■メイン写真
高見山稜線の美しい霧氷
■今回のコース
高見登山口→小峠→(伊勢本街道)→大峠(高見峠)→高見山→平野分岐→高見杉→たかすみ温泉
M社のツアーで、霧氷の高見山をガイドしてきた。このところの恒例だ。
昨年は2月上旬で、気温16度、当然まったく雪はなく、大汗をかいて登った。
今回は冷え込み、強い西風が予想される一日。
霧氷への期待は高まるが、稜線は荒れる可能性が高い。
無理そうな場合は、大峠から引き返そうかと考えつつ、強風下での対応も視野に、
まず安全な場所でお客様に耐風姿勢を練習していただき、スタートした。
スタートの高見登山口から、雪が降っている。
旧伊勢南街道の、石畳の道を行く。
撞木松、古市、虱とり、雲母曲などを経て、小峠をめざす。
思った通り小峠は、ちょうど西風がここに集まって吹いており、非常に寒かった。
休憩できる状態ではないので、少し先に下ってから休んだ。
旧伊勢南街道の古い石垣跡などをみながら、大崩壊地跡へ。
台高山脈が見はらせる絶景ポイントだが、雪雲が次々に流入してきて真っ白だ。
大峠に到着。公衆トイレはなんとか使える状態だったが、男性トイレの大をチェック
したら、もう限界状態だった。
それよりも大峠には軽自動車が2台、駐車していた。雪はどんどん積もっていく中、
峠から林道を下っていくのは大変だろうなと思った。
落葉広葉樹林の急坂を、高見山頂へ向かう。本日最大の「登り」だ。
登山道には新雪が1~3cm程度、その下は凍結しておらず、まだアイゼンは不要。
南側斜面にもかかわらず、もう霧氷が現れる。お客様は大喜び。
部分的に青空が出てきて、南側の眺めも少し出てきた。
登るにつれ、霧氷のサイズは大きくなってきて楽しい。
高見山の山頂に到着。稜線に出ると、やはり時折、ものすごい強風が吹きつけてきた。
天気は快方に向かい、曽爾方面の山々が一望できた。
ただ、写真のように、頭の上にはまだ、濃い"ねずみ色"の雪雲がのしかかる。
山頂に鎮座する高角神社。避雷針に巨大な霧氷がついていた。
お客様ひとりひとり、スマホで記念写真を撮ってあげるうちに、素手になっていた
右手指が痛いほど冷えた。
避難小屋で昼食タイム。平日ということもあって広々と使えた。
この季節、土日ともなれば、昼ごろの避難小屋は満員電車の車内のような密度になる。
突風に注意しながらではあるが、なんとか予定のルートを行けそうだと判断。
アイゼンを装着し、ガチガチに凍てついた稜線を下り始める。
霧氷はすばらしいが、アイゼンに慣れないお客様もおられ、ゆっくり、細心の注意を
払って進む。数回、耐風姿勢をとっていただいたが、核心部の最初の200mくらいを
無事に突破。
笛吹岩では南側、台高山脈や支脈の迷岳方面の眺めを楽しんだ。
国見岩。天候がよかったら神武伝説をもって丁寧に説明したいのだが、あまり
立ち止まっても身体が温まらないので難しいなあ。
平野分岐から、たかすみ温泉へと下山する。
クルマはともちゃんが回送してくれている。
この周辺の植林地は、これから伐採されるのであろう。
作業林道が縦横無尽に造られている。
この日も重機が入って工事を行っていた。
高見杉に到着。樹齢700年とする標石は、昭和53年のもの。
避難小屋の中の囲炉裏は、焚火がまだいこっていた。
たぶん、作業林道を造っている林業関係者の方々が昼食を摂ったのだろう。
予定どおりの時間に、たかすみ温泉に到着。
冷たい風に吹かれ続けた身体に、温泉は最高だった。