ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

メダルラッシュどころじゃない、コロナラッシュのほうが重大だ! 玉砕も間近か?

2021年07月28日 19時00分00秒 | 社会・経済

 予想通りの展開となってきました。

 「だから言わんこっちゃない!」、「案の定」という表現がピッタリです。

 競馬などの予想であれば、的中すると喜ぶものでしょうが(しかも大穴が当たったりすれば)、COVID-19関連の予想が的中しても、うれしくも何ともありません。

 私は、このブログで「オリンピック開催期間中に第4回緊急事態宣言の延長および対象領域の拡大が行われるでしょう。沖縄県の第3回緊急事態宣言もさらに延長されるでしょう。こうなると、東京オリンピックは途中で中止、東京パラリンピックは完全中止となるでしょう」と記しました。「こうなると」以降はともあれ、第4回緊急事態宣言の延長および対象地域の拡大は行われる可能性は高くなりました。

 既に、神奈川県、千葉県および埼玉県の知事が緊急事態宣言の要請を行っていますし、今日(2021年7月28日)の午後、東京都での新規感染者が3177人、神奈川県での新規感染者が1051人と発表されました。東京都での3000人超えも神奈川県の1000人超えも史上最多です。なお、東京都については朝日新聞社のサイトに今日の15時58分付で掲載された「東京の新規感染者は3177人、初の3千人超 最多更新」という記事(https://www.asahi.com/articles/ASP7X56BGP7XUTIL02B.html)により、神奈川県については神奈川新聞社に今日の17時24分付で掲載された「28日の神奈川 過去最多1051人感染 初の千人超 新型コロナ」(https://www.kanaloco.jp/news/social/article-598542.html)によります。

 それだけではありません。玉砕に向かってまっしぐら、ということなのでしょうか。日本全国での新規感染者が9000人を超えてしまいました。昨日までは、今年1月8日の7958人が最多だったのですが、これを書いている時点では詳細がわからないものの、9000人を超えているということですから、10000人超えも時間の問題です。東京都および神奈川県の他にも、埼玉県で870人、千葉県で577人、茨城県で194人、京都府で175人、石川県で119人と、いずれも過去最多の更新です〔朝日新聞社のサイトに今日の18時付で掲載された「新規感染者が初めて9千人超す 東京、神奈川などで最多」という記事(https://www.asahi.com/articles/ASP7X5W7GP7XUTIL05W.html)によります〕。また、Yahoo! News Japanに今日の16時56分付で掲載された、日本テレビによる動画付きの「埼玉、千葉、神奈川”宣言発出”決定で検討」というニュース(https://news.yahoo.co.jp/articles/7606091fba2586fb1f00309ae72120e7ab69f68d)によると、神奈川県、千葉県および埼玉県について、30日にも第4回緊急事態宣言の対象地域に加えることを政府が検討するとのことです。

 まさにコロナラッシュというに相応しい状況になっています。メダルラッシュ(ゲームセンターのような表現ですね)どころの話ではないでしょう。金メダル獲得数が何位だなどと騒いでいる状況ではないのです。

 しかも、未だにワクチン接種があまり進んでいない上に、仮に接種したとしても感染リスクから逃れられる訳ではありません。変異株のこともありますし、ワクチンを接種しても効果は非常に短く、インフルエンザ予防接種と同様に一生に何度も繰り返さなければならないというのが現状です。実際に、「ワクチン接種を済ませているのに感染した」という報道がなされていますが、世界的に見ればむしろ当たり前の現象でもあり、科学的な観点での報道がいかに日本でなされていないか(なされているとしても不足しているか)、官邸、政府のワクチン一辺倒のような発言がいかに現実からかけ離れているか、ということの証しにもなっています。まあ、世界では誰も相手にしない血液型占いを信じている人が多い日本だから、というところでしょう。オリンピックのほうが子どもの運動会やピアノの発表会よりも大事だなどという、とんでもない失言である上に、一応は言論界の一角を占めている出版社の人間とは思えない(想像力に乏しいという意味での)貧困な発言を行うような人がいる国です。

 いずれにせよ、大変な夏を迎えてしまいました。1945年とは違う形での敗戦を迎えるような気がしてなりません。

 そもそも、第4回緊急事態宣言の意味なり効果なりがどれだけあるのかという根本的な疑問は残りますが、これを脇に置いておくとして、対象地域の拡大が南関東の1都3県に留まるのか、期間の延長はないのか、という心配はあって当然です。また、悪いことに、国も東京都もオリンピックのために相当な出費をしています。COVID-19に備えるのであれば、2020年度予算の繰越金の全てをCOVID-19への対策に充て、他のことには一切使わない、くらいに徹底しなければなりません。一部を東京都、神奈川県などに特別交付税の形で割り当てるのもよいですが、その場合でもCOVID-19への対策、医療崩壊を防ぐための措置に充てることが必要です。間違っても、GoToだの国土強靱化だのポストコロナだのに費やしてはなりません(こう書いても与党の圧力によってCOVID-19に直接関係しない政策に向けられる蓋然性はありますが、そうなったら間違いなく玉砕でしょう。まあ、それも日本らしくてよいのかもしれませんが)。


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