カンボジア経済

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第19回日本カンボジア官民合同会議

2020年02月18日 | 経済
 日本とカンボジアは、日本・カンボジア投資協定に基づき、概ね1年に1~2回の定期協議会を実施しています。2月12日にカンボジア開発評議会で第19回官民合同会議が開催されました。会議には、カンボジア側は、ソク・チェンダ・ソピア首相補佐特命大臣兼カンボジア開発評議会事務総長をヘッドに関係省庁の関係者が参加しました。日本側は、三上正裕日本大使をヘッドに、日本人商工会、JETRO、JICA等の関係者多数が参加しました。
 会議では、カンボジアの投資環境を改善するために、日本企業が直面する問題について、政策・法律といった大きな課題から、事務手続きの改善といった個別の課題まで、幅広く取り上げられました。今回の会議では、優先重点案件として、物流関連(ストゥンボット国境早期開設、国境通関の迅速化/24時間稼働)、税制関連(QIP企業へのミニマム税免除の規定明確化)、年功補償、電力関連(電力料金の低減、計画停電の事前通知)の4分野を中心に議論されました。
 また、今回初めて「政策提言書」が日本側からカンボジア側に提出されました。会議に先立って、三上大使はフン・セン首相と面談し、政策提言書を直接提出するとともに、その概要を説明し、投資環境改善へのカンボジア側の協力と努力を求めました。これに対し、フン・セン首相からは、カンボジア側としても日本企業からの要望を最大限取り入れて投資環境改善に努力したいとの前向きの回答があったとのことです。
 多数の問題があり、すぐには解決できないものもありますが、個別の課題について一つ一つ地道に取り組んで解決していくことが重要と見られます。また、日本側も、問題を指摘するだけでなく、解決案を提示したり、問題に詳しい専門家を派遣する等、カンボジア側と協力して対応する姿勢です。この会議を通じてこれまでも、カムコントロールの国境検査廃止、電力料金の引下げ方針等、いくつもの問題が解決されてきています。こうした地道な取り組みが、カンボジアの投資環境の改善とカンボジアでの日系企業の発展、更には、カンボジア経済の成長と日本・カンボジアの二国間の友好関係の深化に繋がることが大いに期待されます。

会議に先立って行われた三上大使とフン・セン首相の会談(AKPより)



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