Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2015年12月14日(月) 失われつつある生駒古道(宝山寺~暗峠)をたどる

2015年12月29日 | 山登りの記録
■メイン写真
鶴林寺跡。宝山寺からの道は、ここまでは明瞭でしっかりしている


■今回のコース
生駒駅→霞ヶ丘駅→鶴林寺跡→水垢離場跡→峯の薬師十三仏(うつぶせ地蔵)→
(猛烈な藪漕ぎ)→スカイライン合流→髪切峠→暗峠→弘法の水→
神津嶽ふれあい広場→神津嶽→枚岡山展望台→枚岡梅林→枚岡駅


宝山寺から暗峠まで、稜線を通らずに奈良側を巻きながらたどる古道を
歩かないかと、生駒の自然に詳しいO田さんからお誘いを受けた。
そういえば、大阪側の道をくまなく歩くのにかまけて、奈良側はやや
おろそかになっていた。
なので、喜んでこのお誘いに乗った。

生駒駅で待っていたら、同じく誘いを受けたという懐かしい顔が。
Mr.Dashが所属する山岳部のOBであるK本さん、N口さんだ。
しばらく体調を崩しておられたK本さんは顔色もよく、お元気な様子で
ほっとする。

生駒駅から参道で宝山寺分岐を経て、霞ヶ丘駅へ。



踏切を渡り、南に延びる道に入ると、しばらくは遊歩道然としている。



今日はN山岳会に所属の、“キノコ博士”M尾さんも同行されている。
道中は、放置された倒木も多く、キノコが豊富なようで、片っ端から
種類を同定されていく。すごい。



古い道標か。何が彫られていたのか、今は判然としない。



古い石鳥居の分岐に着く。
ここは右へ行けば、生駒山山頂の東直下にある八大龍王鳥居に出る。

今日は直進する。すぐに、鶴林寺跡(カバー写真)に着く。



かつては宝山寺を結ぶメインの参道の一つだったのだろう。
「宝山寺」の道標が立っている。



薬師の滝には水は全く流れていない。



表参道を少し下ると、水垢離場の跡がある。
頭上の樋をみたら、塩ビ製のものだったので、そう昔のものではない。

頃合いを図り、山腹をトラバースし始める。
もはや踏み跡とも言えないような斜面で、本当に古道がここを通っていたのか
やや疑わしい。
地形をぱっと見た限りでは、もう少し上の、境内に近いあたりを巻いている
ほうが自然な気がした。

倒木や若いアオキの枝を避けながら、しばらく同じ標高をキープして
巻き続ける。
M尾さんは朽ち木にびっしり生えたキクラゲに歓声をあげている。



なんとなく道の跡のような雰囲気になり、峯の薬師十三仏(うつぶせ地蔵)と
伝わる標石に着く。「十三仏」というが、この標石があるばかりで、
別名の「地蔵」もない。

難儀したのはこのあと。
同じ標高をキープしようと巻き続ける我々の行く手を、ものすごい笹薮が遮った。
これはもう、高巻くしかない。
経験豊富なK本さんは、絶妙のセンスで一瞬の判断で巧妙に巻いていく。



薮を抜けたら、近鉄の古いロゴが刻まれた標石を見つけた。

信貴生駒スカイラインがすぐ上に迫ってきている。
スカイラインがヘアピンカーブを切っている場所だ。
地形的には、古道はこのあたりでちょうどスカイラインのところを
通っていたような気がするが、どうなのだろうか。

一行は、とりあえずスカイラインには上らず、強引に斜面をトラバースしようと
試みるが、また深い薮が現れた。さらに、植林の急なV字谷も見え、
どうも古道が通っていたにしては不自然ということで、スカイラインに
這い上がった。

ここからは車道を歩き、髪切峠へ。古道は、髪切峠は通っていたのは確実らしい。
ちょうど昼になったので、ここで弁当を広げる。
K本さんが、自分で作ったという玉子焼きや、自分の畑で採れた野菜のサラダを
みんなに配ってくれる。ネギ入りの玉子焼きは本当に美味しかった。



おなじみの暗峠に着く。

ここでMr.Dashだけ本隊を離脱させていただき、3日後にお客さんをガイド
するルートの最終確認をするために、大阪側に下山する。



弘法の水。

らくらく登山道、神津嶽ふれあい広場を経て、再び山道に入る。



神津嶽。



枚岡山展望台。



平岡梅林に下りた。カエデの紅葉がまだ盛りだった。

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