英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season20 第13話「死者の結婚」

2022-01-27 20:32:55 | ドラマ・映画
面白かったが、もっと、面白くなったストーリーのような気がする…

冥婚絵……冥婚とは、未婚のまま亡くなった人の遺族が、弔いのため仮想の結婚式をあげる風習で、その婚礼姿を想像して描いたものが「冥婚絵」。
     幸せになるはずの未来を実現できずに亡くなってしまった人。せめて、想像の中だけでも婚礼を挙げ、幸せの姿を実現させようとした……切ない


ドラマ序盤で明かされた事実(光景)
・素足でよろめきながらも自宅と思われる玄関にたどり着き、両親に再会する娘(山本舞香)。監禁されていたが、逃げ出してきた模様
・似顔絵捜査官だった黒瀬(勝部演之)は、現在ボランティアで『冥婚絵』を描いており、数か月前、多岐川という夫婦からの依頼で、13年前に行方不明になったままの、未来という名の娘の冥婚絵を描いていた。最近になって、その絵とそっくりの若い女性が、多岐川家にいるのを見たので、その未希が保護されたかを、伊丹に確かめに来たという
・引きこもりの男性が刺殺される事件が発生。その現場から、なぜか問題の冥婚絵が見つかる。男は西條雅弘(横井翔二郎)で、同じピアノ教室に通っており、未来の失踪後、教室をやめている。
・特命係が未来の存在を確認しに行くと、冥婚絵そっくりの女性が多岐川家に居たが、従姉妹の遥香だと言う
(これらの事項から)
   
《西條に監禁されていた未来が、西城を殺害して逃げ帰った。殺害を隠すため、従姉妹と偽った》と推察する……

ところが、真相は……
 ピアノ講師とその生徒の西城との情事を、未来が目撃してしまい、焦って追いかけた西城が、弾みで未来を階段から突き落としてしまった。
 二人は未来の死体を山中に隠した。ランドセルなどは西城がゴミ捨て場に遺棄した(手袋の片方だけは、西城が仏壇の引き出しにしまっていた)。そのゴミ捨て場に向かっていたところを、未来の母親に目撃された。
 末来の冥婚絵をネットで見つけ、罪の意識から自首しようとピアノ講師に話したが、犯罪やみだらな行為が発覚する阻止しようとしたピアノ講師に殺されてしまった。

………“フェイク”⇒“思いもよらぬ真相”へと巧妙に転回!

ドラマ終盤の焦点は、未来を名乗る女性の正体
 もしかしたら、
《山中に埋められた未来が息を吹き返し、記憶を失うなどしていた》
《海外にいるはずの従姉妹の遥香が帰国して未来の振りをした》
《冥婚絵に導かれた未来の幽霊だったという右京が喜びそうなオチ》
など考えられたが……
残念な未来の正体だった
 末来の父親が、偶然、街で冥婚絵の未来そっくりの女性・梶本彩菜を見かけ、未来の振りをするように依頼。末期がんの妻を思いやってのことだったという。
 妻は未来が本当の未来でないと分かったが、夫の優しさゆえの行為と知り、気づかない振りをしていた(彩菜談)
 実際、妻の容体は良好になった。

………なんだか、後出しジャンケンだなあ。(偶然、父親が彩菜を見かけたり、黒瀬も偶然、彩菜を多岐川家で見かけたというのも、不満)
 せめて、未来の冥婚絵をネットで見かけた彩菜が、作者の黒瀬を訪ねた。
 黒瀬は、事件当時、自分の思い込みから初動捜査を誤らせたと後悔して、真相を突き止めていたが、証拠が掴めない。そこへ彩菜が現れて……と言うのならと、勝手に想像。


元刑事の黒瀬について
 過去に逮捕した工藤が犯人と決めつけ、未来の母の証言を基に描いた似顔絵を工藤に似せて描いた。
 実際は、母親はランドセルを持っていた男を一瞬しか見ておらず、似顔絵に結び付けられる特徴は得られなかった。
 母親も、黒瀬の書いた似顔絵が目撃した男に似ていないかもしれないと自覚していた。

 思い込みから犯人と決めつけたこと。犯人の特徴らしき証言がなく、自分の思い込みで犯人だと思う男に似せて描いたこと。刑事失格である。
 今も犯人は工藤を犯人だと思っていた。冥婚絵を見た西條から犯行の告白を受けたというのに。
 横道に逸れるが、黒瀬を演じた勝部さんは、今回で3度目の出演。何といっても、プレシーズンの第1話、つまり、相棒の第1作目。この時も刑事で、非常に印象に残っている。

 今回の黒瀬はダメダメな刑事だったが、いい絵を描くなあ。(ドラマは違うが『ミステリと言う勿れ』の肖像画も魅力的だった)
 でも、娘の事件で、強引に似顔絵を描いた黒瀬に、冥婚絵を依頼するものなのか?

梶本彩菜について
・ぼったくりのガールズバーで働いていた(青木も被害者)
・未来の母親が発作で苦しんでいるとき、「お母さん」と叫んだり、でたらめの似顔絵を描いた黒瀬に激高したり、未来の母親の心情を理解していたり…結構、いい娘だった。
 でも、迷わずに黒瀬の自宅に押し掛けていたが、自宅の所在を知っていたのか?
 「どうして、でたらめの絵を描いたの?」と詰問したのに、聞かずに立ち去ったし…

久々のツンデレ伊丹を観られて、うれしかった

第1話「復活~口封じの死」
第2話「復活~死者の反撃」
第3話「復活~最終決戦」
第4話「贈る言葉」
第5話「光射す」
第6話「マイルール」
第7話「かわおとこ」
第8話「操り人形」
第9話「生まれ変わった男」
第10話「紅茶のおいしい喫茶店」
第11話「二人」
第11話「二人」【追記】
第12話「お宝探し」

 

【ストーリー】番組サイトより
伊丹の恩師が持ち込んだ不可解な事件
行方不明の少女が13年ぶりに帰宅!?


 ある日、伊丹(川原和久)のもとに、所轄時代に世話になった黒瀬という先輩刑事が訪ねてくる。現役時代、似顔絵捜査官だった黒瀬は、現在ボランティアで『冥婚絵』を描いているという。冥婚とは、未婚のまま亡くなった人の遺族が、弔いのため仮想の結婚式をあげる風習のこと。黒瀬は数か月前、多岐川という夫婦からの依頼で、13年前に行方不明になったままの、未来という名の娘の冥婚絵を描いたのだが、最近になって、その絵とそっくりの若い女性が、多岐川家にいるのを見たという。しかし、行方不明だった少女が保護されたという報告はなく、伊丹は取り合わなかったが、興味を持った右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は独自の捜査を開始する。
 そんな中、引きこもりの男性が刺殺される事件が発生。その現場から、なぜか問題の冥婚絵が見つかる。さらに、右京と亘が多岐川家を訪ねると、確かに絵と似た若い女性が、そこにいた。ただ、それは遥香(山本舞香)という親戚の娘で、未来の従姉妹だという。
 しかし、調べを進めると、思いも寄らない事実が判明して…!?

結びつく13年前の少女失踪と現代の殺人
解明の鍵は、元刑事が描いた冥婚絵!?
家族への思いが意外な真相をあぶり出す!


ゲスト:山本舞香

脚本:川﨑龍太
監督:権野元
コメント (2)
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