ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

竹田にあるちょっとしたオブジェ(?)

2014年10月24日 09時09分36秒 | 旅行記

 今月(2014年10月)、私が大分大学教育福祉科学部助教授になったばかりの2002年4月27日に開始した「待合室」を休止しました。これまでにも何度か転載していましたが、本日は、その「待合室」が始まってから2ヶ月ほど経った2002年6月29日に第10回として掲載したものです。体裁や文章の一部を修正しておりますが、内容には変更がありません。

 その頃、大分県には58の市町村がありました。その中で代表的な観光地はどこだろうと考えると、まずは別府市が思いつきます。「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」という言葉があるくらいです。その他としては、

 別府以上に温泉地として人気がある湯布院町

 全国八幡宮の総本山、宇佐神宮がある宇佐市(ここは、九州のアメリカ合衆国としても有名です。何故でしょうか?)

 福沢諭吉が少年時代をすごした中津市

 菊池寛の小説「恩讐の彼方に」の舞台である青の洞門の所在地である本耶馬溪町

 陶芸の里である小鹿田(おんた)や天領時代の面影を色濃く残す豆田町、そしてここ数年ではサテライト日田問題やサッポロビール新九州工場、そして天領水で有名になった日田市

 石仏のある臼杵市(醤油などでも有名です。)

 ワールドカップでカメルーンのキャンプ地となって全国的に有名になった中津江村(鯛生金山でも有名です。また、大分大学の研修施設もありました。)

 国東半島のほぼ真ん中にある両子山のふもとにある両子寺の所在地である安岐町(武蔵町とともに大分空港の所在地でもあります。)

などがあります。

 しかし、少なくとも学習指導要領の改訂前には必ず音楽の教科書にも登場する「荒城の月」(作詩は土井晩翠)の舞台とも言われる竹田市を忘れてはいけません。大分県の南西部にあり、阿蘇山にも近いこの人口18000人台の市は、東京で生まれた滝廉太郎が少年時代をすごした場所です。豊後竹田駅付近の狭い市街地には、滝廉太郎が少年時代をすごした家が保存されており、彼が弾いていたというヴァイオリンなどが保存されています。文化的な点では、宇佐市および中津市とともに日本史に名を残す場所なのです。ちなみに、滝廉太郎が亡くなった 場所は現在の大分市で、大分県庁の近くには記念碑が建てられています。

 2002年6月22日、久しぶりに、竹田市へ行きました。「荒城の月」の舞台とも言われる岡城址に行きたくなったからです。臨時の講義などが入って忙しいので、休息を欲し、敷戸駅から豊肥本線のディーゼルカー(キハ200系)に乗りました。豊後竹田駅では、列車が到着する度に「荒城の月」が流れます。ここから1.5kmほど歩くと、岡城址に着きます。私が大分大学に着任して半年ほど経った時(1997年9月)、友人とともに訪れて以来のことでした。

 岡城址から阿蘇山や久住連山を眺め、写真を撮りながら色々なことを考えていました。岡城址を出て、竹田市街に戻ろうとした時、歩道に置かれていた面白い物に気づきました。遠くから見ると、本物のグランドピアノかと思われるようなデザインです。

 念のために記しておきますが、これは本物のピアノではありません。あくまでもオブジェです。木ではなく、石で作られていたものですし、本当のピアノより鍵盤が大きくなっています。 勿論、音を鳴らすことはできません。

    

 滝廉太郎にちなんだものであることは、言うまでもありません。それにしても、ちょっと洒落た、粋なことをしてくれるものです。福岡であれば、大名から警固、六本松にかけての道路で見かけてもおかしくないものです。東京や横浜でも、ここまで洒落たものはないでしょう。ただ、こうしたものが竹田市のまちづくりなりイメージアップなりにどれほど貢献しているのか、疑問も多いのですが。

 先ほどのピアノのそばに、滝廉太郎が作曲した代表的な歌の詞が、山の斜面を利用してこのように示されています。その中から、神奈川県に縁の深い「箱根八里」を選んでみました。今の小学生は音楽の時間で習うのでしょうか。 歌詞の続きは、左のほうに書かれています。

★★★★★★★★★★

 上の記事では当時の市町村名をそのまま記しましたが、その後の市町村合併により、大分県内の市町村は18にまで減りました。下に列記しておきます。

 1 県内の市

 ①大分市:2005年1月1日、大分郡野津原町および北海部郡佐賀関町を編入。

 ②別府市

 ③中津市:2005年3月1日、下毛郡の各町村(耶馬溪町、本耶馬渓町、山国町および三光村)を編入。

 ④宇佐市:2005年3月31日、宇佐郡の安心院町および院内町と合併(新設合併)。

 ⑤豊後高田市:2005年3月31日、西国東郡の真玉町および香々地町と合併(新設合併)。

 ⑥杵築市:2005年10月1日:速見郡山香町および西国東郡大田村と合併(新設合併)。

 ⑦日田市:2005年3月22日、日田郡の各町村(天瀬町、大山町、前津江村、中津江村および上津江村)を編入。

 ⑧竹田市:2005年4月1日、直入郡の直入町、久住町および荻町と合併(新設合併)。

 ⑨臼杵市:2005年1月1日、大野郡野津町と合併(新設合併)。

 ⑩津久見市

 ⑪佐伯市:2005年3月3日、南海部郡の各町村(鶴見町 、蒲江町、弥生町、上浦町、宇目町、直川村、米水津村および本匠村)と合併(新設合併)。

 ⑫豊後大野市:2005年3月31日:大野郡の三重町、朝地町、緒方町、犬飼町、清川村および千歳村が合併して成立。

 ⑬由布市:2005年10月1日、大分郡の挾間町、庄内町および湯布院町が合併して成立。

 ⑭国東市:2006年3月31日、東国東郡の国東町、国見町、武蔵町および安岐町が合併して成立。

 2.県内の町村

 ⑮姫島村(東国東郡)

 ⑯日出町(速見郡)

 ⑰玖珠町(玖珠郡)

 ⑱九重町(玖珠郡)


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