都民農園セコニック

2017年05月12日 | 東京のお散歩
住みたい街ランキングで5年連続1位に輝いた吉祥寺の駅前から
新座栄行きという西武バスが発着している。

経由地には「セコニック」と書いてあって、路線図をみると
「都民農園セコニック」という珍妙な名前のバス停のことだとわかる。



(吉祥寺駅北口を発車するセコニック経由新座栄行)




オシャレな吉祥寺からバスで行くセコニックなる農園?
それは、ラディッシュだとか、ロマネスコだとか、バーニャカウダ的な
オシャレ野菜を作ってる農園なのか?と思ってしまうような名前である。

都民農園セコニックは、実は埼玉県新座市にあるバス停なのだ。



(折返場もある都民農園セコニックバス停)



このバス停の2つ前は「都民農園」で、こちらはれっきとした東京都練馬区。
戦後、碁盤の目状の郊外型新興住宅街として整備された時に
大泉風致地区に都民の為のレクリエーション農園を作る計画があり
その計画は頓挫したもののバス停の名前にはそのまま残ったらしい。

ではセコニックとは?
写真を勉強したことのある人ならおなじみの、あのセコニックである。
光学機器メーカーで、露出計やマークシート読取機を製造している。

そのセコニックの本社工場が、かつてこの地にあったことに由来していて
その場所には現在、商業施設が建っているものの、所有は今でもセコニックのようで
建物にもしっかりセコニックのロゴが入っている。



(セコニックがある建物)



南側の大泉風致地区は、街路樹が生い茂り、高級店やシャレオツな店も点在し
郊外の新興住宅街の雰囲気を醸し出している。
埼玉県側へ入ると街路樹もなくなり、一気に下町の商店街風に様変わりする。



(練馬区側の風致地区)



(バス停の名前も、交差点名も「風致地区」)



(風致地区の住宅街)



(新座市側を望む。見えない壁があるようだ)



とはいえ、付近に鉄道駅がなく、なおかつ大型スーパーが立ち並ぶなかで
これだけ商店街が残れているのは、商店街斜陽化が激しい昨今、すごいことなのだ。



(碁盤の目の証)



(新座市の商店街)



(実は新座市も端っこで、すぐに朝霞市に入る)


コメント
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