■メイン写真
冠山峠から、冠山の印象的な山頂を望む
■今回のコース
冠山峠→田代尾根ノ頭→冠山→冠平→(往路を戻る)→冠山峠
本来、登山教室の予定が入っていたが、南紀の天気予報がイマイチだったので中止し、
天気がもちそうな北へ逃げようと、個人的に気になっていた冠山に行ってみた。
大垣経由、徳山ダムを抜け、長い林道を上って、まあ遠いアプローチだった。
冠山は、岐阜県と福井県の県境にある標高1,257mの山で、「奥美濃の怪峰」と
呼ばれるそうだ。両県をまたぐ林道ができるまでは、岐阜県側のシタ谷を遡行して、
南壁を登っていくという難路の山だったという。
冠山峠に立つ林道開通記念碑。
冠山峠から北の方角を眺めると、部子山(へこさん)のどっしりした姿が見える。
その右には(この写真には写っていないが)銀杏峯がそびえる。
越美山地は、中部森林管理局が「緑の回廊(コリドー)」に定め、中でもこのあたりは
「檜俣ブナ希少生物個体群保護林」に指定されている。
確かにブナが多く見られる。冬季に積雪が多いのか、あまり樹は大きくならないため、
尾根道はガンガン直射日光が差すところも多く、暑い。
冠山までは1時間30分ほどだ。時折、ピークが見通せる。いい形してるなあ。
ツルニンジン(ジイソブ)を見つけた。もう少しで咲くようだ。
尾根道はじつに歩きやすい。
しだいに近くなるピーク。額の汗をぬぐいながら、台風の影響で南風が吹く空を見上げる。
ブナ! この日も、この樹に癒される。
ヤブジラミだろうか。セリ科の植物はどれも似ていて、同定が難しい。
オオカメノキの向こうに銀杏峯(げなんぽ)。
折れたブナに、ツルアジサイだろうか、蔓性の植物が絡む。
ツルリンドウ。道中、よく見かけた。
冠山と冠平への分岐点に到着。
若丸山へ続く笹の尾根。薮が深すぎて、残雪期しか行けないという。
まずピークをめざす。
あとほんの少しの距離だが、露出した岩肌を登らねばならない。
フィックスロープがつけてあるが、あまりとらわれずに、登りやすいところを
選んでいくほうが安全だ。
リンドウが咲いていた。暑くて仕方なかったが、花はもう秋。
終わりかけのカライトソウと、イワショウブ。
コメツツジも終盤の印象。このあたりだとオオコメツツジなのかな。
山頂に立つと、360度の眺望が待っていた。
北に部子山(左)と銀杏峯(右)。
東は、はるか彼方に白山、そして能郷白山。
南には遠くに伊吹山がちょろっと顔を覗かせ、蕎麦粒山、金糞岳などが
見えている。なかなか豪華な顔ぶれだ。
西は尾根続きの高草山。右奥に見える低い三角は、越前富士・日野山か。
しばらく景色に見とれていたら、しだいに南の空が暗くなってきた。
さっきの岩壁を慎重に下りて、背の低い笹薮をこいで冠平に寄ってみる。
冠平は笹がなく、テントが数張り、設置できそうな平坦地になっている。
1955年に福井銀行のパーティ24名が遭難し、2名が死亡した事故の慰霊碑がある。
どうも雲行きが怪しくなってきたので、下山することにした。元の道を戻る。
途中、ご夫婦とおぼしき2人組とすれ違う。
「ついさっき、目の前を黒い大きなものが横切ったので、声を出しながら
歩いてます」とのこと。おおー、やはりこのへんにもいるのだ。
パラパラと雨粒。本降りになる前に、なんとか冠山峠に戻った。
林道から振り返った冠山はうっすら霞がかかっていた。
帰りは、道の駅「星のふる里 ふじはし」にある、いび川温泉「藤橋の湯」で
身体を休め、まだまだ続くロングドライブに備えた。
冠山峠から、冠山の印象的な山頂を望む
■今回のコース
冠山峠→田代尾根ノ頭→冠山→冠平→(往路を戻る)→冠山峠
本来、登山教室の予定が入っていたが、南紀の天気予報がイマイチだったので中止し、
天気がもちそうな北へ逃げようと、個人的に気になっていた冠山に行ってみた。
大垣経由、徳山ダムを抜け、長い林道を上って、まあ遠いアプローチだった。
冠山は、岐阜県と福井県の県境にある標高1,257mの山で、「奥美濃の怪峰」と
呼ばれるそうだ。両県をまたぐ林道ができるまでは、岐阜県側のシタ谷を遡行して、
南壁を登っていくという難路の山だったという。
冠山峠に立つ林道開通記念碑。
冠山峠から北の方角を眺めると、部子山(へこさん)のどっしりした姿が見える。
その右には(この写真には写っていないが)銀杏峯がそびえる。
越美山地は、中部森林管理局が「緑の回廊(コリドー)」に定め、中でもこのあたりは
「檜俣ブナ希少生物個体群保護林」に指定されている。
確かにブナが多く見られる。冬季に積雪が多いのか、あまり樹は大きくならないため、
尾根道はガンガン直射日光が差すところも多く、暑い。
冠山までは1時間30分ほどだ。時折、ピークが見通せる。いい形してるなあ。
ツルニンジン(ジイソブ)を見つけた。もう少しで咲くようだ。
尾根道はじつに歩きやすい。
しだいに近くなるピーク。額の汗をぬぐいながら、台風の影響で南風が吹く空を見上げる。
ブナ! この日も、この樹に癒される。
ヤブジラミだろうか。セリ科の植物はどれも似ていて、同定が難しい。
オオカメノキの向こうに銀杏峯(げなんぽ)。
折れたブナに、ツルアジサイだろうか、蔓性の植物が絡む。
ツルリンドウ。道中、よく見かけた。
冠山と冠平への分岐点に到着。
若丸山へ続く笹の尾根。薮が深すぎて、残雪期しか行けないという。
まずピークをめざす。
あとほんの少しの距離だが、露出した岩肌を登らねばならない。
フィックスロープがつけてあるが、あまりとらわれずに、登りやすいところを
選んでいくほうが安全だ。
リンドウが咲いていた。暑くて仕方なかったが、花はもう秋。
終わりかけのカライトソウと、イワショウブ。
コメツツジも終盤の印象。このあたりだとオオコメツツジなのかな。
山頂に立つと、360度の眺望が待っていた。
北に部子山(左)と銀杏峯(右)。
東は、はるか彼方に白山、そして能郷白山。
南には遠くに伊吹山がちょろっと顔を覗かせ、蕎麦粒山、金糞岳などが
見えている。なかなか豪華な顔ぶれだ。
西は尾根続きの高草山。右奥に見える低い三角は、越前富士・日野山か。
しばらく景色に見とれていたら、しだいに南の空が暗くなってきた。
さっきの岩壁を慎重に下りて、背の低い笹薮をこいで冠平に寄ってみる。
冠平は笹がなく、テントが数張り、設置できそうな平坦地になっている。
1955年に福井銀行のパーティ24名が遭難し、2名が死亡した事故の慰霊碑がある。
どうも雲行きが怪しくなってきたので、下山することにした。元の道を戻る。
途中、ご夫婦とおぼしき2人組とすれ違う。
「ついさっき、目の前を黒い大きなものが横切ったので、声を出しながら
歩いてます」とのこと。おおー、やはりこのへんにもいるのだ。
パラパラと雨粒。本降りになる前に、なんとか冠山峠に戻った。
林道から振り返った冠山はうっすら霞がかかっていた。
帰りは、道の駅「星のふる里 ふじはし」にある、いび川温泉「藤橋の湯」で
身体を休め、まだまだ続くロングドライブに備えた。