英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

鎌倉殿の13人 第1話「大いなる小競り合い」

2022-01-11 16:49:52 | ドラマ・映画
久々に大河ドラマを観る(最後まで見るかは未定)
視聴の動機は脚本を三谷幸喜氏が手掛けていること。(大河ドラマは2016年の「真田丸」を担当)
氏の脚本は無茶苦茶好きなわけではないが、ストーリーに芯があり、その周囲のエピソードも掘り下げが深く、さらに、遊び心もあり、面白い。

第1話……面白かった。
主人公の北条義時(小栗旬)は常識人(周囲の人は“どこか変”)で優しいので、いろいろな騒動に巻き込まれ、その対応に奔走する。今後もしばらくは苦労が続きそうだ。

印象に残ったのは、頼朝(大泉洋)の息子・千鶴丸(太田恵晴…非常に愛らしい)の死の描写
 伊東祐親に仕える下人・善児(梶原善)が千鶴丸を川遊びに誘い、殺害。
 河原に千鶴丸の着衣をぶら下げ立ち去る様を義時が目撃し、殺害を悟る……

 具体的に殺害の手段は?……場面設定からすると、川の深みに誘い(投げ入れ)溺れさせる。または、顔を水中に押し付け溺死させる…と言ったところだろう。ただし、事故死に見せかけるのなら、着衣を脱がせて持っていたというのは不自然。
 千鶴丸を川遊びに誘うシーンも必要以上に仰々しかったので、殺害を知らしめたかったと考えられる。


伊東祐親(浅野和之)の恐ろしさ
 北条家に頼朝がいることは、三浦義村(山本耕史)から知らされていたのだろうが、最初は素知らぬ顔をして応対し、その後、本題を切り出す。時政(坂東彌十郎)の後妻の顔にあざがあると嘘をつき、北条家の腹を探ったり、見せしめのために千鶴丸を殺害させる

エピソードや登場人物のキャラクターも面白かったが、1点、腑に落ちないことが
 頼朝をかくまうことは、伊東祐親に歯向かうことになる。戦の準備や、祐親への宣戦布告のようなやり取りも、それに即しているが、頼朝を馬に乗せ逃亡するのは、どうなのか?
 宣戦布告したのなら、戦を覚悟してのこと。北条家が頼朝の家臣なら、頼朝の命を最優先して頼朝を脱出させると考えられる。しかし、北条家にはそこまでの義理はなく、《源氏の貴公子・源頼朝を旗頭に平家打倒を目指す》というのが、宗時(片岡愛之助)の意志だ。
 だったら、負けるのを前提で頼朝を脱出させるのではなく、少なくとも引き分け以上に持ち込まないと、辻褄が合わない。脱出させるのはおかしい。

 

語り:長澤まさみ
 「これまでの大河ドラマには“くノ一”(「天地人」の初音)や「真田丸」の“きり”ちゃんのような、ちょっと普通ではないキャラクターでの出演が多かったので、今回も語りという、普通ではない形で出演できてうれしいです(笑)」(本人談)
 長澤まさみと言えば、変な役のイメージが強い。その彼女が、中立的なナレーション。意外と艶っぽい声は良かった。今後、もう少しコナレてくると期待したい。
音楽:エバン・コール
 番組サイトによると「映像音楽を中心に、ボーカルソングへの楽曲提供、作詞、歌唱など、幅広く活躍する」とのこと。
 今回の逃走シーンにドボルザークの『新世界より』を挿入していたが、氏の意図だろうか?
3DCG地図監修:シブサワ・コウ
 シブサワ・コウ氏と言えば、「信長の野望」や「三國志」でのCG。
 番組終盤で、各地の動静を紹介された時、《ん?》と思ったが、氏の仕業?であったか。

【ストーリー】番組サイトより
1175年、平清盛(松平健)が大権力者として君臨していた日本。伊豆の地では、北条義時(小栗旬)が兄・宗時(片岡愛之助)、姉・政子(小池栄子)らとのんびり暮らしていた。しかし、流罪人・源頼朝(大泉洋)が義時の幼なじみ八重(新垣結衣)と恋仲になり、男児が生まれたことで状況は一変。清盛から頼朝の監視を任されていた八重の父・伊東祐親(浅野和之)は激怒する。頼朝が姿をくらます中、北条家にも捜索命令がくだり……

脚本:三谷幸喜
演出:吉田照幸
コメント (2)
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