カンボジア経済

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イオンモールロジプラス シアヌークビル FTZ ロジスティクスセンター開設

2023年07月04日 | 経済
 6月26日、イオンモールカンボジアロジプラスは、新たに取り組む物流事業の拠点となる 「イオンモールカンボジア シアヌークビルFTZロジスティクスセンター」の 第1期倉庫を開設したと発表しました。FTZとは、Free Trade Zoneの略で、関税制度上、国外とみなすことで保税制度の適用が認められる地区のことです。なお、引き続き、第2期倉庫は、今月にも竣工の予定としています。
 カンボジア政府は、経済成長施策の一環としてシアヌークビル港と隣接する経済特区の一部を自由貿易港として一体運用する構想を進めてきており、日本政府が支援してきました。イオンモールカンボジアロジプラスは、この構想の実現に向けた最初のパイロット事業者として、シアヌークビル港に隣接する経済特区内にカンボジア初の保税倉庫(敷地面積約3万平方メートル、建設面積約1万9400平方メートル)を建設したものです。保税倉庫は輸入手続きが済んでいない外国からの貨物を保管するもので、保管中には関税などが課税されず、需給に応じ必要な量だけ通関手続きを経て持ち出せるものです。同社では、非居住者による在庫が可能、通関から倉庫までのシームレスな自社オペレーション等の特徴があるとしています。
 このセンターは、既存のシアヌークビル港コンテナターミナルに隣接していることに加え、日本の円借款の支援で建設中の新たなコンテナターミナル(第1期2025年完成予定)へも好アクセスとなっています。また、プノンペンとシアヌークビルを結ぶ高速道路が昨年開業したため、開通後の車での所要時間は以前の約6時間から約2.5時間に短縮されています。
  シアヌークビル州は、中国からの集中豪雨的投資や中国人の増加により、「中国化」が進んでいます。近郊の海軍基地については、中国軍の進出も懸念され、米国も神経をとがらせています。その中で、日本の支援により拡充されてきたシアヌークビル港はカンボジアの唯一の深海港であり戦略的にも重要な港湾であるため、中国の影響下に置かれないようにすることは大変重要となっています。この観点からもシアヌークビル港に隣接する経済特区に日本の大手企業が入居したことは、大きな意義があることであり、日本の官民が協力して今後もシアヌークビル港と経済特区への支援を継続していくことが期待されます。
(写真は、新聞発表より)

イオンモールカンボジア及びイオンモールカンボジアロジプラスの新聞発表
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