英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

自分の思いを優先させた安倍首相、一国の元首としてはどうなのか?

2013-12-27 22:33:43 | 時事
「戦場に散った英霊の為にご冥福を祈り、リーダーとして手を合わせる。
 これは、国際社会共通のリーダーの姿勢ではないかと思う」(安倍首相)
「ひたすら祖国の為を思い殉ぜられた方々に尊崇の念を表し慰霊をするということですから、
 その総理の真意を分かっていただければ、中国、韓国にも総理の思いをご理解いただき、
 冷静な対応をするということを期待します」(石破幹事長)

 この安倍首相や石破幹事長の上手な弁明を聞くと、
「個人の信仰・宗教観・思想で参拝するのだから、他人(他国)がとやかく言うことではない」
という、みんなの党・水野政調会長の意見を代表する容認の考えも一理ありそうだが……(こういう考えで容認する一般の人々も多い)

 靖国神社参拝は、いくつかの問題が絡み合っている。
 まず、
1.首相の立場にいながら、個人の思想を優先してしまってよいのだろうか?
 上記の首相や幹事長の主張を、日本を敵視する、あるいは敵視することで国論をまとめようとしている中国や韓国に理解してもらうことは現段階では非常に難しい。これは、近年の政情から分かり切ったことである。
 なのに、何もわざわざ靖国神社参拝をして、日本非難の材料を提供する……一国の首相であるにもかかわらず、自分の思いを優先させて国益を損なう行為を犯してしまう。それこそ、一国のリーダーとしてはどうなのか?!
 靖国参拝の波紋が小さくないと予測できたはずなのに強行したのは、個人の思いもあるかもしれないが、大きな要因としては
「“決意を持って行動する首相”というものを演出しようとしている感じがする」(一橋大学大学院・吉田裕教授(日本の近代史が専門))という説。一理あるとおもうが、そうだとしたら、首相の人間的傲慢さを感じる。
中国・韓国の激しい反発、アメリカの遺憾の意志までは汲み取れなかった。
 この一年の安倍政権は、かなり時流が後押しした幸運があったが、それを自分の手腕だけの結果と勘違い。もともと、甘目の先の見通しを立てる政治家で、自分の予想の通り事が進むと思ってしまった。
 話が横道に逸れるが、社会保障のための消費税アップなのに、増収分の多くを景気対策に回すという迷走ぶり(余計に課税して集めた税金を、偏った産業や国民の層にばらまくだけ)。強い意志を示すのなら、消費税アップの本来の目的を見失わず断行して欲しい。
保守の支持層との約束を果たしたいという思いがあったというが、この“保守の支持層”とはどういう人たちなのか?国民一般の支持者を指しているのか、そてとも、自民党、あるいは政治家の“後ろ盾”なのだろうか。

2.靖国神社参拝の意味
 やむを得ない当時の事情があったかもしれないが、A級戦犯者は多くの戦死者を出してしまった責任がある。その彼らがが一般の戦死者と合祀されていること、そのことが正しいか間違いかは難しい(私も分からりません)が、それを多くの国民が容認している。
 日本人はつくづく寛容な国民性だと思う。日本人の良さとも言える。
 ただ、そういう思いを他の国の人が理解してくれない、あるいは、理解しようとしてくれないという現実もある。

 安倍首相が自分の思いを優先したいのなら、総理大臣を辞めて堂々と参拝すればよい。
コメント (2)
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