川越の喜多院と東照宮の境内の堀にかかる橋「どろぼう橋」。
江戸時代、境内は神領かつ幕府の御朱印地でもあり、川越藩の町奉行の支配が及ばない場所であることを知っていた一人の盗賊が、町奉行の与力同心に追われ、この橋から境内に逃げこんだが、盗賊は寺男たちに捕えられ寺僧に諭され悪いことがふりかかる恐しさを知り、盗賊は厄除元三大師 に心から罪を許してもらえるよう祈り、ようやく真人間に立ち直ることができた。
そこで寺では幕府の寺院奉行にその処置を願い出たところ、無罪放免の許しが出た。その後、町方の商家に奉公先を世話されると、全く悪事を働くことなくまじめに一生を過ごしたということから、この橋をどろぼう橋と呼ぶようになったそうです。