藤井七段 は、強くなり過ぎて、めっきり対局が減ってしまい(新人戦に参加できず、シードも多いため)、このごろつまらなかったのですが、昨日、久々に第77期名人戦順位戦C級1組7回戦の対局がありました。
順位の低い(39人中31位)藤井七段としては、B級2組に昇級には一敗もできない、厳しい順位戦です。
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結果は、増田康宏六段(21)を破り、順位戦6戦全勝(第5回戦は試合のない回なので)となりました。C級2組に在籍していた前期は10戦全勝。これで順位戦はデビュー以来16連勝で中村修九段(56)と並び2位タイになったそうです。1位は中原誠十六世名人(71)の18連勝。さすが~。連勝記録そのものは森内俊之永世名人(48)の26連勝だそうで、とてつもない記録です。
東の天才と言われる増田六段とは、公式戦1勝1敗。前回(竜王戦決勝トーナメント2回戦)は、「矢倉は終わった」という、師匠(森下卓九段)の得意戦法を真っ向から否定する発言で物議を醸した増田六段が矢倉囲いにでる素振りを見せるという意表をついた作戦で、藤井七段に完勝し、天才ぶりを見せつけました。
今回も何かを見せるのではないかと、楽しみに観戦していたら、なんと、居飛車党の増田六段が振り飛車にでるという、これまた意表を突く作戦。なんか、因縁試合に飛び道具の凶器攻撃を出すような、プロレスを見ているような面白さです。
しかし、叡王戦「24人の棋士」インタビューで、藤井七段を「格上」と言い切り、竜王戦の勝利も、そのまえの対局が良すぎて、藤井七段が油断したからだと、冷静に分析しているとおり、だいぶ実力差が出てしまった対局で、夕食休憩後、あっという間に増田六段が投了(78手)してしまいました。
同日、師匠の杉本昌隆七段も強敵、佐々木勇気七段を破り、6戦全勝となりました。師弟同時B級2組昇格なんてニュースが流れる期待が高まっていて、ますます目が離せない順位戦です。
また、藤井七段は、このところ、最近負けた相手に借りを返すリベンジロードを着々と進んできています。次は、11月23日に、王座戦挑決トーナメント準決勝で完敗した斎藤慎太郎王座との叡王戦本戦トーナメントの対局がありますので、是非頑張ってもらいたいものです。
更に、叡王戦では、12月1日14時30分から、「羽生善治竜王 vs 菅井竜也七段」の対局で、藤井聡太七段がニコニコ生放送の大盤解説者として初登場するそうで、これも楽しみです。
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