カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

奥多摩オトナの遠足

2011-04-28 | ヤマのこと

2011.4.24(日)

雨上がりの日曜日、自然の中に身をおきたくて久しぶりに奥多摩へ。

 

「軍畑駅」に着いたときは小雨が?でも歩いているうちに陽が刺してきました。
「高水三山」ぐるりっぷは5年ぶり。この左手の民家の軒先に大根が干してあったのを思い出しました。


 
車道を歩いて沢沿いの登山道に到着。
20分ほど登ると、伐採されて明るくなっていました(ほとんど覚えてなかった・・・)


 
「高水山」に向かい歩くと、ツツジがキレイな常福院に到着。



ポチ、と呼びたくなるような狛さん
被災地の復興をお祈りします。最近以前に増して手を合わせることが多くなりました。



常福院から5分ほどで「高水山頂」到着。誰もいません。



高尾には一杯咲いていたスミレもこちらはほんの少し。
花が1.5cmくらいの小さいスミレ。これは・・・?ゲンジ?



こちらは・・・?はっぱがギザギザ?



結局今回もスミレ判定できぬまま、自然林に囲まれた明るい尾根を進みます。


山頂直下のやや急斜面を登ると・・・



眺めの良い「岩茸石山」に着きました。



岩茸石山と言えば・・・つい覗いちゃう


捧ノ折山。ホントかな?
去年はあちらから縦走したなー。



まだ10:30、昼食には早いのでしばし眺めを楽しんで次へ進みます。
向こうに見える尾根は長沢背陵でしょうか・・・


 
みっつめのピークへのやや急斜面を登り、「惣岳山頂」到着。
ここまで来ると何組かの登山客に会いましたが、それまではほとんど誰にも会いませんでした。
薄暗い山頂だけど、ここで軽くおにぎりタイムとしました。



食後、御岳駅へ向かってグングン降りて・・・



今日のもう一つの目的、「御岳渓谷」を歩きます。


この日はまだ寒いくらいでしたが、カヤックをする人たくさん
かっこいいなぁ。



奥多摩は山もいいけどこの渓谷美も素晴らしいですよね!
両方楽しめて都心から近い、ありがた~い貴重な場所です


渓谷沿いの遊歩道を歩き、目指す場所へと到着


 

澤乃井園の「清流ガーデン」です。
何度も奥多摩には来ていても、いつも素通りで帰ってしまっていたので、
山がメインじゃないこんなときに寄ってみようという企画でした。
早速中へ。



まずはビール。「さわびー」という地ビールは、
”昼間から澤井あたりで飲むビール”というキャッチフレーズが気に入りました。
味ももちろん  です。



御岳渓谷の清流を眺めながら、暑くもなく寒くもなく・・・
爽風の通り抜けるあずまや、快適すぎるロケーションです



その後は「澤乃井」といえば日本酒
日本酒と言えば「きき酒」
木漏れ日の降り注ぐ館内で頂く日本酒はキク~~
大変おいしゅございました


ゆるゆる楽しんだ日曜日、オトナの遠足でした。




GW前に

2011-04-28 | ヒビのこと

GWはどうしたらいいのか・・・ずっと決めかねていた。

GWと言っても前半は出勤、連休として休めるのが5月の3日間のみ。
岩手の実家に帰って義母さんの顔が見たいけど、沿岸の線路が流出しているため従来のルートでは帰れず、
代替バスか(今のところ1日一往復)片道1時間程度のかなり離れた駅まで
家族に迎えに来てもらうしか交通手段がない。

今まででも移動に1日かかる遠さなのに、今回のような状況下で3日間で往復できるか?
ちょっと予測がつきにくいし、帰ってこれなくて仕事に間に合わなかったらまずい。
元気なのは解っているから今回は見送って、長く休める夏まで待った方がよいという結論を出した。


だからと言って当たり前だけどGWを楽しもう!とスッキリ明るい気分にはなれず、
復興に関わる何かをしたい、という気持ちは収まらなかった。
3月中はあちこちに救援物資を送ったり、同じ故郷を持つ青年たちと情報交換したり、
義援金を送ったりしていたがそんな第一段階はもう終わった。
その後出来る支援は?ずっともやもやしたまま、あーでもない、こーでもない、と考えた。


GWに災害ボランティア。

組織もなく個人で行きたいと思った時、車のない我が家が出来るのは、
ボランティアバスなどを利用して行く方法だけ。
テントや食料、携帯トイレなどは山用で十分対応できるが、3日間で行けるものは難しい。
一番の問題はボランティアの経験もない中年が、
自分の健康や体力に責任を持った上で現地の力になれるのか?
がれきの撤去のお手伝いだって、足元には被災者の大切な 何か があるかもしれない状況下。
過酷な環境下でどんな仕事を与えられたとしてもちゃんとやりこなせるのか?
精神福祉を学んだこともない素人が、被災者対して適切な言葉で接することができるのか?
人の為に役立つ優れた技術や能力を持っている訳でもない自分、行って何が出来る?
自分が何をやりたいかではなく、何が必要とされているか?を理解していなければただの迷惑・・・


そんな自問自答を繰り返し、色々考えすぎて結局行動に移すことは出来なかった。
せめてもの後ろめたい思いは故郷への災害義援金へ託し・・・



・・・普通の休日を過ごすことにした。
結局何も出来ない自分・・・出来ないことの言い訳探したみたいになっちゃった。


こんな時期だからこそ、自ら事故でもおこして人の力を借りるなんて事のないよう、
無理せず、気を緩めず、安全第一で、生きれることに感謝して過ごそう。


何かをしたいもやもやはまだスッキリ晴れた訳じゃないから、
なにか自分に出来ることを見つけたら、行動したいと思う。
義援金という形がなくなったら「ふるさと納税」として来年以降も続けていく。
大好きな、東北の人々に真の笑顔が戻る時までずっと。


GW前のヒトリゴト・・・






スズメバチの季節がやってくる

2011-04-25 | カラダ

あれは去年の秋のこと・・・

不覚にもスズメバチに刺されてしまった事件」があった2010年10月。

その後大丈夫と思いながらも不安だった私はかかりつけの皮膚科に行き、
「スズメバチ抗体検査」を受けました。





結果は・・・まさかの陽性





1.07はクラス2だけど、陽性である以上は2回目に刺された時アナフィラキシーショックを起こす可能性があるので、
自己注射の「エピペン」を携帯したほうが良いでしょう、との診断でした。
ただ、この注射は、

”症状出現後30分以内(遅くとも60分以内)に注射すれば、死亡者を減少させる効果が期待できます。
適正に使用しないと重大な事故につながる可能性がありますから、使用に当たっては十分な注意が必要です。”

というなかなか緊張感一杯の注射なのです

医師の処方により入手するため、使用方法など指導を受けないと買えないのと、
保健適用外なので高価なお薬なのです・・・
使用期限は1年間で大体¥10,000~¥15,000。


・・・悩みました。
持つことは命に関わるから仕方ないとしても、使用期限1年・・冬に向かっていた昨年はもう刺されないだろうと・・・
翌年、スズメバチの季節になったら再度検査をしてから購入しても遅くない、と先生と相談して決めました。


なぜ再度検査をしたいと思ったか
あちこち調べるうちにハチ抗体は刺傷後時間が経過すると低下するらしい、と付きとめた(笑)からです。
もちろん人に寄ってですが、アレルギー体質ではない私の場合は下がる可能性があると期待しました。

※抗体価が低下しない人は血液中の総IgE値(アレルギー体質の目安)が高い傾向が見られるようです。

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そして先日高尾を歩いたとき、小さな蜂が飛び回るのを発見、慌てて再検査してきました。
(一番凶暴なのは9~10月ごろですけど)

結果は・・・


なんと陰性 ヒトの自然治癒力ってすごい~


ということでめでたく「エピペン」携帯しないですむ事になり、
私のスズメバチメーターはゼロ、へと戻ったのです



と言っても安心はしていません。
一回目でもアナフィラキシーショックを起こす可能性は誰にでもあるし、
ミツバチでもスズメバチやアシナガバチと交差性がみられることがあるらしいからです。
何より痛い!痛すぎる!!
どんな蜂でも刺されないようにすることが一番蜂の季節は黒い服は着ないと肝に銘じました。

もしどこかの山で私を見かけた方「年甲斐もなく派手な服装だな・・・」
と思われるかもしれませんが、もともと派手好きなので 蜂対策なので見逃してやってください。


アウトドアも安全第一で行きましょう





スミレ探しに奥高尾

2011-04-17 | ヤマのこと

2011.4.16(土)


前夜帰りが遅かったので早起きできず、そんな時の高尾へ行ってきました。
「日影」でバスを降りたのが9:45、出発が遅すぎたのでコースを変更し「小下沢」から登ることにしました。

林道歩きもスミレを探しながらだと楽しいのですが、沢には何か蠢くものが・・・


か~え~るぅ~~~
今日はカエルの出産日?あっちもこっちも出産ラッシュ



こんな大きいカエルは(体長だけで15cmくらい?)初めて見ました・・・何カエル?


そんなカエルの誕生に元気をもらいながら、スミレ探しハイキングは続きます。




毎度お馴染み「タチツボスミレ」(?多分)


 
左:マルバスミレ  右:タカオスミレ 
(だそうです。リブルさんありがとうございました。)



同じ?違うの??


 
「エイザンスミレ」と「ナガバノスミレサイシン」?



違いがワカリマセン・・・  追記:タチツボスミレだそうです


 
左はピンボケてるし・・・右側のはスミレ?帰り道ケーブルカーへ行く途中の土手で。


本を持って歩いていたのですが、結局特定できず・・・ホント、難しい
やはりスミレ博士と一緒に歩きながら教えてもらわないとダメだな~と思いました。


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やっと林道終点。
この日はとても暑くて気温が25度くらい?すでに暑くてカラダが付いていけません。
ザリクボから入っていくと・・・



ヨゴレネコノメちゃんは健在でした。


ハナネコノメちゃんはもうすっかり終わっていました、また来年ね



ニリンソウが太陽に向かって背筋を伸ばしています。
沢沿いに足を進めるとまるでもう初夏のようでした。



暑い暑い、といいながら、お目当ての場所に到着。
私の大好きな「景信山」久しぶりです!!
茶屋から一段下がったベンチの場所の両側に、新しい茶屋?のようなものを建築中でした。



やったー 天ぷらGET、よかった 今日は食べることが出来ました。
久々の山菜天ぷらに感激 やっぱり青木さんのおばあちゃんの天ぷらは絶品ですね
こんなにサクサクに揚げられないもん、自分で作るとべしゃっとしちゃう。


 
ちょっと年とっちゃったかな?以前ほど元気のないゲンちゃんに会って遊んでもらいました。
ミツマタはもうすっかり終わっていました。



食べ過ぎて満腹なお腹で、
まだまだ伐採&広葉樹の植林作業が進む尾根を城山方面へ進みます。



左手がすっかり見通しが良くなって、山肌にところどころピンクの桜が彩りを添えていました。
ちょっと霞んでいるけどキレイだなー・・・去年歩いた吉野山の風景を思い出しました。



ゆるゆると高尾方面に進むと、桜がチラホラと咲いていました。



一丁平から丹沢方面。
右手のひときわ大きな山は、先日登った「大室山」ガクン、と凹んだところが「犬越路」
やっと覚えました、丹沢、また行きたいな。



桜が増えてきました。
いつもなら賑やかなこの場所も、今年はやっぱり静かなお花見のようです。



ヤマザクラの優しい色合いに見送られ、楽しい1日でした、ありがとう



【行程】高尾駅9:30→バス→日影バス停→ザリクボルート→影信山→城山→一丁平→6号路→高尾山口16:00 (昼食・昼寝時間含む)





桜・2011

2011-04-13 | ヒビのこと

4/10(日)いつもの公園に桜を見に行った。


都立の公園は花見自粛、とiさんが言ってたけど、
家族連れや仲間たちの集まりなどそこそこ人が出ていて安心した。
みんなの笑顔にほっとする。



今までいつも見ていた平凡で穏やかな日常が、どれだけ大切だったか知ってるからこそ、
みんなここに来ているんだよね。
当たり前のことが当たり前じゃなくなった今、
明日がどうなるか?解らない日々だからこそ、笑い会える瞬間のありがたさを確かめ合っている。



満開の桜よ、来年また必ずここで会いましょう。今よりもっと、元気な顔で。
全ての日本人が、笑顔で桜を眺められる日が来るのを信じてる。


がんばろうNIPPON ・ I  東北 



山梨・権現山

2011-04-05 | ヤマのこと


あの日から何かをする気が全く起きず、山のことなど考える気持ちの余裕もなく3週間が過ぎた。

NTT復旧のおかげで義母と電話で話せるようになり、岩手の様子も解る様になった。
金曜の夜、電話をした時に、
「ずっとなにもする気が起きなかったけど、これじゃいけないと思って今日、畑に行ってきたよ」
と義母の元気な声。
わたしもずっと気持ちがざわざわしてたけど、このままじゃいけない、
と義母の声に励まされ、2011.4.2(土)1ヶ月ぶりの山歩きをしてきました。


交通機関が時間通りに動いていないことも考慮し、行き当たりバッタリでも大丈夫なエリアで、震災前に行こうと計画していた「権現山」に行ってみることに。

 
幸いJRは時間通りに動き、猿橋駅へ。
富士急山梨バスは時刻表通りと確認しておいたので、駅で30分ほど待ちバスに乗った。
いつもならハイカーで一杯の中央線もガラガラだった。バスは3組の登山者を乗せ終点の「浅川」へ。
バス停から右手、林道を進み、20分ほどで終点浅川登山口。



登山口から20分ほどで「扇山」との分岐の「浅川峠」に到着。



ここから明るい尾根歩きになりました。

だけど本当なら楽しいはずの山歩きも、頭の中は別のことでいっぱい。
山なんて歩いていていいのかな、こんなことしてていいのかな、
他にやらなければいけない事があるんじゃないのかな、
後ろめたい気持ちの中、浮かんでくるのは目に焼きついた被災地の辛い映像ばかり。
そんなことばかり考えている自分に嫌気が差す。なにしにここへ来たの?


 
そんな気分だから写真もろくに撮らず、会話もないまま歩いた。
標高1000m辺りから傾斜が増し、ジグザグと登る登山道。
背後に富士山が見え隠れしているけど、なんだか嬉しくない。
ただ黙々と汗をかき、足を進めた。


 
浅川峠から1時間20分、分岐についた。右手に見えるのが山頂だろうか・・・
指示通りに進んでいくと・・・



「権現山1311m」到着。そこそこ広い山頂。先客が4組ほどいた。



南西方面が開けていて、富士山と手前が扇山。扇山がずいぶん低く見える。



北側も開けていて山座同定してみると・・・



あ、雲取山だ。七ツ石、石尾根だ。
真ん中の大きいのが三頭山かな?右手に御前山、奥多摩三山の大岳まで見えた。


この眺めを見てたら、なぜか込み上げてくるものがあった。


さっきまで山にいながら山の事など考えていなかった私だったけど、
いつも歩いていた奥多摩の尾根や、今まで当たり前のように見ていたこの山の風景が急に懐かしく、
シアワセだったつい先日までの事を思い出し、ここに来れる自分をありがたく思った。
今朝まで何かに操られていたような頭の中の暗い雲がさー、っと消え去り、
目に写るもの全てが色味を帯びてきたような気がした。



山頂にあったりっぱな二等三角点。ここは山の上なんだね。
やっぱりきてよかった。いつも見ていた風景がこれほどまでに心を穏やかにさせてくれるなんて。
日常が戻ると明るい気持ちになるのはみんな一緒なんだ。


 
山頂からは雪の残った短い急斜面を降り、降り付いたところに古めかしい祠があった。
これが山名の由来となった「大勢籠権現(おおむれごんげん)」らしい。



その先は広くておおらかな尾根を楽しみながらの稜線漫歩。



ピークともいえないような分岐点の「雨降山」



笹尾根に良く似た尾根を歩く頃には、ぽかぽか日差しに後押しされ、
いつしかこわばった肩も気持ちも緩んでいた。



長い尾根をなだらかに降りてきたら、里山が見えてきたよー。


分岐を「用竹」バス停方面へ下りると・・・


今日の山歩きはおしまい。
こんな里山の風景に、今はとても心癒される。



ちょうどその畑にいたおばあちゃんが、
「今日は歩くにゃいい天気でよかったなぁ。」と声をかけてくれた。
立ち止まり、畑のことやこのあたりの話などを5分ほどして・・・

「どこから来たんだ?」
「東京です」
「なんと東京からこんな田舎へ!んだらお土産持ってけ!このねぎ持ってけ!」
と畑からおばあちゃんが育てたネギを取ってくれて、葱坊主は天ぷらにすると上手いよ、
と教えてくれた。


岩手の人たちにもみんなこんな風に優しいんだ、今までどこへ行っても優しくしてもらった。
誰かに優しくしてもらうと、心が温かくなる。


岩手の海岸線の町もこんな風に優しい風景だった、今はとても悲しい状況だけれど、必ず復興できる。
長い時間かかっても、それと同じだけの時間をかけて私もずっと応援していきたい、
今までたくさんの優しさをもらった事へ、少しでも恩返しがしたいと思う。


おばあちゃん、今日は優しくしてくれて本当にアリガトウ。気持ちが前に向きました。


 
「用竹バス停」に早く着き過ぎてしまったので、駅に向かって歩くことにしました。
必ず、幸せな笑顔が戻る日が来る、明日へと続く道。

途中の「鏡渡橋バス停」からバスに乗り、上野原駅まで戻りました。


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その後、藤野駅で途中下車。
しばらくぶりに「東尾垂の湯」に行ったら、いつもは混雑しているのにガラガラ。


計画停電や自粛ムードで人が来ないのか、半額キャンペーン中でしたが寂しいものでした。
まだ余震もあるし、例の問題で人が動かないのかもしれないけど、
このままではいけない!普通の生活が出来る人は元気を出さないと!経済まで落ち込んでしまう!
と、売店で買い物もしてきましたー


【行程】JR猿橋駅バス停8:18→浅川バス停8:50
  浅川9:00→浅川峠→権現山10:50~11:10→雨降山11:45~12:15→用竹バス停14:20(バスは15:07までありません)

※権現山(ごんげんやま)1311mは山体が大きく、北都留三山の盟主といわれる。
北都留三山とは「扇山」「百蔵山」とこの「権現山」のこと。