カンボジア経済

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給与税の課税最低限引き上げ 2月分から

2020年03月10日 | 経済
 2月13日、カンボジア政府は、給与税の課税最低限の引上げと、個人事業主の所得税の税率変更に関する政令(Anukret No. 09 ANK.PK)を発布しました。給与税の課税最低限をこれまでの120万リエル(約300ドル:約3万1800円)から130万リエル(約325ドル:約3万4500円)に引き上げました。2020年2月分から適用されます。また、5%税率が適用される上限も改定され、200万リエル(約500ドル)に引き上げられました。この改定により、現在の給与税の税率は、130万リエル(約325ドル)以下はゼロ、130万1リエル~200万リエル(約500ドル)5%、200万1リエル~850万リエル(約2215ドル)10%、850万1リエル~1250万リエル(約3125ドル)15%、1250万1リエル以上20%となっています。
 2020年1月1日からの最低賃金については、労働諮問委員会での討議を経て、昨年の182ドル/月から4.4%増の190ドル/月で決着しています。諸手当、残業を含めると現行の課税最低限を超える例が増えると見られるため、その引上げが必要となったものです。課税最低限は、2015年1月1日にそれまでの50万リエル(約125ドル:約1万4000円)から80万リエル(約200ドル:約2万2400円)に引き上げられ、さらに2017年1月1日から100万リエル(約250ドル:約2万8000円)、2018年1月1日から120万リエル(約300ドル:約3万2700円)に引き上げられていました。フン・セン政権では、農民や貧困労働者層からは税金を徴収しないとの原則が貫かれており、今回の課税最低限の引き上げも最低賃金の引き上げに沿ったもので妥当なものと見られます。
 個人事業主の所得税については、これまで法人税と同率の20%が一律適用されていましたが、この政令により所得区分が設けられ、1600万リエル(約4000ドル)以下はゼロ、2400万リエル(約6000ドル)までは5%、1億200万リエル(約2万5500ドル)までは10%、1億5000万リエル(約3万7500ドル)までは15%、それ以上は20%となりました。 

JETROのサイト
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/03/0be353111dc83364.html



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