英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

鈴木前総務相の説明になっていない説明

2023-12-16 14:07:27 | 時事
【NHK 『東海 NEWS WEB』の「鈴木前総務相 60万円キックバックを収支報告書に記載せず」より】
衆議院愛知7区選出で自民党安倍派に所属する鈴木・前総務大臣は14日の退任会見で派閥からのキックバックについて問われ
「ほんのわずかにあるようだ。パーティー券のノルマについてはギリギリ、かつかつでやっていたので、裏金やキックバックという意識はない」と述べていた。
 ……ほんの僅かであっても、万引きや窃盗をしたら犯罪である。「裏金やキックバックという意識はない」と言っているが、《少額の窃盗なら、その意識はない》と言っているのと同じだ。

 これ(退任会見での上記の言葉)について鈴木前大臣は15日午後、総務省内で記者団に対し「大臣を辞任するにあたって事務所内で取り急ぎ調べたところ、過去5年間で60万円のキックバックの事実があった。秘書が派閥から現金で受け取って事務所で保管していた」
「いわゆる裏金のような性格ではなく、派閥から活動費として配られたと理解していたので、キックバックを受け取ったという認識ではなかった。派閥の中で適正に処理されていたという理解だったので、わたしの政治団体の収支報告書に記載するという発想に至らなかった」
と述べた。
 ……「派閥から活動費として配られたと理解していた」「派閥の中で適正に処理されていたという理解だった」というが、《派閥から支給された活動費なら記載しなくてもよい》という認識なのだろうか?
 "収支報告書”の意義を為していない


「これまで国会などでキックバックは受けていないと答弁していたが」と質問されたのに対し、「大きな裏金を作ってもらうのがキックバックであり、ノルマを超えた分が自動的に戻ってくることをキックバックとは呼ばない認識だった。一連の報道で私にも皆さんの言うキックバックというものがあったので今回正確に報告した」
 ……「大きな裏金を作ってもらうのがキックバックであり、ノルマを超えた分が自動的に戻ってくることをキックバックとは呼ばない認識」…キックバックを都合よく解釈しており、会見を聞いた時、何を言っているのか全く理解できなかった。
 《"ぼったくり”のような政治資金パーティで金を吸い上げ、それを派閥に納めて、ノルマを超えた分が"自動的に”返ってきか金を、自由に使って良い》とは、ふざけた了見だ。
 「一連の報道で私にも皆さんの言うキックバックというものがあったので今回正確に報告した」……全く反省の気持ちはないようだ


 ところで、上記で「何を言っているのか全く理解できなかった」と記したが、実際の会見のやり取りは、もっと意味不明だった
記者
「予算委員会で“、“キックバックを受けず”と答弁していたが、その時点ではどう認識していたのか?」
前総務大臣
「そこでキックバックという言葉を使うと、私の認識であった“大きな裏金の還流”になってしまう。
 いわゆる機械的、自動的な返金は、キックバックと思っていなかった」
……都合の良い解釈で、都合の良い答弁をしたわけだ。大臣はもちろん、国会議員を辞職してほしい。


(当ブログの関連記事)
“がっかり”な総理会見と宮澤防衛副大臣の憤りの暴露(12月14日記事)
「政治家の常套句」(12月13日記事)
「谷川弥一衆院議員……衆議院議員に7回も当選しているなんて、呆れてしまう」(12月11日記事)
「現事務総長 高木毅国会対策委員長の"慎重”なコメント」(12月10日記事)
「自らの議員としての価値を否定……松野官房長官」(12月8日記事)
「ベクトルが違う! 政治資金パーティ券問題」(12月6日記事)
「政治資金パーティ問題……これだから自民党は信用できない」(12月3日記事)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする