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カンボジアでも不動産投資信託（REIT）導入へ

　新聞報道によりますと、カンボジア証券取引所(CSX)は、不動産投資信託(REIT：リート)の導入に関する準備調査を開始しました。不動産投資信託は、一般投資家から集めた資金を不動産セクターに投資する金融商品の一種です。投資家から見ると、現物不動産への投資と比較すると、少額からの投資が可能であり、流動性も高く、管理の負担も小さいという利点があります。実際の投資物件の選定や投資判断は、運用会社が行ないます。投資家は、インカムゲイン（賃料）に加え、証券市場で価格が上昇した場合には、キャピタルゲイン（売却益）も期待することができます。
　カンボジアでは、不動産市場が活況ですが、不動産開発には大口の資金が必要であったり、小口の資金だと良質な物件に投資が難しいといった状況があります。不動産信託を上場することにより、小口の資金を集めて、良質な不動産に分散投資することが可能となり、不動産市場の安定にも効果があるものと見られます。また、外資が中心となっている不動産開発の利益をカンボジア国内の投資家にも分配することが可能となるのではないかと期待されます。更に、5社しか上場されていない証券取引所にとっても、市場活性化、投資資金の流動性の改善等の効果に繋がることも期待されます。
　カンボジアでの不動産投資信託の上場には、今後の法制度の整備等の十分な準備が必要ですが、既にタイの運用会社がカンボジアの高級ホテルを組み込んだ不動産投資信託を組成するといった動きも見られており、カンボジアでも早期の対応が期待されます。


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