■メイン写真
静寂につつまれたシシ渕。背後にニコニコ滝
■今回のコース
5/21 宮川第三発電所登山口→千尋滝前休憩所→シシ渕→平等嵓吊橋→桃の木山の家[泊]
5/22 桃の木山の家→七ツ釜滝前休憩所→大崩落地点→堂倉滝→粟谷小屋→日出ヶ岳→
大台ヶ原駐車場
コロナ禍や雨天中止で、少しご無沙汰してしまった大杉谷を、久しぶりに歩いてきた。
それぞれに個性ある滝や、"大杉グリーン"の釜や淵は、変わらぬ魅力で迎えてくれた。
昼前に大台町に到着。登山センターで入山協力金(任意)を支払い、記念バッジとパンフをもらう。
宮川第三発電所が登山口だ。午後から弱い雨が降る予報。天気が心配だ。
いきなり、岩壁を穿って造られた水平道になる。
大日嵓の下、美しい流れに見とれてしまうが、落ちないように注意、注意。
大杉谷では、ポーッとしていたら、チコちゃんに叱られる前に、すぐ大事故につながる。
ギンリョウソウは、道中、何か所かで見られた。
序盤、大日嵓吊橋、能谷吊橋、地獄谷吊橋を相次いで渡る。
なかなか気を抜けない岩場が断続的に現れる。
それなりに脚力があり、かつ、三点確保がきちっとできる人でなければ、
このコースは来てはいけない。
千尋滝は落差135mといわれる、大杉谷最大落差の滝。
山のてっぺんから大量の水が噴き出しているように見えるため「天空の滝」とも
言われる。
ガクウツギも今が旬。
シシ渕のすぐ手前で、巨岩のトンネルをくぐるのだが、上から間断なく石清水が
降りそそいでおり、否応なく濡れてしまう。
大杉谷のシンボル的景観のひとつ、シシ渕。
ご参加の皆さんの意気も上がる。
シシ渕から先は、いきなり岩場の急登。目線を上げると、水量は少ないが
涼しげな滝をみる。
さっきシシ渕の奥に見えていたニコニコ滝(50m)が、対岸にアップで迫る。
支流の加茂助谷から、まっすぐ一筋に落下する、美しい滝だ。
平等嵓吊橋から、対岸にそびえる平等嵓を見上げる。
ここは本当に日本なのかとうたがってしまうような奇景である。
桃の木山の家に到着。
道中、パラパラと雨が降ったものの、すぐに止み、レインウェアを着ずにすんだ。
山小屋は、この季節の土日とあって、夕食は4巡するという混雑。
我々パーティーは1巡目、17:00に「いただきます」となった。
(夕食の写真はYさん撮影)
ガイド付きのツアー登山も多く、同じガイド協会に所属するT氏や、別のT氏の顔もあった。
みんな、がんばっているなあ。
また、M社広報の方もおられ、日ごろのお礼を述べさせて頂いた。
翌朝は快晴。5:30からスタートする朝食は、1時間も前から並び始める某社パーティで
騒がしくなる。あまりに無秩序な並び方になっているので、強権発動して、効率よく
整列させてもらった。我々は6:30に出発。
2日目は前半の2~3時間が、要注意・危険個所のオンパレード。
昨日以上に慎重に進む。
日本の滝100選に入っている七ツ釜滝。
美しい淵。見かけより深いのだろうな。
足元は意外に滑りやすい所もある。スピードよりも確実性。
崩壊地。2004年の台風で大規模崩壊が生じ、10年ほど通行禁止になっていた箇所。
荒々しい岩塊が続き、なんとなく心がざわつく。
同エリアを脱し、サワグルミの大木がある河原で休憩して初めて、ちょっとホッとした。
光滝(40m)は、下部に見られる波紋が美しい滝だ。
隠滝は、文字通り吊橋からは隠れて見えない。
水量が少ない与八郎滝。しかもササと樹木に遮られて見えにくい。
堂倉の取水施設が見えてきた。
ほとんど人の手が入っていない大杉谷で数少ない人工物。
どのくらいの水量がここから発電所に落とされているのだろう。
渓谷トレッキングのフィナーレを飾る堂倉滝(20m)。
巨大な釜との写真的バランスは、いつ見ても秀逸だ。
細かい水滴がひっきりなしに飛んでくる。マイナスイオン空間だ。
ほどなく谷筋を離れ、粟谷小屋まで急坂が続く。
滑落のリスクは大幅に減るが、ここからは体力勝負だ。
1.6kmの間に約320mを登り、粟谷小屋へ。
小屋のご主人は買い出しのため不在。トイレ(有料)をお借りするのみ。
まだ昼までには時間があるが、早い時間の朝食だったので、ここでランチにする。
桃の木山の家で用意してもらった中華ちまき弁当をいただく。
いつもながら美味。もち米パワーでシャクナゲ坂に挑む。
日出ヶ岳までの道のりも、ひたすら急坂が続く。
はじめは単調な植生だが、やがてシャクナゲが現れる。
下のほうは花は終わっていたが、標高を稼ぐにつれ、ぽつぽつと花が出てきた。
ただ、今年は当たり年ではないので絶対数は少ない。
急な鎖場を登り終えると、岩の上から日出ヶ岳が望める。
久しぶりにスカッと広大な展望を楽しめた。
このあたりから、T氏率いるM社パーティと、抜きつ抜かれつで仲良く進んでいく。
周りにはアケボノツツジが見頃を迎えていた。上品なピンク色がいい。
シャクナゲも、このあたりまで来ると、今が旬。まだつぼみも少しあった。
美しいカエデの疎林にさしかかると、クルマを回送してくれていたともちゃんが
向こうから下りてきた。
最後の最後は擬木階段の急坂だ。
老ヒノキ。中をくぐる人も!?
疲れはあっても、余裕あり?
日出ヶ岳に到着。皆さんのがんばりを称えるように快晴の山頂。
喜びがはじける一瞬。充実の山旅だった。
あとは、時折、自然解説を交えながら大台ヶ原駐車場へ下る。
大台ヶ原登録ガイドとしては、ちょっとは話をしないとネ。
おつかれさまでした!!
物産店でそれぞれコーヒーやアイスクリームなどを楽しみ、帰路についた。
静寂につつまれたシシ渕。背後にニコニコ滝
■今回のコース
5/21 宮川第三発電所登山口→千尋滝前休憩所→シシ渕→平等嵓吊橋→桃の木山の家[泊]
5/22 桃の木山の家→七ツ釜滝前休憩所→大崩落地点→堂倉滝→粟谷小屋→日出ヶ岳→
大台ヶ原駐車場
コロナ禍や雨天中止で、少しご無沙汰してしまった大杉谷を、久しぶりに歩いてきた。
それぞれに個性ある滝や、"大杉グリーン"の釜や淵は、変わらぬ魅力で迎えてくれた。
昼前に大台町に到着。登山センターで入山協力金(任意)を支払い、記念バッジとパンフをもらう。
宮川第三発電所が登山口だ。午後から弱い雨が降る予報。天気が心配だ。
いきなり、岩壁を穿って造られた水平道になる。
大日嵓の下、美しい流れに見とれてしまうが、落ちないように注意、注意。
大杉谷では、ポーッとしていたら、チコちゃんに叱られる前に、すぐ大事故につながる。
ギンリョウソウは、道中、何か所かで見られた。
序盤、大日嵓吊橋、能谷吊橋、地獄谷吊橋を相次いで渡る。
なかなか気を抜けない岩場が断続的に現れる。
それなりに脚力があり、かつ、三点確保がきちっとできる人でなければ、
このコースは来てはいけない。
千尋滝は落差135mといわれる、大杉谷最大落差の滝。
山のてっぺんから大量の水が噴き出しているように見えるため「天空の滝」とも
言われる。
ガクウツギも今が旬。
シシ渕のすぐ手前で、巨岩のトンネルをくぐるのだが、上から間断なく石清水が
降りそそいでおり、否応なく濡れてしまう。
大杉谷のシンボル的景観のひとつ、シシ渕。
ご参加の皆さんの意気も上がる。
シシ渕から先は、いきなり岩場の急登。目線を上げると、水量は少ないが
涼しげな滝をみる。
さっきシシ渕の奥に見えていたニコニコ滝(50m)が、対岸にアップで迫る。
支流の加茂助谷から、まっすぐ一筋に落下する、美しい滝だ。
平等嵓吊橋から、対岸にそびえる平等嵓を見上げる。
ここは本当に日本なのかとうたがってしまうような奇景である。
桃の木山の家に到着。
道中、パラパラと雨が降ったものの、すぐに止み、レインウェアを着ずにすんだ。
山小屋は、この季節の土日とあって、夕食は4巡するという混雑。
我々パーティーは1巡目、17:00に「いただきます」となった。
(夕食の写真はYさん撮影)
ガイド付きのツアー登山も多く、同じガイド協会に所属するT氏や、別のT氏の顔もあった。
みんな、がんばっているなあ。
また、M社広報の方もおられ、日ごろのお礼を述べさせて頂いた。
翌朝は快晴。5:30からスタートする朝食は、1時間も前から並び始める某社パーティで
騒がしくなる。あまりに無秩序な並び方になっているので、強権発動して、効率よく
整列させてもらった。我々は6:30に出発。
2日目は前半の2~3時間が、要注意・危険個所のオンパレード。
昨日以上に慎重に進む。
日本の滝100選に入っている七ツ釜滝。
美しい淵。見かけより深いのだろうな。
足元は意外に滑りやすい所もある。スピードよりも確実性。
崩壊地。2004年の台風で大規模崩壊が生じ、10年ほど通行禁止になっていた箇所。
荒々しい岩塊が続き、なんとなく心がざわつく。
同エリアを脱し、サワグルミの大木がある河原で休憩して初めて、ちょっとホッとした。
光滝(40m)は、下部に見られる波紋が美しい滝だ。
隠滝は、文字通り吊橋からは隠れて見えない。
水量が少ない与八郎滝。しかもササと樹木に遮られて見えにくい。
堂倉の取水施設が見えてきた。
ほとんど人の手が入っていない大杉谷で数少ない人工物。
どのくらいの水量がここから発電所に落とされているのだろう。
渓谷トレッキングのフィナーレを飾る堂倉滝(20m)。
巨大な釜との写真的バランスは、いつ見ても秀逸だ。
細かい水滴がひっきりなしに飛んでくる。マイナスイオン空間だ。
ほどなく谷筋を離れ、粟谷小屋まで急坂が続く。
滑落のリスクは大幅に減るが、ここからは体力勝負だ。
1.6kmの間に約320mを登り、粟谷小屋へ。
小屋のご主人は買い出しのため不在。トイレ(有料)をお借りするのみ。
まだ昼までには時間があるが、早い時間の朝食だったので、ここでランチにする。
桃の木山の家で用意してもらった中華ちまき弁当をいただく。
いつもながら美味。もち米パワーでシャクナゲ坂に挑む。
日出ヶ岳までの道のりも、ひたすら急坂が続く。
はじめは単調な植生だが、やがてシャクナゲが現れる。
下のほうは花は終わっていたが、標高を稼ぐにつれ、ぽつぽつと花が出てきた。
ただ、今年は当たり年ではないので絶対数は少ない。
急な鎖場を登り終えると、岩の上から日出ヶ岳が望める。
久しぶりにスカッと広大な展望を楽しめた。
このあたりから、T氏率いるM社パーティと、抜きつ抜かれつで仲良く進んでいく。
周りにはアケボノツツジが見頃を迎えていた。上品なピンク色がいい。
シャクナゲも、このあたりまで来ると、今が旬。まだつぼみも少しあった。
美しいカエデの疎林にさしかかると、クルマを回送してくれていたともちゃんが
向こうから下りてきた。
最後の最後は擬木階段の急坂だ。
老ヒノキ。中をくぐる人も!?
疲れはあっても、余裕あり?
日出ヶ岳に到着。皆さんのがんばりを称えるように快晴の山頂。
喜びがはじける一瞬。充実の山旅だった。
あとは、時折、自然解説を交えながら大台ヶ原駐車場へ下る。
大台ヶ原登録ガイドとしては、ちょっとは話をしないとネ。
おつかれさまでした!!
物産店でそれぞれコーヒーやアイスクリームなどを楽しみ、帰路についた。