最近は「物売り」が来なくなった。
子どもの頃は、焼き芋屋、水飴屋、きびだんご屋、
おでん屋、ラーメン屋、豆腐屋なんかが自転車やリヤカー
果てはまさに棒手振りの様相でやってきていた。
昨今は竿竹屋すら見かけない。
たまに見かけると怪しげな集団で、いわゆる個人商店ではなく
価格も良心的とは決して思えないものだったりする。
南米大陸の密林っぽい名前の通販などが全盛のいま、
前時代的な物売りは非効率的なのかもしれないけれど
昔食べた焼き芋や、水飴の美味しさは、どんないい品種や
手間暇かけた製法の高級品よりも美味しかった気がする。
そんな事を思うこと自体、自分が歳をとってしまったんだなと
昭和の人間は今日もノスタルジーを求めてながら嘆くのである。