世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

旅に死す

2012年07月26日 | 
何のために旅をするのか。

理由はいろいろつけられても、

どれもしっくりこない。


特に何のためになどと考える必要もないだろうし、

答えなど見つける意味すらない。




だが、あえてその理由を探すなら

自分にとって未知な世界があるからだといえるかもしれない。


それは好奇心に他ならない。


イギリスの登山家ジョージ・マロリーが

「なぜ、あなたはエベレストを目指すのか」と問われて

「そこに山があるからBecause it is there. )」と答えたといわれているが


その心境に似ているかもしれない。


”Because it is there.”



だから未知な世界がある限り旅を続ける。

ちっぽけな個人にとって地球上から未知な世界は果てしなく広い。

道なき未知は果てしなく続く。


だから旅が無くなることはない。



一度訪れた場所でも

刻々と変化を遂げているので


その場を離れると再び未知世界へと逆戻りしてしまう。

景色も変わり、道行く人々も変わる。


だから旅に終わりはない。




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もう一つの目的がある。

それは、死に場所を求めて彷徨(さまよ)うためにだ。


多くの人は

自分の家で、畳の上で穏やかに死ぬことを望むようだ。



だが

格闘家はリングの上で、

アスリートはフィールドの上で死ぬのが本望ともされる。


ならば、タビストには旅の途上がよく似合うだろう。



男の本懐としては

腹上死が望まれるところか。


相手はたまったものではないだろうが。


いずれにせよ

「旅の途上に死す」 ことこそが

タビストの本望である。


だから常に死に装束を纏(まと)う。

勝負パンツなどは生ぬるい。


決死のパンツでなければならない。

それで、日の丸パンツ(?)。

(想像するんじゃない!)




旅は常に悲哀とともにある。

孤独を伴う。


旅の空はいつも青空とは限らない。



出会いも別れの始まりにすぎない。

一期一会。



常にもの悲しさが付きまとうのも旅である。


朝日に希望を見出し、

夕陽に涙する。


そしてきらめく星空を眺めてまた夢を描。く



それがまたいい。

タビストはまたロマンティストでいつづけなくてはならない。



景色が変わり、

人が変わり、出来事が変わる。


常に変化の中にある。

諸行無常。



それこそが旅のだいご味なのだ。





だがタビストにも時には休息地が必要だ。


長逗留したくなることもある。

旅先で、気に入った女の胸で眠るのもよし。



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人は必ず死ぬ。


この世の中に動かぬ真理があるとすれば、

「人はすべからく死ぬ」ということ以外に見つからない。



だから常日頃から死を意識して生きている。


今日死んでも、

今死んでも、悔いは残さないように。


タビストに明日はない。


旅の途上には

常に危険と罠が潜んでいる。


時に甘い誘惑も待ち構えている。


罠にはまってもいい、

誘惑に負けてもいいと思うこともしばしばである。



旅の途上で死ぬのがいい。



かくして今日からまた旅に出る。

死に場所を求めて。


それがタビストの宿命である。

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