カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

カンボジアでも5Gネットワークの準備進む

2021年01月15日 | 経済
 カンボジアでは、大手携帯会社であるマレーシア系スマート、地場セルカード、ベトナム系メットフォンの3社に加え、中国系のキングテルやシンガポール系のシーテル等合計5社が、5Gの試験的運用を開始済であり、2020年中の開始を目指していました。新型コロナの影響等で、遅れているようですが、各社は、プノンペン等の主要5都市での5Gインフラの整備を進めてきました。インフラ整備が完成しつつある中で、カンボジア政府の対応が遅れていることを指摘する声も出ています。特に、コスト削減に繋がる地方部でのアンテナやタワーの共有政策や、利用者のプライバシー保護政策等が早急に必要と見られます。
 カンボジアは、固定電話を飛び越えて、最先端の光ファイバー、ワイヤレス、インターネットプロトコール(IP)で、低コストで全土に通信網を構築し、農村部にまでインターネット環境を広げてきました。このため、データについても、ワイヤレス(モバイル)ネットワークが主流となっているため、最近では、4Gネットワークの速度低下が問題となっています。5Gの運用が開始されれば、動画等の大量のデータ利用は5Gに移るものと見られ、4G網の混雑緩和も期待できるとしています。
 カンボジアは、世界で初めて携帯電話の契約者数が固定電話の契約者数を上回った国といわれています。携帯電話は、固定電話のように電話線の引込み等の工事や固定設備を必要とせず、手軽に利用を開始できるため、通信インフラ基盤が十分に整備されていなかったカンボジアでは、固定電話が普及する前に携帯電話が浸透したと見られます。このように途上国では、先進国が一歩一歩進めてきた技術革新を一気に追いつく「技術ジャンプ(蛙飛び)」という現象がみられることがありますが、カンボジアの通信セクターは、まさにその好例と言えます。早急に、5Gの本格的使用が開始されることが期待されます。
(写真は、郵政電気通信省)



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする