カンボジア経済

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プノンペンから新空港までの鉄道建設を検討へ

2023年07月13日 | 経済
 6月29日、スン・チャントル公共事業運輸大臣は、プノンペン市内とプノンペン新空港「タクマウ・デチョ国際空港」とを結ぶ鉄道構想に期待を示しました。プノンペン市内の鉄道構想については、いくつかの案について調査が進められてきました。これに加えて、新空港までの鉄道を建設するという構想です。市内の鉄道と連結する形で、新空港までライトレール(軽量鉄道)を建設するもので、地上又は地下鉄として建設するとしています。路線は、フン・セン大通りと重なるものと見られます。フン・セン大通り沿いは、イオン3号店も完成し、今後、住宅開発等も進むと見られることから、空港客以外の需要も見込まれます。スン・チャントル大臣は、イオン3号店と直結する駅も建設したいと意欲を示しました。
 新空港は、プノンペンの南約30キロメートルの湿地帯を埋め立てて建設中であり、A380等の大型旅客機の利用も可能な空港となる計画です。空港建設工事は、3期に分けて進められており、第1期は2023年までに供用を開始したいとしていましたが、現在の見込みでは2025年3月頃となると見られます。
 また、空港とプノンペン市街を結ぶ高速道路の建設構想もあります。合計21キロメートルの高速道路は、2つのフェーズで建設される計画で、第1フェーズは、フン・セン大通りと271通りとの交差点付近からフン・セン大通り上に高架道路約10キロメートルを建設します。第2フェーズでは、国道2号線と新空港を結ぶ約11キロメートルとなるとしています。総工費は約4億ドル(約412億円)の見込みです。第1フェーズは、新空港の当初開港予定の2023年には完成させたいとしていましたが、現在のところ進捗は見られません。
 プノンペン新空港は、プノンペン中心部からの交通アクセスの整備が課題と見られています。高速道路も鉄道も大胆な構想であり、民間企業だけで対応するのはかなりの困難を伴うものと見られます。今後の展開が注目されます。
(写真は、富山県高岡市のライトレール万葉線)


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