『日曜討論』
【新型コロナ感染拡大は 「5類」移行でどう向き合う】 放送日: 2023年7月16日
「5類」移行後の感染拡大への対応は?知事と専門家が徹底討論▼動き出した経済・観光・・・対策はどこまで?医療現場の現状は?▼コロナ禍3年半の教訓と課題は?
【出演者】
尾身 茂……新型コロナウイルス感染症対策分科会会長
坂本 史衣……聖路加国際病院 感染管理室マネージャー
髙口 光子……元気が出る介護研究所代表
中空 麻奈……BNPパリバ証券GM統括本部副会長/経済財政諮問会議議員
村井 嘉浩……宮城県知事
《感想》
・もう少し、現状のデータ…《感染状況》《重症化率》《沖縄など感染拡大している地域の感染状況や病床使用率》など提示してくれるのかと思ったが、期待外れだった(全数把握をやめたので、仕方がないとは思う)
それにしても、5類移行後は、《知事(県の厚生機関)が、コロナによる死亡者数が把握できない》という状況には不安を感じた。
・番組の出だし、出演者のムードが現状をかなり肯定的に考えていた(経済を考えると、肯定的になるのは当然であろう)。介護の立場からも、肯定的だったのは意外だったが、過去の《施設入所者と家族の面会ができない状況》《感染防止のためによる現場のピリピリした雰囲気》によって、かなりの困難さがあったと思われる。
・出演者は、それぞれの立場で現状や考え方をきっちり述べ、他のメンバーはそれに理解を深めていた。なかなか、実りのある討論だった。
で、《今後の観戦見通しや、それを踏まえての対策・施策がどうなのか?》が知りたかったし、番組キャスターも、その答えなどをいろいろ尾身氏に求めていたが………
尾身氏は、その質問に対する状況や基本的な考え方などを、いろいろ提示して、概論的な考えを述べていたが………
………質問に対して一歩下がって、状況や考えを述べて、質問の主旨をぼやけさせて、当たり障りのないことを述べていただけだった。少しも回答になっていなかった。
尾身氏が拡散させた回答を、濃縮させてまとめると……
・第8波(2022年末~2023年初頭)は第7波(2022年夏)と比べて、感染者数はそれほどではなかったが、死亡数は多かった(しかし、厚労省のデータでは、第8波の感染者総数は、90,638 人で、第 7 波の約 1.4 倍の規模であり、過去最大規模)
・死亡数が多かったのは、高齢者の重症化率が高かったことによる(若い世代での重症化率は低い)
・しかも、重症化率が高くなったのではなく、データに現れない隠れ感染者が多く、それを含めて考えると、重症化率も低くなってきていた
・ただし、伝播力(感染力)は非常に強くなっている
・今後重要なのは、高齢者の感染者に対するケアをしっかりすることである
しかし、実際には、その施策自体は全く進められていないようだ(尾身氏は何だかんだ言って、その状況をボヤカシていたが)
現場の難点としては、感染力が強いので、他の患者と同室にはできないし、1室の病床数を少なくしなければならず、なかなか困難である
私は、新型コロナに対しては、かなり慎重な意見を述べてきた。
しかし、《感染法上5類に移行》したことに、反対ではない。5類、つまり、インフルエンザ並みの対処で良いのなら、それでよい。
ただし、インフルエンザ並みにして大丈夫なのかの検証はしてほしい。移行前は、《移行して見ないと分からない》というのが本当のところだったのだろう。
それは、ある程度仕方がない。しかし、移行後の経過をしっかり検証する必要がある。
《感染状況は?》《重症化は?》《病床のひっ迫度は?》《救急搬送状況は?》……それらをしっかり検証して、「インフルエンザ並みの対処でよい」と言って欲しい。
現に、少し前は、「前週比20%増」の感染データだったが、「先週は先々週と比べて、25%増」となってきている。
1週間で20%増だと一か月で2倍、25%増だと一か月で2.5倍のペースである。
1医療機関当たりの新規感染者数を全数把握の時のデータに換算したグラフがチラリと示されていたが、感染者の山の高さは、先週時点では。第7波や第8波の1/3ぐらいだった。それが、一か月後には2~2.5倍になるのだとしたら、第7波、第8波の7割~8割になる。
そのことだけで、大騒ぎするのは早計だ(重症化率なども考慮すべき)。しかし、現状のままの対応で大丈夫なのだろうか?しっかり検証することを希望する。
【新型コロナ感染拡大は 「5類」移行でどう向き合う】 放送日: 2023年7月16日
「5類」移行後の感染拡大への対応は?知事と専門家が徹底討論▼動き出した経済・観光・・・対策はどこまで?医療現場の現状は?▼コロナ禍3年半の教訓と課題は?
【出演者】
尾身 茂……新型コロナウイルス感染症対策分科会会長
坂本 史衣……聖路加国際病院 感染管理室マネージャー
髙口 光子……元気が出る介護研究所代表
中空 麻奈……BNPパリバ証券GM統括本部副会長/経済財政諮問会議議員
村井 嘉浩……宮城県知事
《感想》
・もう少し、現状のデータ…《感染状況》《重症化率》《沖縄など感染拡大している地域の感染状況や病床使用率》など提示してくれるのかと思ったが、期待外れだった(全数把握をやめたので、仕方がないとは思う)
それにしても、5類移行後は、《知事(県の厚生機関)が、コロナによる死亡者数が把握できない》という状況には不安を感じた。
・番組の出だし、出演者のムードが現状をかなり肯定的に考えていた(経済を考えると、肯定的になるのは当然であろう)。介護の立場からも、肯定的だったのは意外だったが、過去の《施設入所者と家族の面会ができない状況》《感染防止のためによる現場のピリピリした雰囲気》によって、かなりの困難さがあったと思われる。
・出演者は、それぞれの立場で現状や考え方をきっちり述べ、他のメンバーはそれに理解を深めていた。なかなか、実りのある討論だった。
で、《今後の観戦見通しや、それを踏まえての対策・施策がどうなのか?》が知りたかったし、番組キャスターも、その答えなどをいろいろ尾身氏に求めていたが………
尾身氏は、その質問に対する状況や基本的な考え方などを、いろいろ提示して、概論的な考えを述べていたが………
………質問に対して一歩下がって、状況や考えを述べて、質問の主旨をぼやけさせて、当たり障りのないことを述べていただけだった。少しも回答になっていなかった。
尾身氏が拡散させた回答を、濃縮させてまとめると……
・第8波(2022年末~2023年初頭)は第7波(2022年夏)と比べて、感染者数はそれほどではなかったが、死亡数は多かった(しかし、厚労省のデータでは、第8波の感染者総数は、90,638 人で、第 7 波の約 1.4 倍の規模であり、過去最大規模)
・死亡数が多かったのは、高齢者の重症化率が高かったことによる(若い世代での重症化率は低い)
・しかも、重症化率が高くなったのではなく、データに現れない隠れ感染者が多く、それを含めて考えると、重症化率も低くなってきていた
・ただし、伝播力(感染力)は非常に強くなっている
・今後重要なのは、高齢者の感染者に対するケアをしっかりすることである
しかし、実際には、その施策自体は全く進められていないようだ(尾身氏は何だかんだ言って、その状況をボヤカシていたが)
現場の難点としては、感染力が強いので、他の患者と同室にはできないし、1室の病床数を少なくしなければならず、なかなか困難である
私は、新型コロナに対しては、かなり慎重な意見を述べてきた。
しかし、《感染法上5類に移行》したことに、反対ではない。5類、つまり、インフルエンザ並みの対処で良いのなら、それでよい。
ただし、インフルエンザ並みにして大丈夫なのかの検証はしてほしい。移行前は、《移行して見ないと分からない》というのが本当のところだったのだろう。
それは、ある程度仕方がない。しかし、移行後の経過をしっかり検証する必要がある。
《感染状況は?》《重症化は?》《病床のひっ迫度は?》《救急搬送状況は?》……それらをしっかり検証して、「インフルエンザ並みの対処でよい」と言って欲しい。
現に、少し前は、「前週比20%増」の感染データだったが、「先週は先々週と比べて、25%増」となってきている。
1週間で20%増だと一か月で2倍、25%増だと一か月で2.5倍のペースである。
1医療機関当たりの新規感染者数を全数把握の時のデータに換算したグラフがチラリと示されていたが、感染者の山の高さは、先週時点では。第7波や第8波の1/3ぐらいだった。それが、一か月後には2~2.5倍になるのだとしたら、第7波、第8波の7割~8割になる。
そのことだけで、大騒ぎするのは早計だ(重症化率なども考慮すべき)。しかし、現状のままの対応で大丈夫なのだろうか?しっかり検証することを希望する。