警察を呼ぶ、と言われました。
疲れました。
でも
スッキリしました。
これでよかったのだと思います。
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娘は望み通り結婚したし、
ボクは、
言いたいことをはっきり言った。
結局、式の当日まで親族と会うことはなかった。
しかも
相手のオヤジはこの日も来なかった。
臆病者としか言いようがない。
母親も気の強い女性だった。
いい訳ばかりで
謝ることをまったく知らない。
一方的に自分の主張を吐くだけで、
話に応じようともしない。
こんな家族に娘を入れるわけにはいかない。
何が悪いのか?
と開き直る始末。
相手の気持ちを微塵も考えようとしない。
そう、これがアメリカなのだ。
日本人はその場を取り繕うことにばかり気を配る。
まあいいじゃないか、
仕方がない、
せっかくのおめでたい日だ、
ここは丸く収めよう、と。
争いごとを避けたがるのは日本人のすごくいいところだ。
だが、事なかれ主義とは違う。
口角泡を飛ばすという言葉があるように、
喧々諤々議論を戦わせることは
グローバル社会には必須なのである。
ただにやにや笑ってNOと言えない日本人を
バカにしてる節があることは事実だ。
外交下手、交渉下手。
国際結婚はまさに外交と同じである。
どちらか一方が押し付けるのではなく
話し合いのもとで
フィフティフィフティに落としどころを持っていく努力をしなければならない。
その話し合いの席にすら出てこようとしなければ
先には進めない。
だが、
最初から妨害しようとか、
取りやめさせようとかいう気は毛頭なかった。
ただ、
挨拶もまともにできない連中に
素直に、はいそうですか、
娘を差し上げます、とはどうしても言えなかった。
誓いの言葉を交わしているときに、
I don't agree! (認めない!)
とボクは叫んだ。
一つだけ救いがあった。
それは、そこのガーデンのセキュリティーのおばさんだ。
「警察を呼ぶ」といったセキュリティ・ウーマンだ。
ボクは、「警官を呼べば」、と答えた。
だが彼女は首を横に振った。
そして言った。
「あなたの気持ちとてもよくわかるわ。
私も子供が5人いるから。
You are sad and pain.
(悲しくて心が痛いでしょ)」
思わず泣いてしまった。
優しい言葉にめっぽう弱いから。
そして、もう一人は息子。
ずっとボクの傍にいてくれた。
「お前も式に出なさい。
お父さんは大丈夫だから」
そう言っても、ボクの傍から離れなかった。
出来た息子だ。
何といっても
ボクは最高に幸せ者だ。
これで父親としての責任は果たせたと思う。
一時的に娘を悲しませたが、
先は長い。
30年後、50年後、
父親であるボクが取った行動の意味が分かる日が必ず来る。
そう信じている。
どんなにグローバル世界になろうとも
日本人としての誇りは失いたくない。
もう少し詳しく書きたいが
疲れた。
夜10時を回ったところだが、
もう寝よう。