向島の三囲神社。
お稲荷さんを祀る神社で、元は牛嶋神社の隣に鎮座していて、田中稲荷と呼ばれていました。
創建年代は不明ですが、言い伝えでは近江の三井寺の僧源慶がこの地で小さな祠の謂れを耳にして、
社の改築しようと土を掘ったところ、右手に宝珠、左手に稲を持って白狐に跨った老爺の神像の入った壺が出土し
このときどこからともなく白狐が現れて、その神像の周りを3回廻ってから死んだことから、
三囲(みめぐり)と呼ばれるようになったと言われています。
松阪の豪商、三井家が江戸へ進出した際には、越後屋の本拠である江戸本町からみて鬼門の方角にあることと
「三井」の文字の井の字が口で囲まれ、三井を守ると解釈したことから、江戸における守護神となり
後に三越デパート各店にも分社が置かれ、現在も三井グループ各社総務部が分社の祭礼を行っています。
この縁で、閉店した池袋店のライオン像が、狛犬と並んで安置されています。