終わらなかったらキャンセルだったんだから。
と自分に言い聞かせ、諦めて下山することにした。



つづく。         





2009夏休み・山の密かな楽しみ編

2009-08-20 | イワテケン

海編はこちら

ダンナの実家は携帯も通じない山の中にある。
一旦エリアに入ると車がなければどこにも行けません。
周りの観光地はすべて行きつくしているし、短い休暇なので今回もどこにも行きません。

でも一日中何もしないではいられないビンボー症の私。近所を散歩したり山を歩いてみたり・・・
数年前にダンナと二人&犬のタロウで山にチャレンジしたものの、予想通り撃沈。
今回は案内人が「行ってみる?」と声をかけてくれたので急遽山に入ることになった。
と言っても徒歩数分の場所です。


かえって目立つんですけど・・・


ロープの先へ進んでいきます。:正真正銘ウチ所有の山です。
看板の主の山とウチの山は隣り合わせ。
どこからどこまでがウチでどこからどこまでがお隣さんなのかは、
土地の所有者同士にはわかるのです。


おっと!これは違いますね、でも確かコレ、お母さんが茹でてくれたなめこに似たキノコっぽい・・・


案内人に導かれ、木漏れ日の自然林の中を進みます。
ええ、もちろん登山道などありません。私が迷子になったら多分元には戻れないでしょう。
こちらは熊が平気で車道に○○×をしていくくらい多くいる地域なので(私も見たことあります)
ジャランジャランうるさいくらいの鈴(または犬)をつけて入ります。
鈴はもちろん私につけられています。遭難予防も兼ねて


入って20分ほどで本日の第一号発見
もちろん発見者は案内人のダンナ@弟クン。小粒三兄弟です。


と、三兄弟の近くにもにょっきり。とても解りやすく、まるで絵に描いたように頭を出してくれています・・・


そーっとそーーっと根元から頂きます。初めて自然の姿を拝むことが出来ました。ウレシイ。

今のは初級者コース。ここからが勝負です

キョロキョロ・・
キョロキョロキョロ・・・

あたりまえですが、そう簡単に見つかるものではありません。



黙々と探し続けて1時間、ちょっと休憩しましょう。
おやつやおにぎりはみんな弟クンが背負ってくれています、アリガタヤ・・・
私は鈴と水、蚊取り線香強力版だけをぶらさげて、
風の通る山頂に向かって登ります。


山頂からは、すがすがしい風。キラキラ光る海岸が望めます。
名もなきピークです。でも三角点がありました。

さて一息入れたら後半戦。
自力で見つけたのはまだ1回だけの私、なんとかみんなを喜ばせたい!と頑張り・・・


おーーっと!これは上級者コース!急斜面、相当目を凝らしていないと見つけられません!


でかぁ~~~~

とヨメの面目が立ったところで、そろそろ下山します。
いや~楽しかったなー(でも見つからないと楽しくないのよ、コレが)


-------------------------


3時間、3人の努力の結果がこちら。卸売価格約3万円、末端価格は・・・ブヒ~

以前より確実に取れる時期が早まっています、これも温暖化が関係あるのでしょうか・・・


本日の収穫に、



犬も喜び・・・


畑、駆け回る・・・



売れ残りの勝利品を魚に今日も飲む。
たった3日間の楽しい夏休みでした


また来年。



2009夏休み・海編

2009-08-19 | イワテケン

お盆は恒例のダンナの実家へお墓参り。


夜行バスで到着した朝、眩しいほどの青空はやっぱり海辺の空の色。



お目当ては市場。午前中に来ないといいものはなくなっちゃう。
三陸名物牛乳瓶に入ったウニ(生かぜ)は夏の味。


朝ごはんは市場の中にある食堂でうに丼。
ちなみに磯ラーメンも美味しい。



 
買い物を済ませ、電車に乗る。
駅の待合室では地元のパンを売ってる。
ここに来たばかりの頃は不思議な光景だったけど、今はなんだかほっとする風景。
バターなどまったく使っていないであろうシンプルなパンは、ひなびた味。


でもそれがまた味わい深い・・・。
(アン&マーガリンってランチパックで知ったけど、昔からあった組み合わせなのね・・・)


 
今年25周年の「三鉄
今風な感じの久慈ありす付き南部せんべいもPR販売中。
(釜石まな?って名前も見た気が・・・)


途中の駅では珍しく海水浴を楽しむ子供たちが見えた。
こっちの夏は最高気温が23度くらいだから、晴れていないと寒くて海など入れない。水も氷のように冷たいし。
よかったね~、お盆休み中に晴れてくれて。

 
実家についたら犬の散歩。一年ぶりに会えてうれしいね、お互いに




夜は畑のとれたて野菜と、海産物でひたすら飲む。
玄関のドアを開けると満天の星空。
まるでどこかの山の中にいるようだ(実際携帯も通じない山の中なのだけど
三脚もリモコンも忘れたので、酔っ払いながら自力でなんとか撮って見たけど・・・
天の川と流れ星、何時間見ていても飽きない自然のSHOW、見せてくれてアリガトウ。

後編へ続く。


南のヤツ・編笠山その2

2009-08-15 | ヤマのこと

その1はこちら

雷も雨もいつしかおさまり、静かな山の夜となった。
そのまま爆睡してしまったので星が出ていたかどうかは未確認。

【5:10】昨夜のひどい雨もそれなりにはけているようなテント場。
ゆっくり起きて、小屋の前のトイレまで行くと・・・


おおっーーー!富士山がくっきりはっきり雲の上に浮かんでいるではないですか!
先週はあのてっぺんにいたんだよね♪
美しいぃ~~~もうコレが見れただけでも感謝しなくちゃね。あの雷の後だもんね。


【6:03】前三ツ頭?のほうに朝日が昇りました。



薄紫から紺碧へ。ちょっとの時間でこれだけ印象が変わるんですよね。
自然の色ってホント、美しい。


(赤い矢印が権現小屋・手前がギボシ?山頂は右?)
さてテントを撤収して出発です。
通常なら空身で「権現岳」ピストン、となるところでしょうが、
私はりっぱな高度恐怖症。事前調査で結構私にはきつそうな感じのコースだったので、
今回は体調不良と大雨の後、ということであっさりパス。
つか、多分最初から登る気ないんだよね・・・いけないなぁ。
テント場から見上げた感じでは、なんか登れそうなんだけどね・・・またいつか来ます・・・

【6:30】今日のお目当ての「西岳」目指してGO


昨日水を汲んだ所から「源治新道」という道に入っていきます。


緩いのぼりで朝のカラダにはちょうど良い。
樹林帯、所々開けた場所に出ると、山々が見え隠れ・・・


そうそう、この感じがいつもの八ヶ岳。この香り(亜高山帯針葉樹林?)が大好き。


【7:40】最後ちょっとだけ頑張ると、西岳到着。


ひんやりした空気が気持ちいい~
昨日登った編笠山(ホントに笠みたい)や小屋の屋根、富士山が見えます。


振り返るとギボシ?権現岳?やっぱりこちら側から見るとリスキーだ


おっと、その奥には「赤岳」「阿弥陀岳」様が!
よかった、近くで見てみたかったんです!近くで眺めてから・・・モゴモゴ・・・
この間、硫黄岳行ったときガスで何も見えなかったから嬉しい。


エアリアに「南アルプスの眺望よし」と書いてあった通りでした。
こんなに雲が多くても、正面に北岳や甲斐駒さん・・・


中央アルプスや御嶽山までくっきり見えます!
この西岳はなんかおまけっぽいけど素晴らしい眺望の山頂です!空いてるし


 
編笠山周辺とはまた、違ったお花がひっそりと咲いています。
眺めも良いし、空気も澄んでいて美味しいし。なにいり気持ちいい山の空気。
なんとここで30分近くゆっくりしてしまいました!


いつものように富士山を遠くから拝みながら、あの日のことを思い出したり・・・
眺めが良いと、それだけで楽しい♪



【8:00】下山開始です。
この先、最初は急な滑る下りですが、正面に南アルプスを眺めながら、の
心地よい道です。

15分ほどで樹林帯に入り、この先は登りと同じようなただただひたすら下るのみの・・・
足に堪える下山道でまたしても写真も撮らず(汗)



【9:45】長命水到着。曇り空でも結構疲れました。
冷たい水で顔を洗って生き返ります!


ゴールは「富士見高原ゴルフ場」
ここはテニスや陸上競技場などがあって、宿泊でスポーツをされるかたが多いような感じでした。
さすが高原。ひんやりとした空気が心地よく、スポーツに専念できそうですね。


その日の気分でどこに下山するか?目面しく決めていなかった私たち。
昨晩テントの中で地図を広げ検討したとき書いてあった「鹿の湯」
だめならスパディオ小淵沢に行こう、と降りてきたら・・・
下山口から徒歩15分ほどでこんなきれいな日帰り温泉施設「鹿の湯」に到着しました。

入浴料¥600
持ち込み可・ビールも軽食もあり、湯船も30人くらい入れそうな広いもの。
午前中だったせいか?空いていて、とーーってもゆっくりくつろげるお風呂でした。

フロントでタクシーを呼んでもらい、小淵沢駅へ。





今回歩いたのはこんな感じ。
これで北ヤツ~南ヤツまで計画通り(3年もかかっているけど)進め、
残すは赤いヤツと歩けば八ヶ岳連邦×→連峰を・・・

なんて野望は抜きにして
夏も冬も楽しめる八ヶ岳、また今回もお気に入りのテント場が増えた楽しい山歩きができました。




南のヤツ・・・その1

2009-08-13 | ヤマのこと

2009.8.8~8.9 編笠山へ行ってきました。

【交通】往路:JR新宿(あずさ¥3900)→JR小淵沢→タクシー(約¥3200)→観音平
    復路:富士見高原→タクシー(約¥3200)→JR小淵沢(あずさ¥3900)→JR新宿 
    (@¥11,000)
【行程】観音平→雲海→押手川→まき道→青年小屋テント場→編笠山
    青年小屋テント場→西岳→富士見高原ゴルフ場→鹿の湯

土日は晴れ、の予報で久しぶりに青空の山に行けるかな~?
と楽しみにしていたのに、金曜には又天気が下方修正。
回数券だけ買って行こうかどうしようか?悩んでいたのだけれど、曇りなら行くかな・・・
と、えいっ、っと指定を取って家に帰ったら、雨の予報に変わってた!
でももう今年の雨には慣れてきたかも・・・
指定を取ってしまったらもう切符代金無駄にするだけなので、
ダメなら清里散歩でもして帰ろう、と行くことにした。

臨時のあずさに乗って小淵沢駅に8:00過ぎに到着。
駅前ではタクシーを待つ人の列が出来ていた。
ここから甲斐駒とかにも行く人がいるんですね。到着した時は甲斐駒さん、良く見えていました。


タクシーを15分くらい待って乗り込み、9:00、観音平の駐車場に到着。
ガスがかかっていて天気も良くないのに、ものすごい車の数!
路駐もあって途中から片側車線でした。


【9:20】グリーンセンター脇のトイレを借り、いざ出発!


最初は緩い登り。ガスがかかっていて薄暗い。


緩くていいや~なんて思ったのもつかの間、案外早くイワイワが出てきた。
それでもまだ段差は大きくないので歩きやすいのだが・・・


【10:25】雲海に到着。うっすら日も刺してきたが何も見えない。
ちょっとの休憩で次を目指します。

 
【11:22】時折雲の切れ間から青空が覗いたりで、
「お願い到着するまで降らないでー」と祈りつつ、1時間ほどで「押手川」

が、私はこの時点でかなり疲れていた。
いつも汗を一杯かくのだが、今回はいつもの倍くらい汗がボタボタ。
風がなく湿気が多いので確かに暑いけど、標高があるから平地とは違う。
自分でもビックリするくらいの汗だ、どうかした?
「余分三兄妹が出てるね~」なんてダンナにちゃかされているうちが花。
ここで直に「編笠山」を目指すコースと分かれるが、今回は迷わず巻き道へ。


がしかし、まき道と言っても結構なイワイワだ。
私の身長でも足だけで登れないほどの差のあるところ多し。
おまけにお腹が空いてきちゃって、ザックをおろして昼食にしたいのに、させてくれない・・・(すれ違い場所がないから)


ザックが重くて「はっ!」とか「ふぉ!」とか掛け声かけないと上がれない岩や、滑る木の根・・・

歩いても歩いてもイワイワ・・・

途中からはぬかるみも加わって、足元ぐずぐず。
そしてまたイワイワイワイワイワ・・・(もう写真を撮る元気もありません・・・)

無言です・・・

 
【13:05】CT1時間のところ1時間半もかけてやっと青年小屋が見えたときは嬉しかった~!
うん、やっぱり遠い飲み屋だ

小屋前のベンチにザックを放り投げ放心状態。
お腹が空きすぎてシャリバテなのかも!と慌てておにぎりをほうばるも、
疲労しすぎだのと、汗をかき過ぎたのとで一口で気分が悪くなり・・・
おにぎりも喉を通らない。水分しか通らない、・・・まずい、マジめに倒れそう・・・。

軽い貧血状態になり、慌てて日影に行き少し横になるも、カラダはフラフラ。
横になっていても気分が悪いので、スポドリでも買いに行こうかと小屋を覗くと、なんとカキ氷¥500の文字が。


待つこと5分。
「イチゴミルク」カキ氷のなんて美味しいこと!!(ミルクはプラス¥100です)
しゃりしゃりしゃり・・・生き返りました~~~
カキ氷がなかったら、復活できなかったかも。助かった~。

  
実は先週の富士山の筋肉痛がなかなか(5日間も)抜けなくて、前日も疲れを引きずっていた。
筋肉痛が抜けていないということは、体が完全回復してなかったのでしょうね。
(若くないからね・・・)
ちょっと今回は南のヤツさんを甘く見すぎました。
標高差1000mくらいでも、ずーーーっと登りなのでしんどかったです。
北のヤツとはやっぱり違いました。

さすがにダンナも顔色の悪い私を気使い(笑)一人でテント設営。
まだこの時間では先客1名と、私たちだけ。
とーーっても広くて芝生も合って快適なテント場。すごく気に入ってしまいました♪

お花が咲く芝生の上にごろんとしたら、二人ともそのまま昼寝をしてしまい・・・


【14:30】遠くからのゴロゴロの音で目が覚めました。
しまったー!もうこんな時間!来た時からガスが上がってきては消え、の繰り返しで、
まだ権現岳の姿は見えません。


慌てて小屋の前まで行き、編笠山のほうを見上げると、どんどんガスが上がってきます。。。


う~ん、間に合うか?
明日の朝でもいいけれど、明日の朝は晴れている、という保証はない。
えーい!30分だ!雷より先に行け~~!
と猛ダッシュで登ります。手ぶらなのでなんとか大丈夫です!


雷に追い立てられ・・・あー山頂が見えた。ここまで20分できてしまいました。


押手川の分岐方面からも団体さんが続々上がってきます。


ガスガスで何も見えないけど、とりあえず「編笠山」到着です。

 
雲の流れが速いので、何か見えないか?と30分粘って見ました。
時折、青空は見えるものの・・・ふもとの町がちら、と見えただけで・・・
諦めて戻りましょう。


【15:30】下山開始(といってもテント場まで20分)
ありゃ?やっぱりー!私が山頂を離れると晴れるんだよね・・・


ハイマツの切れたところから、今度はイワイワになります。
小屋の向こうの我が家にも、ずいぶんテントが増えましたねー。


もうテント場まで下るだけなので、遠くで雷の音はしているけれど、
ゆっくり岩の上に腰掛けて山の時間を楽しむことにしました。
雲が流れていく様を眺めながらの、このゆったりとした時間が好きなんですよねー。
はぁ~~~、最高


【16:00】テント場は20張位に増えていました。
水場は徒歩4,5分のところに「乙女の水」という湧き水がゴーゴー流れているので安心です。
水を汲みに行き、久しぶりに涼しい山の上でまったりテント&ビール、のつもりでしたが、
18:00になるととうとう雨が降り出しました・・・・

小屋の方が「雷がきたらテント場の方は小屋に避難してください

とご親切にも言いに来てくれたのですが、最初は小ぶりだったのでみんな優雅に傘なんぞさしながら、
夕食のひと時を楽しんでいたのです。

だんだん強くなって・・・雷もドンガラと・・・でもなんだかんだと避難するタイミングを失い・・・

その後・・・
バケツをひっくり返したような滝のような雨に水没するかと心配なわがテント!
雷がどこかに落ちたらテントのポールを伝わるのか?
とか不安な私はダンナに何度も声をかける。
「避難・・・しないの?」
「しない!」
確かにテントから一歩出たらずぶ濡れ間違いナシだけどさ~!

・・・・・・「ひなん・・しないの?」
「しない!誰もしてない!(なんで解るのさー)」
という会話を繰り返し、ビカビカ光る空と地響きのような雷と、滝のような雨の中・・・
そんなテント体験を初めてしまして・・・・でもなぜかうつらうつら・・・
3時間も止まなかった雨と雷も、21:00消灯時間には雷様も消灯となり、
テントも雨漏りせず無事に眠りに着いたのでした。

あーーー、怖かった
(その頃諏訪湖あたりの中央道は、雨で通行止めになったらしいです)

翌日へつづく







初めての富士登山・その2

2009-08-05 | ヤマのこと


その1はこちら

さて食事の時間です。
ここ本七合目「見晴館」はまだ建物が新しく、ウッディな内装でとてもキレイでした。
 
玄関を入ると食堂(兼寝室)にテーブルがあり、グループごとに自由に利用してよいことになっていました。
ビール(350ml)¥600、おでんやおしるこ、うどんや定食もあるようです。
ちなみに缶ビール開ける時は噴出したりしませんでした。

17:00を過ぎるとグループごとに「そろそろ夕飯お持ちしてもいいですか?」と小屋の方が聞いてまわってくれました。
山小屋では時間交代制で食べるのが当たり前、と思っていたのでびっくりです。
「そろそろメインディッシュをお持ちしてもよろしいですか?」っぽい・・・。
もちろん「もうちょっと後で」という人にはあとで別に持ってきてくれるのです。
(夕飯のメニューはカレーとお漬物だけですが、お替りはできるようです)

それだけでも驚きでしたが、富士山の山小屋はぎゅうぎゅうでキレイじゃない・・・
とかあまりいい評判を聞かなかったのですが、それはまったく違っていました。
トイレはバイオトイレ系でどこもキレイだし、1時間も登れば水もジュースも食べ物も何でも売っている小屋に着きます。

山小屋も今は定員性。
登山道はとても整備され、子供でも安心して歩ける様安全策が取られているのが随所に感じられます。
とにかく富士山に一歩入れば全てにおいて「いたれりつくせり」
ここ富士山の山小屋でダメなら、他の山なんて行けません・・・・と思いました。
すごくありがたいことと感じたと同時に、富士山は別格だな、とも感じました。
ただし、水はほとんどありません。顔や手を洗ったりは自前の水です。


寝室は廊下の先に二段ベット式になっていました。
布団もフカフカでキレイ!わ~これならいいな~!と思ったのですが、
やはり割り当ては布団一枚に2人。ちょっとの物音や動きでも起きてしまう、
眠りの浅い私には、肩が触れ合う距離ではやっぱり眠れそうにありません。
雨風がしのげて足が伸ばせるだけでも十分ありがたい、と思うしかないです。
紅葉の時期の涸沢は布団一枚に4人、と言いますから・・・

予定変更しご来光を目指すことにしたので、1:00起床予定で横になります。
ところが・・・ウトウトしながら消灯の21:00頃に目が覚めて・・・嫌な感じが。
頭が・・・痛いのですしかも結構痛い。

ガンガン、ガンガン・・・
おかしいなぁ。標高が高いからお酒は控えめに、といつもの半分ほどでやめたのに。
寝不足や二日酔いでの頭痛はあるけど、飲み終わって2時間、こんなに早くはならないでしょう・・・
もしかして・・・これは高山病の一種?

酸素缶も持ってきていたけれど、息苦しいわけじゃない。
「高山病には頭痛薬が効く」と教えてもらっていた事を思い出しました!
が、狭い寝床、消灯も過ぎているのでザックをガサガサするのは周りの迷惑と諦め、
眠れないまま、脈打つごとにガンガン痛む頭のままじーーーっと動けず堪え・・・

・・・・・・・・・・・やっと1:15がきた 

ご来光の人が準備をし始めたので、私たちも起きて準備をします。相変わらず脈打つごとに頭はガンガン。
こんな痛い頭ではたして山頂が踏めるのか?不安になった私は小屋の方に、
「荷物を置いてピストンしてきてもいいか」聞いてみたところ、
快く受けていただき、ダンナのザックに必要なものを詰めて出発となりました。
感謝です


(ここからはガビガビ写真ばかりでスイマセン)
【2:00】外に出て、すぐに頭痛薬を飲みました。
するとさっきまでのガンガンが嘘のように・・・20分ほどですっかり・・・引いてくれました。助かった。
外に出るとどこもかしこも登山客だらけ。山頂に向かって光の帯が伸びています。
夜中にコレだけの人が山頂を目指す、ってやっぱり富士山ならでは?
なんだかテンションが上がってきます


背負う荷物もないのでラクラク!気温は5度程度で寒くもなく、なぜか絶好調に
が・・・後ろを歩くダンナの様子がおかしいと気づきます・・・
「どうしたの?」と聞くと「飲みすぎで頭が痛い」
「それって私と一緒じゃん(笑)いつもよりずっと少なくしか飲んでいないのに」
と普段薬を飲まないダンナにも頭痛薬を飲ませたところ・・・ちょっとはよくなったようです。
やっぱり高所とお酒には何か関係があったのかな?


【3:01】本八合目の「胸突江戸屋」までくると、ウワサ通り吉田口との合流でごったがえし!
団体さんも点呼を取りながら進んでいます。
とはいえやはり夜中。暗闇の中はぐれないように人の流れに押されながら上を目指します。
写真をゆっくり撮っているような状況ではありません。


だけど天の川や星が輝く空の下、ゴツゴツした岩の登山道をただ黙々と歩く、
というのはやはり富士山でしか味わうことの出来ない体験。
まるで自分がどこかの惑星を歩いているような不思議な感覚・・・
星空の写真が撮れなくて残念でしたが、しっかりと脳裏に焼きついた、素晴らしい眺めでした


【4:15】だんだん空が明るくなってきました。急げーーー!
・・・と言ってもまったく急げません。登山道は合流地点から大渋滞。
3歩歩いては立ち止まり、を頂上直下まで繰り返しながら登っていきます。

途中先を急いで登山道ではない所を上がっていく人が時々現れます(悲しいかな、この時はみんな○国人)
その人の足元から直径20センチくらいの落石が起きました!
危ない!下にもたくさん人がいるのに! 幸い途中で止まりましたが大変危険です。

登山道をはずれることは絶対にやめましょう!

・・・この渋滞のおかげで、頭痛も悪化しなかったし、高山病にならなかったのかもしれませんね。


(写真が下手でホントに悲しい)
振り返れば明るくなりかけた空と、雲海の上、ゴツゴツした岩、
地上から天に向かって伸びるヘッドライトの道。
これが富士山の夏の風物詩
山頂を目指す間、見ず知らずの者同士なのに、なんとなく連帯感が生まれてくるから不思議です。


【4:30】9合目あたり?でだんだん明るさが増し、登山者たちが「わー」とか「おー」とか叫びだす。
いよいよみんなが目指していた「ご来光」が!お願い!そのまま雲よ切れて!


【4:35】もうちょっと!あと10分!

・・


・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁーーーーーー




【4:45】ご来光の時間の10分前に急にガスが上がってきて、結局雲の中へ隠れてしまった。
それと同時に小雨が振り出し、先ほどまでの薄橙色の空は灰色へと変わった。あっという間だった。



だけどよかった。こんな生まれて初めてな体験出来たのも富士山のおかげ。
天気や体調や先週の怪我などで、もしかしたら山頂は踏めないかも、と色々心配事は合ったけど、ここまでこれました。
最後の鳥居の前、大混雑の中ちょっと嬉しさがこみ上げた。



【5:18】富士山吉田口山頂・標高3720m 無事ここに立つ事が出来ました。
全てのことにありがとう、な気持ちです




渋滞のため本七合目からのCT2時間10分のところ、3時間20分かかり、
山頂も大混雑!ツーショットで写真なんて頼める状況ではありませんでした。
雨が降っているので、土産店の中も人で一杯。休むところもありません。
とりあえず「久須志神社」で何か記念になるものを!と入ってみます。

 
「焼印」に長い列が出来ています。キョロキョロすると壁際に手ぬぐいがあるのを発見。
通常の手ぬぐいは¥300ですが、大奮発してご朱印つきの¥2000を購入。
それはそれは丁寧に押していただきました。(奥宮と押してあります、ほか2箇所)


この天気じゃ無理だろうな・・・と思いながらも「お鉢巡り」のために歩き出します。
がやはりガスで何も見えないし、強風と頬に当たる雨が痛くて楽しくないので撤収することに。


【6:00】せっかく登ってきた山頂もあっという間に下山(笑)もうこの時点で、
「次回は天気のよい日に剣が峰!」とリベンジ決定です。
我が家はどうもお釜とは相性が悪いらしい・・・(草津も阿蘇山も見れなかった・・・)
見たかったのに、火口。

【7:00】滑りやすい下山道を転がるように約一時間、荷物を預けた「見晴館」へ戻ってきました。
せっかく持っていったおにぎり弁当も雨で広げられなかったので、
持って帰ってきて結局小屋で頂くことに。
朝食なしで山頂の土産店で食べたほうがよかったかなぁ、と思いました。

小屋のご主人に聞くと、ナントここ七合目ではご来光が拝めたそう!
8合目から上はガスがかかりやすいので、8合目より下のほうがご来光を見れる確立が高いそうです。
なるほど。常連さんが朝、ご来光を見てから山頂を目指す理由が解りました。




【7:40】食事と休憩をして小屋を後にします。小屋のすぐ脇が下山道。
ブル道が見えるとそこからが「砂走り」です。
この時点で叩き付ける雨とザックが揺さぶられる強風、早く降りたいです


昨日登って来る時に見えていたこの砂走。結構急ですが怖くはないです。
1歩3m?、快適に進みます。
雨なので砂埃はあがりませんので、マスク、ゴーグルは要りませんでした。
でもザラザラな砂が合羽の上に貼り付きます。
ローカットの靴の方は中に砂が入って大変そうでしたが、私たちハイカットの靴ではスパッツすらいりませんでした。

それにしてもひどい雨。
合羽を着ていても中の服がすべて湿っぽい状態、
カメラカバー内もびしょぬれで危険だったため写真はもう撮りませんでした。

砂走ルートは早くてよかったのですが、当たり前ですがとにかく下りばかりで・・・
砂払い五合目の休憩所あたりでは、もう足が笑っていました(3日たった今でも超筋肉痛)
いつもの山歩きでは「上り返しが辛い」なんて言っていましたが、何事も程よく、がいいのかも。
途中から後向きで降りたりして戻ってきました。


【9:10】結局山頂から2時間30分で須走五合目まで戻ってきました。
登るのは大変なのに、下りは早いねぇ。でも足には下りのほうが堪えました。
全身びしょぬれで早く温泉に入りたかったので、そのまま休まずに「御殿場駅行き」バスの列に並びます。

バスの列は下山者たちであっという間に長くなり、私たちは幸い乗れて座れたのですが、
「乗り切れない人は、次のバスを待ってください」とアナウンス。
次のバスは1時間後なんですよ!増発便も出ないなんて知りませんでした・・・
バス利用の方、ご注意ください。

また路駐渋滞で1時間15分くらいかけて「御殿場駅」到着。
御殿場市温泉会館」で汗を流し、小田急高速バスで爆睡しながら新宿駅へ帰りました。


本当に色々勉強になった富士登山。天気が悪くて何も見えなかったので
富士山の魅力を満喫とまでは行きませんでしたが、
一生に一度は・・・なんて言われるほど気負わなくても、思ったよりずっとやさしい山でした。(×=easy ○=gentle)

子供の頃は家から(東京都)見えていた富士山。
ビルが立ち並び今は見えなくなってしまったけれど、ずっと見上げていたあのてっぺんに立ったんだ、
というのはやっぱり嬉しいものだった。

関東に住んでいるから何度でもチャンスがあるというのは恵まれたことだな、と感じ、
高山病と体温調節(寒さ対策)さえクリアできれば山頂に立てる。
やっぱり富士山は眺望でしょう!!それをこの目で確かめるまでは多分又きっと行く・・・




次は晴天の山頂で乾杯するんだ!I will see again

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【往路】小田急線新宿駅→新松田 JR松田駅→御殿場駅(¥1230) 富士急行バス御殿場→須走五合目(往復¥2000)
【復路】富士急行バス須走五合目→御殿場 御殿場→温泉会館前(¥350) 小田急高速バス・温泉会館前→新宿駅(¥1670)
@¥5250


※あくまで私の感想です。時期や天候を考慮して安全に登れる準備でのぞみましょう。

※2009.8.7加筆 私の利用したところ(山小屋・トイレ等)がたまたまキレイだっただけかもしれません。
過度な期待はせずに、事前調査の上お出かけ下さい。