MY LIFE AS A FOOTBALL

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最長不倒距離の少女

2014年02月12日 | A DAY IN THE LIFE

なんだかんだでオリンピックは見るさ。 そりゃそうさ~シリーズ その3



沙羅ちゃんが負けた。

もひとりのサラも涙にくれた・・・・・・
本来なら、
二人のサラがオリンピックを舞台に壮絶な飛び合いをするはずだったのに。

結果的にメダル争いは、チマチマしたものになった。
3人のメダリストには失礼この上ないが m(_ _)m


 思い返せば、15歳の彼女が札幌で141メートルを飛んだ時、
空中でのあまりの高さに、思わず「怖っ!」と、叫んだワタシ。
ランディングバーンをはるかに超え、地面に激突してしまうんじゃないか と。

その映像を見た瞬間から、恋に落ちたのです^^
ただひたすら遠くに飛びたい少女をスゲェな と。 もう単純にカッコいい と。

その時からすでに国内では敵なし。飛ぶ鳥の上を飛ぶ勢い。
あっという間もないほどの快進撃はつづき、
立ちはだかる者はただひとり! 海の向こうにいる同じ名の天才のみ。

アイドルにしてライバル。
サラ・ヘンドリクソンを指呼の間にとらえるのも速かった。

さすがに当初は、試合では負けた。
女王は破格だったけれど、それでも沙羅ちゃんは飛距離では勝っていた。
常に最長不倒距離は沙羅ちゃんのものだった。

そこでしょ、そこなんだって。

サラ・ヘンドリクソンに飛型点で負けても、
飛距離では勝つ沙羅ちゃんがいてくれた。
なんと頼もしかったことか。

すぐに女王の座は逆転する。
それは飛型点の不利を吹っ飛ばすほど沙羅ちゃんが飛んだからだ。
キング・オブ・最長不倒! どんだけカッコいいか!

そこから最高のライバルは、ケガに悩まされることになる。
もはや女子ジャンプの世界は高梨沙羅の独壇場だ。

と、同時に「飛型点をなんとかしましょう」的な空気が流れ始める。
キーワードは「テレマーク」だ。

うん? そーか?
 
飛型点やテレマークなんて吹っ飛ばすほど飛べばいいんじゃねーの
と、シロートは考える。 沙羅ちゃんにだったらできるはずだ と。

ところが世間的にはそーはならず、
バカのひとつ覚えのごとく「テレマーク、テレマーク」の大合唱になっていく。
ジャンプに関して沙羅ちゃんは完璧主義者だから、
当然テレマーク習得にも力を入れる。

う~~ん、窮屈そうだなぁ  と、シロートは思う。

そのうち、飛び過ぎて危険だからゲートを一段下げましょう
なんてことをコーチが言い出す。
一段下げても十分勝てますから・・・・・・。
帳尻合わせか? 作戦勝ち?そんな勝ち方でいいのか?

う~~ん、なんかおかしいなぁ と、シロートは思ってしまう。


 そして向かえたオリンピック。

沙羅ちゃんはテレマークを2回とも入れることができなかった。
誰のせいだ?

沙羅ちゃんは清く、清く、清く、潔く負けを認めた。 
実力がなかった と。 自分のせいだ と。

そうだろうか?
沙羅ちゃんには有り余る実力があった。

天才に実力を思う存分発揮させてあげられなかったんじゃないのか。
私たちが。

17歳の少女に多くを望み過ぎだ。
これからでいいことまで背負わせ、結果重くて飛べなくしたのだ。
キング・オブ・最長不倒で行かせてやればよかったのに。

と、シロートは思うが、
前に書いた笠谷の時ほど落胆はしていない。

伊藤有希の胸にほんの少しだけ顔をうずめて泣いたあと、
毅然とした態度でメディアに対応する高梨沙羅は、圧倒的にカッコいいからだ。

死ぬまで応援するぞ!