ボクは商売人の家系に生まれ育った。
商社に勤め、その後宿泊業という商売で生計を立ててきた。
商売の道一筋といっても良いだろう。
だが、
一般に言われる商売人ではない。
商人(あきんど)とも違う。
と思っている。
一般的には、
儲けるために、儲かりそうな業種や商品を選び、追及する。
勢い、売れてるもの、流行っているものを扱おうとする。
海のものとも、山のものとも分からないものには手を出したがらない。
リスクが大きいからだ。
みんながやる無難な方向へと向かう。
みんなで渡れば怖くない、というばかりに。
だが、
死なば諸共、になりかねない。
ナンバーワンよりオンリーワン、という言葉がある。
パラドックスが潜んでいる。
オンリーワン = ナンバーワン だからだ。
だから、ナンバーワンになりたかったら、
オンリーワンを目指せばいい。
単純な論理だ。
ボクは、
「他人の作った土俵にはあがるな」 といってきた。
そして、
薄利多売ではなく、
高くて売れるものを作れ、
多利小売を目指せ、とも。
100円のものを100個売るより、
1,000円のものを10個、
イヤ、10,000円のもを1個売った方がいい。
利益率ははるかにいいし、
手間もかからない。
ただ、相当なる知恵と工夫は要する。
そこが、商売の醍醐味だ。