カンボジア経済

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中国 カンボジアを含む後発開発途上国に特恵関税

2022年08月25日 | 経済
 8月2日、中国国務院関税税則委員会は、カンボジアを含む後発開発途上国(LDC)16カ国の原産品のうち98%の税目に対して9月1日からゼロ関税を適用すると発表しました。対象となるのは、トーゴ、エリトリア、キリバス、ジブチ、ギニア、カンボジア、ラオス、ルワンダ、バングラデシュ、モザンビーク、ネパール、スーダン、ソロモン諸島、バヌアツ、チャド、中央アフリカの16カ国です。
 カンボジアと中国の間には、包括的な地域連携(RCEP)、カンボジア・中国二国間自由貿易協定が既に存在しています。このため、今回導入されるゼロ関税率が、既存の自由貿易協定の効果を上回って、カンボジアから中国向けの輸出促進にどの程度役立つかは、今後の動向を見ていく必要があると見られます。
 カンボジアの輸出産業は、新型コロナの影響から予想よりも早く回復しつつあります。主要輸出先の米国・欧州の景気回復の効果が出ているものと見られます。他方、中国との貿易(2022年上半期)では、カンボジアからの輸出は減少し、カンボジアへの輸入は大幅増加しています。今年1月に発効した中国との自由貿易協定の効果は、現状ではカンボジア側には大きくなかったものと見られ、中国だけが得をしている形です。
 ちなみに、日本のRCEPにおける関税撤廃率は98.6%に達しています。また、カンボジアを含むLDC諸国に対しては、ほとんどの工業製品の関税がゼロとなる特別特恵関税制度を適用しています。
(写真は、カンボジアのマンゴー。中国向け輸出増大が期待されている)

JETROのサイト
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/08/a83f6e3fc5407a4f.html


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