カンボジア経済

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日本政府 カンボジアに円借款供与 国道5号線改修に

2023年05月29日 | 経済
 5月24日、プノンペンにおいて、植野篤志駐カンボジア日本国特命全権大使と、プラック・ソコン・カンボジア王国副首相兼外務国際協力大臣との間で、プノンペンとタイ国境を結ぶ国道5号線の改修等を実施するための72億500万円を限度とする円借款並びに若手行政官等を対象とした日本への留学支援のための3億6600万円を限度とする無償資金協力に関する交換公文の署名が行われました。
 円借款の供与対象事業は、国道5号線改修計画(プレッククダム-スレアマアム間)(第四期)です。この事業は、ベトナム~カンボジア~タイを結ぶ南部経済回廊の重要な一部をなす国道5号線を整備するものです。既に2014年に第一期、その後2016年に第二期、2020年に第三期の署名を行ってきましたが、今般急激な為替変動等により総事業費が増加したことを受け、追加的な円借款で対応するものです。供与条件は、金利:TORF+0.4%(下限金利は0.1%。またコンサルタント部分は年0.01%)、償還期間:30年(10年の据置期間を含む)という大変譲許的なものです。
 無償資金協力では、カンボジアの若手行政官等が日本の大学院において学位(修士・博士)を取得することを支援します。この協力により、最大26名のカンボジアの若手行政官が日本の大学に留学でき、将来のカンボジアの開発課題の解決に貢献し、我が国とカンボジアの友好関係の更なる強化にも寄与することが期待されます。
 なお、5月26日に、カンボジアにおける総選挙をめぐる情勢についての外務報道官談話を発表しています。カンボジアでは7月に総選挙が予定されていますが、昨年の地方選挙で第2党となったろうそくの火党の立候補申請が、カンボジア国家選挙管理委員会により、提出書類の不備を理由に却下されました。これに対して同党は憲法評議会への異議申立てを行っていたものの、25日、この申立てが棄却されていました。この状況に対し、「カンボジアにおける7月の総選挙をめぐる情勢に関し、日本政府は懸念を持って情勢の推移を注視しています。」、「カンボジアの民主的発展は、カンボジア自身に加えて地域・国際社会にとっても重要です。日本政府は、カンボジアの民主的発展を、引き続き後押ししていきます。」としています。日本政府が粘り強い我慢の外交を続けていることは、大いに評価されるものです。
(写真は、円借款で整備された国道5号線)

外務省の発表(円借款)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press7_000012.html

外務省の発表(選挙)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sea1/kh/page1_001723.html


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