カンボジア経済

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カンボジアから日本への技能実習生 増加に向けて

2017年07月18日 | 経済
 7月11日、厚生労働省は、「日本国法務省・外務省・厚生労働省とカンボジア労働職業訓練省との間の技能実習に関する協力覚書」が、塩崎恭久大臣とイット・ソムヘーン労働職業訓練大臣により署名されたと発表しました。今回の覚書は、2016年11月の介護現場での外国人受け入れ拡大に向けた外国人技能実習制度の適正化法成立と、入管難民法改正に基づいたもので、技能実習生の送出しや受入れに関する約束を定めることにより、技能実習制度を通じて日本からカンボジアへの技能等の移転を適正かつ円滑に行い、国際協力を推進することを目的としています。技能実習の協力覚書は、ベトナムに続き二カ国目となります。
 法務省入国管理局によると、2016年に技能実習を目的に日本に入国したカンボジア人の数は、4865人でした。ベトナムの8万8211人、中国の8万858人やフィリピンの2万2674人などに比べるとまだ少ないものの、過去5年間は二桁以上のペースで伸びています。一部では技能実習生の扱いや待遇をめぐり、単に不足する労働力を補うために受け入れることへの批判も出ているものの、カンボジアから見れば、出稼ぎで不当な扱いを受けているタイ、中国、韓国等に行くよりは、日本は安全で親身な行先となっています。実習生としても日本で技能を身に付ければ、将来はカンボジアでも活躍できる可能性が生まれると期待されます。
 カンボジアでは、貧困からの脱出のためにも海外出稼ぎが重要な選択肢となりつつありますが、実際には様々な問題があるのが実情です。今回の覚書に基づく両国でのしっかりとした対応により、カンボジアの若者に本当に役立つような技能実習制度が確立していくことが望まれます。

厚生労働省の新聞発表
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000170778.html


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