英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

新型コロナウイルス その129「元厚労省医系技官の木村もりよ(倫世)医師の主張」

2022-01-08 18:09:34 | 時事
 これまでにも、情報番組などで木村もりよが意見を述べているのを見て、《なかなか苛烈なことを言うなあ》と思っていた。内容もかなり過激だが、氏の口調が独特。断言調というか……おそらく、氏の中では、話している内容は”自明の事実”で、当然のことを述べる…言い切っているだけなのだろう。
 とにかく、5日の『情報ライブ ミヤネ屋』では絶好調だった。

【以下は、『YAHOO!ニュース・デイリー』の記事より引用】
 木村氏は、第5波が急減したことについて、「人流抑制がどの程度効果があったかは分からない」と話し、その上で、現在のオミクロン株への対応について「南アフリカのようにワクチン接種がかなり低いところでも収束してきているわけですから、ワクチンも治療薬もできたなかでは、感染を無理に止めない。医療体制を万全に整えることが私たちがやらなければならないこと」
 これには宮根が「感染を無理に止めないとおっしゃいましたよね?日本人にはその感覚はないんですよ」と目を丸くしたが、木村氏は冷静。「無理に感染する必要はないけど、感染は山を描く。ということは一定程度の感染ができないと、下がってこないということ」と持論を展開した。
 木村氏はオミクロン株の感染力が高いことについても「感染力が強くなるということは、変異したウイルスが私たち共存していく絶好の条件を得られたということ。コロナでも変異を繰り返しながら、感染の数は増えながら致死性は減っていて、通常の風邪に近づいていくことになる」と前向きにとらえた。
 また「この感染症はある日突然消えてなくなるものではなく、変異する前からほとんどの人にとって、軽症で無症状。にも関わらず、かかったら隔離して、社会活動を止めなければならないこんなバカげたことはない」「効果がどれだけあるか分からない自粛やまん防を繰り返すのは止めた方がいい」などと刺激的な物言いで自説を述べた。
 続けて「(コロナの)致死性は、変異が進む前からも多くの人にとっては通常の風邪かインフルエンザ並みで済んでいる。そんな感染症をここまで社会的に重篤に扱われることによって、人為的医療ひっ迫を起こしている」と話し、指定感染症2類相当に扱われている状況から5類相当に引き下げることを提案した。【引用終わり】


 MCの宮根氏が木村氏の「感染を無理に止めない」という言葉を少し誤解して「日本人にはその感覚はないんですよ」と疑問を呈したのに対し、木村氏が「無理に感染する必要はないけど」と答えた部分は、変な議論になっていたが、木村氏の論理は一貫性はある(“無理に止めない”と言うのは“まん延防止法などの経済を止めてまで感染拡大を防止しようとはしない”という意味)。彼女の主張を要約すると、
・人流抑制が感染縮小の効果があったかは疑問。効果がどれだけあるか分からない自粛やまん防を繰り返すのは止めた方がいい。
・(デルタ株あたりから)感染してもほとんどの人が軽症か無症状なので、インフルエンザ並みの対応にすべき。それなのに、指定感染症2類相当扱いにして、社会活動を止めるのはバカげている


 私は、「人流抑制>経済活動」派 である。(“経済をないがしろ”とは思っておらず、《感染が拡大しては結果的に経済へのダメージが大きくなる》という考え)
 でも、氏の論理を聞くと、それも一理あるなあと。
 ただし、全面的に賛成ではなく、いくつかの疑問点や問題点があると考えている。

①インフルエンザ並みの扱いにせよと言うなら、感染力や重症化などの検証データを示すべき(これについては、氏の著書に提示されているかもしれない)
②インフルエンザ並みの感染症扱いにするとしても、感染症なので症状が出ている間は勿論、症状が治まっても感染力があると考えられる期間は外出はできないということ。感染爆発したら、やはり、社会活動が成り立たなくなるのでは?
③感染が蔓延してしまうと、非常に感染力の高いオミクロン株だと、医療従事者も感染してしまい、医療が立ち行かなくなってしまうのでは?
④重症化率が低くなってきており、治療法も確立し、内服治療もできるとしても、重症化する危険性はあるので、やはり感染が蔓延するのは困る

 軽症化で済んだとしても、仕事を休まなくてはいけないのなら、個人事業者は痛い。風邪みたいに飲み薬で症状を緩和して仕事ができるのなら良いのだが……
コメント
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