2014.7.26(土)~27(日)
”SUNTORY×YAMAKEIONLINE 山岳写真家の中西俊明さんと行く栂池自然園と白馬乗鞍岳ツアー”
に参加してきました。
この栂池エリアは今年指定80周年を迎えた中部山岳国立公園の中でも、
早くから「観光・ゲレンデスキー」と「登山」の領域を明確に区分してきた場所。
1980年~90年代にはマイカー・路線バスの進入を禁止し、入山をロープウェイに限定し栂池自然園を整備。
これによって観光客は木道整備された栂池自然園のみに限定され、観光客による植生破壊などは免れてきました。
そして、そこから一歩でも入る場所はすべて「登山」の領域となりました。
そのため、比較的自然が良好に保たれてきたそうです。
しかし近年はこのエリアでも登山者が増加し、とくにテント泊のブームに乗って白馬大池の幕営地人気、
登山道のオーバーユース、入山者のマナーの問題等、危機感を覚える場面が多くなっているのも事実。
私たち登山者ももう一度現状を知ろう・・・と現地を訪ねるのが今回のツアー目的です。
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土曜日、お昼前に栂池ロープウエイの駅に到着した私たち。猛暑の東京を脱出したはずなのになんとここも31度!
早く涼しい風に吹かれたいね、とビューンと栂池へ。
今日の予定は栂池自然園散策でしたが、土日とも晴れの予報が変わって明日は雨に。(また今週も雨ですか・・・)
急遽変更し、宿泊先の栂池ヒュッテに重たい荷物を預けて白馬乗鞍岳を目指して出発しました。
高山の涼しいトレッキングが出来るつもりでいたのに現実は違いました。
標高2000m超えているとは思えないほどの蒸し暑さと無風。
下山してくる方たちも汗かきかきなので、やっぱりこの日は相当暑いのでしょう、途中の雪渓の気持ち良いこと!
ほぼ無風の中、ようやく天狗原に到着。
もうこの時点で喉はカラカラ。雪渓で冷やしたオールフリーが渇いた喉に染み渡りました。
さて、本当ならばここから白馬乗鞍岳まで登る予定でしたが、どうも雲行きが怪しい。
ガスで何も見えないし・・・・と乗鞍は諦めこのあたりで自由散策となりました。
う~ん、残念。仕方ないですね。気持ちを切り替えて・・・
空はどんよりですが、木道脇では小さな花たちが我々の目を楽しませてくれました。
くるくるくる
しゅるしゅるしゅる
今年は時期を逃して稚児車の花には会えませんでしたが、散ってもなお味わいある花は楽しいですね。
稜線は今頃高山植物が咲き乱れていることでしょう♪せめて美しい山の姿だけでも、と何度も振り返ってみるけど・・・
青空が一瞬見えただけで、全貌は見せてくれませんでした。
天狗原周辺で中西先生から写真の撮り方を教えて頂きました。やっぱり教えて頂くと視点が変わる。
少しでも進歩できれば良いのだけど・・・すぐには・・・ネ(´・ω・`)ポリポリ
天狗原をまったり楽しんで、また来た道を栂池ヒュッテまで戻りました。
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夕食後、玄関に出てみると、えーーーっ!さっきまで雲の中だった稜線が見えてる!
これなら今夜のイベントに期待が持てるかも??
やったー!
私はウルトラの星に帰ります・・・(写真を撮る渡辺さんがかわいくてつい・・ゴメンナサイw)
先生は初心者の私たちにも丁寧に教えて下さいます。
生徒たちは若干酔っぱらいながらもきちんとスタンバイし、21時前、自然園の入り口まで三脚担いで行きました。
結局家で見たら「あれあれ?」というような写真ばかりでしたが、
自分にとっては初めての挑戦で撮れた星空写真なので嬉しくて載せちゃいます。
西の空
東の空
何時間でも眺めていたい、満天の星空に会えてよかった~~写真撮れててほっとした~(笑)
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翌朝。
赤く染まる白馬を収めようと、昨晩のカメラ教室生徒たちは朝4時起きで頑張りましたが、
残念ながら雲が多く、白馬を拝むことはできませんでした。
白馬乗鞍岳に再チャレンジ組と自然園撮影組に分かれての行動でしたが、6時前には大粒の雨が降り出して・・・
電子機器であるカメラに雨は敵、雨が止むのを待ちながら撮影組は中西先生からカメラ講座を受けました。
臨機応変に対応して頂き、知らなかった事も教えて頂きありがたかったです。
白馬乗鞍岳チームは雨と強風で大変だったようですが無事に戻って来ました。
講座を受けてから7時過ぎ、ようやく雨が小降りになったところで自然園へ。
今年初めてのキヌガサソウがたくさん咲いていて嬉しかった。
雨で予定変更したのか?こんな天気でも多くの人が散策していました。中にはサンダル履きの人も・・・
浮島湿原まで行くとニッコウキスゲが咲いていましたが、雨と風でなかなか写真が撮れません。
綺麗なところだったんですけどね・・・良さをお伝えできなくて残念です。
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さて、二日間栂池エリアを散策し、気になったところは・・・
左:ベンチのある湿原の池塘に落ちていたごはんつぶ。 右:本来登山道ではなかったところに出来てしまった道。
食べかすやゴミはベンチで昼食を取る時に落としてしまうことが多いようで、お菓子の袋なども落ちていました。
他の山でもよく見かける光景です。
また、ストックを登山道から外れた位置に突いたり、歩きにくいからとちょっと脇にそれて歩いたその一歩によって、
表土が削れ、雨で流されたりして浸食が進んでしまった道など。これもどこでも見かける現象ですね。
最近はトレラン人口の増加によるトラブルや富士山入山料・ゲリラ登山の問題等、
山に関係のない人々もそういう記事を目にすることが増えたと思います。
山を縦横無尽に歩き回る鹿の(食)害はよく知られていますが、近ごろは人も鹿と変わらないのでは?
と言われるくらい身勝手に歩き廻る入山者が増えているという話を伺い、胸に刺さりました。
私自身も希少な植物を見たくて歩きますが、希少な植物というのは登山道脇にないことが多い。
その花を見るために、その花の写真を撮るために、登山道を外れたりすることがありましたが、
その時は何もないように見えてもそこにはたくさんの「次の花芽」がスタンバイしている可能性もある訳で。
踏み荒らしてしまえば、一度失われた自然を再生するのは難しいことは解っているはずなのに。
自分はどうだったのか・・・正直反省する点が多くありました。
日本山岳遺産基金
どんなことに注意したら良いのか?こちらにさらに詳しく載っています。
知っていたはずなのにハッとさせられる事、いくつかありました。
山と溪谷社と日本山岳遺産基金では白馬村、小谷村、大町市の3市村が連携して行っている自然保護活動に協力し、
7月26日-27日に、栂池と猿倉の2箇所で「マナー&クリーンアップ・チャレンジin白馬」を開催しました。
登山者にマナーの向上を呼びかけるものです。
下山してきた登山者の皆さんほとんどがアンケートに協力されていたようです。
この美しく咲く花たちや満天の星空に、いつまでも会うことが出来ますように。
自然を守ろうと地道な努力をされている地元の方々に感謝し、
改めて自分自身の行動を見直し、山に自然に謙虚に接していこうと思いました。
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二日間を終えたツアー隊がヒュッテを後にし、ロープウエイに乗ると・・・
あれあれあれ???あ・・・お・・・空?
下界に到着したと同時に白馬の稜線がくっきり・・・。
あぁ、白馬ってやっぱり素敵なところよね・・・再訪を心に誓ったのでした。
おしまい。
ご一緒した皆様、ありがとうございました。
今回参加した皆さんのレポートはこちら(のちほどリンクし直します)
・キキの子連れ山歩記
・続・工場長の「山ばっかり酒ばっかり」
・荒野にて
・たけさんの山あるき
・ねずみのやまのぼり
・まゆちゃんの山登り
・もえここが行く!大自然に囲まれて
・モモと豆のOUTDOOR LIFE
・山と野と
・げんさん
ヤマケイオンライン・白馬マナーアップキャンペーン
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