カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

マナーをマナぶ2日間in栂池

2014-07-29 | ヤマのこと



2014.7.26(土)~27(日)
”SUNTORY×YAMAKEIONLINE 山岳写真家の中西俊明さんと行く栂池自然園と白馬乗鞍岳ツアー”
に参加してきました。

この栂池エリアは今年指定80周年を迎えた中部山岳国立公園の中でも、
早くから「観光・ゲレンデスキー」と「登山」の領域を明確に区分してきた場所。

1980年~90年代にはマイカー・路線バスの進入を禁止し、入山をロープウェイに限定し栂池自然園を整備。
これによって観光客は木道整備された栂池自然園のみに限定され、観光客による植生破壊などは免れてきました。
そして、そこから一歩でも入る場所はすべて「登山」の領域となりました。
そのため、比較的自然が良好に保たれてきたそうです。

しかし近年はこのエリアでも登山者が増加し、とくにテント泊のブームに乗って白馬大池の幕営地人気、
登山道のオーバーユース、入山者のマナーの問題等、危機感を覚える場面が多くなっているのも事実。
私たち登山者ももう一度現状を知ろう・・・と現地を訪ねるのが今回のツアー目的です。


*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.... *.....*.....*.....*.....*


 
土曜日、お昼前に栂池ロープウエイの駅に到着した私たち。猛暑の東京を脱出したはずなのになんとここも31度!
早く涼しい風に吹かれたいね、とビューンと栂池へ。


 
今日の予定は栂池自然園散策でしたが、土日とも晴れの予報が変わって明日は雨に。(また今週も雨ですか・・・)
急遽変更し、宿泊先の栂池ヒュッテに重たい荷物を預けて白馬乗鞍岳を目指して出発しました。


 
高山の涼しいトレッキングが出来るつもりでいたのに現実は違いました。
標高2000m超えているとは思えないほどの蒸し暑さと無風。
下山してくる方たちも汗かきかきなので、やっぱりこの日は相当暑いのでしょう、途中の雪渓の気持ち良いこと!
ほぼ無風の中、ようやく天狗原に到着。



もうこの時点で喉はカラカラ。雪渓で冷やしたオールフリーが渇いた喉に染み渡りました。



さて、本当ならばここから白馬乗鞍岳まで登る予定でしたが、どうも雲行きが怪しい。
ガスで何も見えないし・・・・と乗鞍は諦めこのあたりで自由散策となりました。



う~ん、残念。仕方ないですね。気持ちを切り替えて・・・



空はどんよりですが、木道脇では小さな花たちが我々の目を楽しませてくれました。



くるくるくる




しゅるしゅるしゅる


今年は時期を逃して稚児車の花には会えませんでしたが、散ってもなお味わいある花は楽しいですね。





稜線は今頃高山植物が咲き乱れていることでしょう♪せめて美しい山の姿だけでも、と何度も振り返ってみるけど・・・
青空が一瞬見えただけで、全貌は見せてくれませんでした。




天狗原周辺で中西先生から写真の撮り方を教えて頂きました。やっぱり教えて頂くと視点が変わる。
少しでも進歩できれば良いのだけど・・・すぐには・・・ネ(´・ω・`)ポリポリ




天狗原をまったり楽しんで、また来た道を栂池ヒュッテまで戻りました。





*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.... *.....*.....*.....*.....*




夕食後、玄関に出てみると、えーーーっ!さっきまで雲の中だった稜線が見えてる!
これなら今夜のイベントに期待が持てるかも??



やったー!

私はウルトラの星に帰ります・・・(写真を撮る渡辺さんがかわいくてつい・・ゴメンナサイw)



先生は初心者の私たちにも丁寧に教えて下さいます。
生徒たちは若干酔っぱらいながらもきちんとスタンバイし、21時前、自然園の入り口まで三脚担いで行きました。
結局家で見たら「あれあれ?」というような写真ばかりでしたが、
自分にとっては初めての挑戦で撮れた星空写真なので嬉しくて載せちゃいます。




西の空


東の空

何時間でも眺めていたい、満天の星空に会えてよかった~~写真撮れててほっとした~(笑)



☆;+;。・゜・。;+;☆;+;。・゜・。;+;☆;+;。・゜・。;+;☆;+;。・゜・。;+;☆;+;。・゜・。;+;☆;+;。・゜・。;+;☆;



翌朝。


赤く染まる白馬を収めようと、昨晩のカメラ教室生徒たちは朝4時起きで頑張りましたが、
残念ながら雲が多く、白馬を拝むことはできませんでした。

白馬乗鞍岳に再チャレンジ組と自然園撮影組に分かれての行動でしたが、6時前には大粒の雨が降り出して・・・
電子機器であるカメラに雨は敵、雨が止むのを待ちながら撮影組は中西先生からカメラ講座を受けました。
臨機応変に対応して頂き、知らなかった事も教えて頂きありがたかったです。
白馬乗鞍岳チームは雨と強風で大変だったようですが無事に戻って来ました。



 
講座を受けてから7時過ぎ、ようやく雨が小降りになったところで自然園へ。



今年初めてのキヌガサソウがたくさん咲いていて嬉しかった。
雨で予定変更したのか?こんな天気でも多くの人が散策していました。中にはサンダル履きの人も・・・



浮島湿原まで行くとニッコウキスゲが咲いていましたが、雨と風でなかなか写真が撮れません。
綺麗なところだったんですけどね・・・良さをお伝えできなくて残念です。



*.....*.....*.....*.....*


さて、二日間栂池エリアを散策し、気になったところは・・・

 
左:ベンチのある湿原の池塘に落ちていたごはんつぶ。  右:本来登山道ではなかったところに出来てしまった道。

食べかすやゴミはベンチで昼食を取る時に落としてしまうことが多いようで、お菓子の袋なども落ちていました。
他の山でもよく見かける光景です。

また、ストックを登山道から外れた位置に突いたり、歩きにくいからとちょっと脇にそれて歩いたその一歩によって、
表土が削れ、雨で流されたりして浸食が進んでしまった道など。これもどこでも見かける現象ですね。


最近はトレラン人口の増加によるトラブルや富士山入山料・ゲリラ登山の問題等、
山に関係のない人々もそういう記事を目にすることが増えたと思います。

山を縦横無尽に歩き回る鹿の(食)害はよく知られていますが、近ごろは人も鹿と変わらないのでは?
と言われるくらい身勝手に歩き廻る入山者が増えているという話を伺い、胸に刺さりました。

私自身も希少な植物を見たくて歩きますが、希少な植物というのは登山道脇にないことが多い。
その花を見るために、その花の写真を撮るために、登山道を外れたりすることがありましたが、
その時は何もないように見えてもそこにはたくさんの「次の花芽」がスタンバイしている可能性もある訳で。
踏み荒らしてしまえば、一度失われた自然を再生するのは難しいことは解っているはずなのに。
自分はどうだったのか・・・正直反省する点が多くありました。





日本山岳遺産基金
どんなことに注意したら良いのか?こちらにさらに詳しく載っています。
知っていたはずなのにハッとさせられる事、いくつかありました。



 




山と溪谷社と日本山岳遺産基金では白馬村、小谷村、大町市の3市村が連携して行っている自然保護活動に協力し、
7月26日-27日に、栂池と猿倉の2箇所で「マナー&クリーンアップ・チャレンジin白馬」を開催しました。
登山者にマナーの向上を呼びかけるものです。
下山してきた登山者の皆さんほとんどがアンケートに協力されていたようです。






この美しく咲く花たちや満天の星空に、いつまでも会うことが出来ますように。
自然を守ろうと地道な努力をされている地元の方々に感謝し、
改めて自分自身の行動を見直し、山に自然に謙虚に接していこうと思いました。


*.....*.....*.....*.....*


 
二日間を終えたツアー隊がヒュッテを後にし、ロープウエイに乗ると・・・
あれあれあれ???あ・・・お・・・空?



下界に到着したと同時に白馬の稜線がくっきり・・・。
あぁ、白馬ってやっぱり素敵なところよね・・・再訪を心に誓ったのでした。



おしまい。




ご一緒した皆様、ありがとうございました。

今回参加した皆さんのレポートはこちら(のちほどリンクし直します)

キキの子連れ山歩記
続・工場長の「山ばっかり酒ばっかり」
荒野にて
たけさんの山あるき
ねずみのやまのぼり
まゆちゃんの山登り
もえここが行く!大自然に囲まれて
モモと豆のOUTDOOR LIFE
山と野と
げんさん




ヤマケイオンライン・白馬マナーアップキャンペーン

山で飲むならオールフリーキャンペーンサイトはこちら



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村



人気ブログランキングへ














苗場山と温泉の休日

2014-07-22 | ヤマのこと

2014.7.19(土)~20(日)初めての苗場山に行ってきました。

この三連休、当初の予定は梯子や鎖のあるお山の縦走でした。
があいにくの天気予報、雨で梯子&鎖は嫌なので予定変更。
次の代替案は東北、でも日本全国どこも雨の予報では遠くへ行くのももったいないので、
急遽雨でも行けそうな近場で行ったことのない「苗場山」を選びました。

ところが雨でも花を愛でながら山頂の小屋でまったり、とのイメージで小屋に電話すると、
なんとこんな天気予報でも満室!(3日前じゃ仕方ないですかね)でもダメと言われると余計行きたくなるワタシ。
仕方なく日帰りに変更となったのですが、はたしてうまく行くのでしょうか・・・


*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*


もし駅について土砂降りだったら観光旅行に変更だね、とどんより曇りの土曜日、朝一番の上越新幹線に乗りました。
高崎あたりでは新幹線の窓にたたきつける雨・・・あ~ぁ・・・やっぱり。

と、8割諦めて上越の長いトンネルを抜けるとそこは・・・あれれ?雨降ってないよ
ビックリ&急げ!で越後湯沢駅からタクシーに乗り、結構荒れた道を和田小屋まで(約¥6,000)

 
いかにもスキー場風な和田小屋の登山口から、祓川ルートを行きます。(トイレ100円で借りれます)
この天気でも結構な人数が登って行ったと小屋の方が言ってました。


 
歩きやすいのはほんの最初だけで、すぐに大きな岩ごろごろの道になります。
登山道は川になっていて、どんどん水が流れてきていました。



岩か?ドロドロか?どちらかしかない登山道に気を取られ、大事な花を見落としたようです・・・(汗)
他にはゴゼンタチバナ・ウラジロヨウラク・イワイチョウ・ニガナぐらいであまり咲いていませんでした。


 
傾斜が緩むと木道になり”下ノ芝”木道&階段を登っていくと・・・



わ!予想もしなかった青空が雲の切れ間からのぞきました。これは嬉しい誤算♪



ですが青空もやっぱり束の間でした(^_^;) ”中ノ芝”のベンチで休憩し、しばらくゆるく登っていきます。


 
”股スリ岩”をまたぎ”神楽ヶ峰”へ。



本当ならこのあたりから苗場山が見えるんでしょうけれど・・・雨を承知で来たのだから贅沢は言えませんね。

雷清水で喉を潤し、先へ進むと・・・



ニッコウキスゲがちらほら出てきました。





ハクサンチドリやウスユキソウなどが咲く鞍部が”お花畑”と言われるところのようです。
が、花畑というには少なすぎるような・・・?
見たかったONOエランも枯れていたので時期が遅かったみたい、と思ったのですが、
翌日地元の方に伺ったら今年は花付きが悪いとのことでした、残念・・・




合羽を着るほどではない霧雨の中、たぶんここあたりから最後の登りかな?山頂目指してもうひと頑張り!


 
この「山頂まで20分」のあたりがきつかった!でも、ここを越えて上空が明るくなったと思ったら・・・



ふわっ、とフラットな場所に出ました・・・・先ほどまでとは全く違う風景が。なんでしょう?この美しさ?
苦しさから解放された瞬間の出来事、まるで天国に来てしまったかのようです(笑)




お花はほとんど確認できませんでしたが、ワタスゲがまだ残っていました。


 
「苗場山」の標識は木道の先にありました。そのすぐ脇に”苗場山自然体験交流センター(小屋)”
昔、山歩き始めたばかりの頃、本で見た苗場山の「遊仙閣」にいつか泊まってみたいと思ってたけど、
今はもうその願いは叶わなくなって・・・その頃来てみたかったな、とちょっと思いました。



 
デッキに腰掛けランチタイム。
お昼を食べている間だけは薄日が差して、日差しが肌に痛いくらいでしたが、すぐにまた曇ってしまいました。



さあ、ゆっくりもしていられないので行きますか。
ここが山の上だという事を忘れてしまいそうなくらい広々とした湿地帯がどこまでも続いているように見える。
天気が良ければさぞかし気持ち良い所なのだろうな~と思いました。


 
ゆっくりしていられない理由はもちろん「雷」 登っている時から時々遠くでゴロっという音がしていたからです。
下山は小赤沢コースへ。
心配した通り下山し始めたら一気に目の前がガスで真っ白、大粒の雨が降り出しました。



でも結局雷はなく、20分ほどで雨は止み幻想的な峰々が見えるくらいにまで回復しました。



小赤沢コースは9合目から7合目あたりまでロープや鎖のついた急坂。
その後はヌタヌタ、底なし沼的な場所もあったりの道。転ばないように気を使いました~(でも1回転んだけど)


 
4合目の水場あたりまで来るとようやく道が乾いてきて、3合目の駐車場がゴール。

心配していた雨にも結局大して降られずに、無事にワンウェイ苗場山プランが成功しました♪



+*゜。*。゜*+―+*゜。*。゜*+―+*゜。*。゜*+―+*゜。*―+*゜。*。゜*+―+*゜。*。゜*+



さてゴールが3合目だった理由は、宿泊を決めた小赤沢の民宿で迎えに来てくれる事になったからなのです。
山頂の小屋が満室で断られた時、さてどうしよう?と地図をにらめっこして閃いたのが「秋山郷」
なんとも珍しい秘湯があるのと、宿泊費の安さで問い合わせたら空いているとの事、電話対応の感じよさで即決。



 民宿からサンダル履きで10分ほどの畑の真ん中にある「楽養館」温泉に入りに行きます。


 
風情のある建物の内部はウッディでキレイ、温泉は鉄分を多く含んだ赤い湯が特徴です。
その濃度は一般療養泉の倍以上とのこと。いやぁーー入ってみて納得、本当に気持ちの良いお湯でした!
このエリアの民宿宿泊客は皆、ここに入りに来るようです。宿泊者は入浴料¥300 ビールも売ってます。


 
(左:夕食の一部  右:朝食)
民宿に戻って楽しみな夕飯の時間。こちら「苗場荘」さんは1泊二食で¥6800 安い!
夕食の品数は10種類以上、地元の新鮮野菜素材の美味しいお料理やイワナ塩焼き、鹿鍋など良心的!
手作りの優しい味わいと気楽さがまるで自分の田舎に夏休みに来たような、そんな温かさいっぱいの宿でした。



若いおかみさんもお手伝いの近所のお母さんたちもみんな親切でもう家族みたい。
これはリピーターが多いのも頷ける宿です。ここにして大正解!お世話になりました!
苗場荘:長野県下水内郡栄村大字堺18162 025-767-2136


。o○o。.★.。o○o。.☆.。o○o。.★.o○o。.☆.。o○o。.★.。o○o。





 
帰りは小赤沢温泉バス停から中津川沿いにくねくねと、新潟方面へ山間の道を1時間ほど走ります。
豪雪地帯だという「栄村」こんなに町まで遠いとは・・・冬の厳しさがなんとなくわかるような気がしました。
バスは「津南役場前」で下車し、「越後湯沢駅」に乗り換え、また1時間。(南越後観光(株))
津南はジリジリ陽がさして暑かった。下山したら晴れるの法則・健在(笑)



 
最後は越後湯沢駅の「ぽんしゅ館」で試飲。直前で決めたわりには楽しい二日間の夏休みとなりました。



おしまい。



【行程】東京駅6:08→(新幹線とき)越後湯沢7:23 タクシーにて和田小屋(¥6,080)
    和田小屋8:15→雷清水11:15→苗場山山頂11:55~12:40和山分岐13:15→3合目15:20

    (翌日)バス小赤沢温泉10:47→津南役場前11:45 11:58→越後湯沢駅12:48
     ※バスは一日3本程度しかありませんのでご注意を。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村



人気ブログランキングへ






















新規路線バスで金峰山

2014-07-14 | ヤマのこと
2014.7.12(土) 山梨県の金峰山へ。


今まで電車バス派の私にとって金峰山は泊りじゃないと行けない山でした。
バスは(実用的なのは)韮崎駅から瑞牆山荘までしかなかったのですが、
今年の6月から新規路線として、塩山駅から大弛峠までバスが走るようになった、との嬉しい情報。
おかげで日帰り金峰山が可能になったので早速様子見に行きましたゴン太さんありがとうございます)



 
始発を乗り継ぎ、塩山駅から予約をしておいたバスに乗り、大弛峠へ着いたのは9:00ちょっと前。
我が家からなんと4時間(笑) それでもバスを降りるとヒンヤリとした空気と刺すような日差しが、
まるで夏の高山みたいで嬉しい♪ 登山客も多くトイレ列等なかなかの混雑でしたが9:00過ぎようやくスタート。



こちらのコースから金峰山を目指すのは初めて。苔むした奥秩父らしい森の中、緩く登っていきます。
前回は残雪期にここをヘトヘトになりながら降りてきたっけ、懐かしい思い出が蘇ります。




森を抜けて開けた場所に出ました。振り返ると国師ヶ岳方面が見えています。




立ち枯れたところもあったっけ。




朝日岳の地味~なピークを過ぎると、前方に五丈岩が見えてきて嬉しくなる。




よく見ると岩の向こうに南アルプス(・∀・)




シャクナゲの間をぬうように進む。ここのシャクナゲはどうだったんでしょうね~?




またまた苔の森に入り、ほぼ平坦な森の中を歩いていくと・・・




前方が明るくなり稜線に出ました。




稜線からは富士山のてっぺんが一瞬ちょこっと見えただけで、このあともう見えなくなりました。




空に向かって進んで行くようです。気持ちいいね~




大岩ゴロゴロのピークを越えて、五丈岩の前につきました。
さすが人気のお山、すごい人です!



大きいね~




山頂からは瑞牆山があんな下に、小川山への稜線も見えます。
ここを歩いたのはなんと5年ぶり。初めての縦走、残雪の稜線が怖くて千代の吹上あたりで泣き言いったあの日。
コケてお尻強打して痛くてたまらないのに、悔しさだけでただひたすら歩ききった小川山の森
ここから見える景色には色んな思い出が詰まっていて、いろいろ感慨深い山頂です(笑)
それなのに、日帰りで来れちゃうなんてもったいないような嬉しいような・・・




今日のランチは”山小屋のお弁当風”withオールフリー
といっても、お弁当箱にのり弁たくあんと佃煮乗せ、なだけ。
早朝、詰めるだけだからおにぎり握らなくていいのは楽チンでした。
下界の暑さがうそのような涼しい風が吹いていた山頂、青空と爽やかな風の中で頂くランチは、
こんな簡単なものでも美味しく感じるから不思議ですねぇ。





食後は五丈岩の裏に廻ってみました。
こちら側はこんなになってたの!高度感ありすぎで、やっぱりあの上には登れません。
ここに「黒平・4時間」の道標があったけど、かなりマニアックな道の予感・・・




見上げると迫力ある五丈岩!




あまりの気持ちよさにお名残惜しいですが、バスの時間があるので戻りましょう。
次回は富士見平に降りていくのもいいかもね。



日帰りでこんな夏山気分を手軽に味わえて、なんか申し訳ない気がするけど・・・またきっと来ます。





山頂からの帰り道、なんだかおでこが痒い痒い・・・と思っていたら腫れてきて、
どうやらブヨらしきものにやられた感じ。
これ以上刺されないようにと初めて網を被ってみての下山。
結構視界が悪くて最近視力の落ちた私はちょっとドキドキしながら・・・




来た道を戻りました。
山頂でゆっくりしたせいか時間切れで、せっかく行こうと思っていた、
「夢の庭園」に寄れず、また次回のお楽しみに。北奥千丈岳も未踏だしね。
懐かしい大弛小屋、ここの水場が(残雪期)すごかったのを思い出しました(^_^;)
最近気力体力がなくて全然テント泊縦走しなくなっちゃったけど、またやりたいなぁ、やれるかなぁ・・・



 
大弛峠14:50発のバスに揺られ、塩山駅から少し戻っていつもの塩山温泉「宏池荘」のつるつる温泉で汗を流します。
おっかない風おじさんが少し優しくなって健在で嬉しかった(笑)


このバスができたおかげで、焼山峠から小楢山にも行けることが解り、
今まで行けなかった場所の可能性が広がってとても嬉しいです。
今回も20人以上の利用者がいたので、来年以降も続けて走ってくれると嬉しいな、と思いました。


おしまい



【行程】新宿駅5:18→高尾駅6:13-6:14→塩山7:22 塩山駅北口バス7:30→大弛峠8:50
    スタート9:07→金峰山11:30~12:30→大弛峠14:30
    バス14:50→塩山駅北口16:15 ・・・温泉・・・塩山駅17:41→新宿19:06(かいじ)



山で飲むならオールフリーキャンペーンサイトはこちら



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村



人気ブログランキングへ





初夏の尾瀬ヶ原散歩

2014-07-07 | ヤマのこと
2014.7.5(土)尾瀬ヶ原へ


昨年の同時期は高山植物の豊富な”至仏山”に登りました。
今年は去年見損なった花が見たくて尾瀬ヶ原に行こうと春から決めていたのですが・・・


土曜日は雨。
日曜日は晴れに予報が変わったけど、日曜は用事があるので雨でも行くしかありません。
夜行バスに乗って朝一番に鳩待峠に着いたときは小雨が降っていました。




濡れた木道はコワイので、かなり慎重に降りて行きます。
去年の二の舞は許されません(^_^;)お花の写真(喘息薬種)も後回しですよ!自分!

今日の天気予報には”雷”マークがついています。湿原には隠れるところがないので注意しないとね。



なんて言いながら来たのに、なんと!山の鼻に着いたら青空が見えてきたではありませんか。


 
雨が止んだだけでも十分シアワセな私たち。
原の入り口でノビネチドリ(延根千鳥)とコバノトンボソウ(小葉の蜻蛉草)が迎えてくれ、ますますテンションUP。




尾瀬ヶ原に出ると、あっ・・・





10年に一度の花付きと言われていた今年のワタスゲ。もう終わっていると思っていたけど、間に合ってよかった。
尾瀬沼方面はもっと凄いらしいのですが、凄いのを見たことのない私たちはこれでも十分うっとりです。
来てよかったね~なんて言ってるうちに・・・



太陽まで顔を出してくれました♪




 
初見のオオバタチツボスミレ(大葉立坪菫(NT))と小さな小さなムラサキコマノツメ(紫駒の爪




辺り一面が赤く見えるほどたくさんのナガバノモウセンゴケ(長葉ノ毛氈苔)




キラキラと青く輝くトンボみ~っけ


 

色んな生き物たちが楽しくって、もう、全然前に進めなくなりました(*^_^*)




サンショウウオがあっちでもこっちでもスーィスイ




鮮やか紫、カキツバタ(杜若)




この先には何が待っているんだろう、どんどん進みたくなる。





ピヨピヨ言ってるひよこの口ばしみたいなタテヤマリンドウ(立山竜胆)の種。
ここに雨水が溜まって、雨によって種が飛び散るそう。そう、雨が降らないとみんな困るんだよね、雨のおかげで・・・



池塘も潤い




貴重な植物、オゼコウホネ(尾瀬河骨(VU))も育つ。



 
今年会いたかったのはこのトキソウ(朱鷺草)とサワラン(沢蘭)
サワランはまだ早かったみたい、トキソウも蕾がまだまだありました。



 
竜宮小屋に着いて時計を見れば・・・ゆっくりしすぎて引き返すしか時間が残っていませんでした。



 
新しくなったオールフリーでランチを済ませ(ピンクのお花はツルコケモモ・蔓苔桃)山の鼻まで戻りましょう。




カキツバタの群生




花火のようなオゼヌマダイゲキ(尾瀬大戟)




生まれたての大きなトンボ





ワタスゲが乾く間もなくまた雨が降り出したけど、たくさんの生き物に出会い、
限りある時間の中で、尾瀬を楽しんだシアワセな時間。




また来るからね。





おしまい。



【今回出会ったその他のお花たち】
ウラジロヨウラク・エゾムラサキ・オオレイジンソウ・ミヤマカラマツ・コバイケイソウ・ツマトリソウ・サギスゲ・ミタケスゲ・タニギキョウ・ツクバネソウ・チングルマ(果穂)・モウセンゴケ・ハクサンシャクナゲ・ヒメシャクナゲ・マイヅルソウ・ミツガシワ・ヤマオダマキ・レンゲツツジ・エンレイソウ・ヤナギトラノオ・リュウキンカ等




【行程】新宿新南口22:00→(夜行バス)→戸倉BS3:50 4:40→鳩待峠5:15
    鳩待峠5:40→山の鼻→龍宮小屋→山の鼻→鳩待峠12:10
    尾瀬戸倉温泉13:15~14:05
    戸倉BS14:30→新宿駅18:30



山で飲むならオールフリーキャンペーンサイトはこちら


尾瀬へようこそ・花図鑑





ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村



人気ブログランキングへ










癒しの山歩き・篭ノ塔山~水ノ塔山編

2014-07-02 | ヤマのこと

翌朝。



残念ながら夜中は雨で天の川見れず。
リスが朝食を取りに来たのを寝ぼけ眼で見ていたら・・・



 
段々と晴れてきて青空が広がりました!やったね~。
身体に優しい朝食を美味しく頂き、9:00、宿の自然観察会に出発です。

最初の計画では宿から水ノ塔山登って池の平に降り、湯の丸高原まで行こうと思ったのですが、
宿の方からアドバイス頂き予定変更。観察会に途中まで参加OKとのことでまずは車で池の平まで行きます。


 
高峰温泉はオリジナルのアクティビティが充実していてすごいなぁ、といつも思います。
この観察会も自然協力金¥300で案内してくれます、宿の皆さんとても自然に溶け込んでいらっしゃるんですよね。
生き生きしてて羨ましいなぁ。参加者8名で色々学びながら散策します。



池の平湿原とは昔、三方ヶ峰火山の噴火口だったそうです。
トレッキングルートから見下ろすとその火口だった湿原がまあるく見下ろせてなるほど!解りやすい。



ガイドさんに案内されながら着いた”雲上の丘”
今日は雲が多いのですが、晴れた日は富士山~南アルプスの山々が見えるそうです。
昨日は見えなかった浅間山の山頂がチラリと見えました。う~ん、今日黒斑山行ってたら・・・れば。




標高2000m超える丘は風もひんやりとしていて、陽が出ていないと寒いくらい。
東京で毎日どんより梅雨空ばかり見ていたので、久々の青空に気持ちもすーーっと爽やかに。
こちら側は北アルプスが見えるそうです。ここはお手軽なのにすごく気持ちの良い場所ですね。



 
咲き始めたばかりのグンナイフウロ、ヤマツツジやアヤメ、オオヤマフスマ等、これからもっとお花が増えていくようです。



さて、今日のお目当てはコマクサ。コマクサの咲く見晴へとやってきました。
が、咲いてはいたのですが残念ながら金網越しに遠くに見ることしかできません。あぁ近くで見たかったなぁ。。



 
のんびりとガイドさんと一緒に歩いていたら、さすがに時間が・・・焦ってきたのでここでさようなら。
14時半までには戻る予定です、と告げ、湿原の木道をスタート地点の駐車場まで急ぎ足で戻る途中・・・



ハクサンチドリに会えてニンマリ(*^_^*)






 
なぜ焦っていたかというと、バスの時間よりも今日の雷予報が気になっていたからです。
篭ノ登山~水ノ塔山の稜線は隠れるところもエスケープルートもないので雷が来たら一発OUT!
とガイドさんに注意を受けていたからです。急いで登れ~!



樹林帯をハーハー言いながら登ると岩岩になり、あっという間に山頂が見えました。東篭ノ登山2227m到着です。

篭ノ登とは不思議な名前ですが、かつて山が信仰の対象であった頃、天に最も近いところという意味から、
「加護の塔」(神の力を授かる高い場所)と名付けられたともいわれているそうです。


 
昨日は雨で開けられなかったオールフリー、ようやくここでランチと共にプシュ☆爽やか~
宿のおにぎり弁当はとっても美味しかったのですが写真撮り忘れ。あちらに見えるピークが西篭ノ登山らしいです。




さて昼食もそこそこに、雷が来る前に先へ進みましょう。あの赤ザレがちと怖そうだけど。



 
東篭ノ登山から一旦ぐぐっと降り、奥秩父のような原生林を抜けたり・・・



 
ザレ場合ったり岩の稜線あったり・・・




ちょっぴり高山っぽい雰囲気を味わえたり・・・



 
最後に大きな岩をいくつか乗り越えたら・・・



パーっと前方が開け、そこが”水ノ塔山頂”でした。
とても眺めの良い、気持ちいい岩のテラス、といった感じでしょうか。



雲ってしまっていますが、正面には八ヶ岳が見えるそう。
画像左手山の麓が高峰高原、右手の白っぽい場所は先ほどいた”池の平湿原”。
こうしてみると高峰温泉よりずっと高い位置に池の平湿原があったんですね、高層湿原の意味がよ~くわかる!
お勉強になった山頂でした。


 
岩のテラスでのんびり山を眺めたら、さ、下山しましょう。いろんな要素がコンパクトに詰まった楽しい縦走路でした。



 
結局歩いている間は雷もこなくて、宿に着いたとたんに雨!今日はラッキーでした。




最後にもう一度温泉へ。
山の中の貸し切り野天風呂は気分最高♪身も心も癒された二日間でした。



おしまい。




【行程】池の平湿原散策9:30~11:10 
    池の平駐車場11:15→東篭ノ登山11:45~12:10→水ノ塔山12:50→高峰温泉13:40
    高峰温泉BS16:17→佐17:30久平駅17:52→大宮18:46→新宿19:26




【池の平~水ノ塔山で見れた花】
イワカガミ・ハクサンシャクナゲ・レンゲツツジ・アヤメ・シャジクソウ・ツマトリソウ・マイヅルソウ
ゴゼンタチバナ・ニガナ・ハタザオ・ハクサンチドリ等


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ





癒しの山歩き・黒斑山編

2014-07-01 | ヤマのこと

2014.6.28(土)~29(日)高峰温泉へ行ってきました。


2月に泊まりに行く予定で予約を入れていましたが、この冬の大雪で国道が通れず宿から中止の案内で没に。
楽しみにしていたので残念でしたが、今日、ようやく待ちに待った代替えの日がやってきました。

残念ながら梅雨の時期、願い届かず天気予報は傘マーク。佐久平駅に着いたときは小雨が降っていました。


 
バスに乗り換え”高峰高原ホテル前”下車。下界で降っている雨が山で止んでいるはずもなく・・・
一緒のバスで来た4組ほども雨の降り方を様子見のスタンバイ。
でも今日は濡れてもすぐに温泉に入れるのだから、行けるところまで行ってみましょう、
と予定通り【黒斑山】目指して車坂峠から歩き始めました。


 
二年前二日酔いの雪の日。ああ、ここを転げるように降りて見上げた山が大きかったっけ(笑)



 
なんて色々思い出しながら進みますが、小雨はやむ気配なくずっと降りっぱなし。
足元のお花たちを見ながら黙々進みます。


 
一旦開けたところに出ると、ロープの向こうに女王様が!
わ~い今年初見で嬉しい♪ でも遠すぎてお顔は見れませんでした。


また樹林帯に入ると・・・いましたいました、イチYOラン♪



ちょうど先週同じルートを歩かれていたリンク先のカッパさんの記事拝見し、
いるのは知っていたのでキョロキョロ探していました。会えてよかった。


 

淡い黄緑色の萼片が雫をまとい、透き通るような美しさでした。
 




さてここまで来たなら上を目指しましょうか。
展望もないこんな雨の日は・・・毎度の事ながらどこ歩いてるんだかさっぱり?(笑)



 
なんとなく傾斜が緩んだな・・・と思ったら見覚えのある避難シェルターに着いた。
ここからの稜線は風が強そうなので、一旦休憩をして合羽と気持ちを引き締めて進みました。



 
ここはトーミの頭かな?雨風強いので上を見るのがしんどい。
そして今日二つ目の目的を求め、ドロドロの足場の悪い方へ進むこと数分・・・



あった!ユキWARIソウの群生。(ユキWARIソウとコザクラの区別がイマイチ解りません)



とっても小さくて愛らしいピンク色。こんなにまとまって咲いているのは見たことがなかったので、
雨の中頑張ってきてよかったなぁ、と思いました。(カッパさんありがとうございました)


 
浅間山方面から吹き上げてくる風と共に舞い上がる雨に、花はじっとしてくれませんので記録を撮るのが精いっぱい。
こんな斜面で咲くんだもんね、お花たちはなんて健気でカワイイのでしょう。
斜面の奥に見えた紫色の子はムシトリスミレかしら?見たことないから判定できず残念(^_^;)



 
ユキWARIソウ見れたから満足ですが、せっかくなのでピークまで登りましょうか。黒斑山頂到着~♪
またしてもガスで浅間山の姿は拝めませんでした、ああ、またリベンジ決定ですね・・・


 
雨をよけられる木の下で、立ったままのおにぎりタイム。
じっとしていると濡れた体が冷えてしまうので、そそくさと中コース分岐まで降りていきます。
ハクサンイチゲもキバナノコマノツメも咲いていたのだけど、この頃もうレンズの曇りがとれず写真はボケボケ。
我が家の記録係のダンナのコンデジもこのタイミングで動かなくなりました・・・壊れたみたい(´ω`。)


 
中コースに入ると風から逃れられ、雨が降っていても先ほどまでに比べれば快適です。
咲き残りのツバメオモトやイワカガミ見ながら降りていきました。



雨には雨の楽しみもあるんですけど・・・ね。




苔の森をゆるゆると下り・・・・



 
車坂峠まで戻ってきました。


下山すると雨が止む法則で、車道に降りたら雨が止んだ(笑)
このまま車道30分も歩けば宿に着くのだけど、高峯山方面の花も気になるのでそちら経由で宿に行くことに。


 
高原ホテルの横を通って進むと高峯神社の鳥居がありました。
標識がずいぶん前のめりに傾斜していてびっくり。この冬の雪で曲がってしまったのでしょうか?


 
20分ほど登ると前方が開け、ガスの中から山や町が見え隠れ。
思ったほど花はなかったけど、ウラジロヨウラクが咲き始め、スズランは終わりに近かったけどちらほらいました。



雨上がりの爽やかな高原を気持ちよく進むと・・・、


 
分岐に到着。ピークは前回踏んでいるので今日はこのまま降ります。



高峯山周辺はマイヅルソウが育つには良い環境のようで、
あっちにもこっちもたくさんの小さな鶴たちが舞っていました。


 
木々の間から宿が見えたら今日の山歩きはおしまい。高峰温泉到着です。



宿のクリンソウはちょうど満開になったようです。



  
宿に到着してびしょ濡れの合羽や靴等ストーブで乾かしてもらい、お待ちかねの温泉へ。
この宿は温泉・食事・接客、すべてが◎で居心地良くて何度でも来たくなります。
白濁の気持ち良~いお湯に浸かり、丁寧に作られた野菜中心の夕食を頂き、ゆったり気分で過ごす夜。
毎日アクセク動くばかりじゃなく、やっぱりたまにゆっくりする時間は必要ですね。



明日の天気はどうかなぁ、雨降らないといいんだけどなぁ・・・・




翌日へ



【行程】佐久平駅8:40→高峰温泉行バス→高峰高原ホテルBS9:35
    車坂峠9:55→(表コース)避難小屋11:10→黒斑山頂12:00~12:10
    中コース→車坂峠13:25→高峯山分岐14:00→高峰温泉14:25



【黒斑山~高峯山周辺で見れた花】ツガザクラ・ツマトリソウ・ゴゼンタチバナ・マイヅルソウ・キバナノコマノツメ・イワカガミ・ハクサンイチゲ・コマクサ・ウラジロヨウラクツツジ・ヤマツツジ・ツバメオモト・イチYOラン・YUKIワリソウ 等